ヨウ化アルミニウム
ヨウ化アルミニウム(Aluminium iodide)は、アルミニウムとヨウ素の2元素が含まれる無機化合物である。この物質名は常にAlI3の組成の化合物を指す。強ルイス酸であり、空気から保護しなければならない。
ヨウ化アルミニウム | |
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別称 ヨウ化アルミニウム(III) 三ヨウ化アルミニウム | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7784-23-8 |
特性 | |
化学式 | AlI3 |
モル質量 | 407.695 g/mol |
外観 | 無色または茶色の粉末(ただし不純物) |
密度 | 3.98 g/cm3, 固体 |
融点 |
191 °C |
沸点 |
360 °C |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
合成
編集有機合成での利用
編集ヨウ化アルミニウムは特定のC-O結合やN-O結合を切断するのに使われる。例えば、アリールエステルの開裂やエポキシドの脱酸素である[2]。
ヨウ化アルミニウム(I)
編集「ヨウ化アルミニウム」という名称は通常、三ヨウ化物またはその二量体のことを指すが、実際には一ヨウ化物も存在する。しかし、AlIは室温では不安定であり、三ヨウ化物に変わる[3]。
一ヨウ化アルミニウムの実例となる誘導体に、トリエチルアミンとの環付加によって生成する がある。
安全性
編集脚注
編集- ^ G. W. Watt, J. L. Hall "Aluminum Iodide" Inorganic Syntheses, 1953, Volume IV, pages 117-119
- ^ M. Gugelchuk "Aluminum Iodide" in Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis (Ed: L. Paquette) 2004, J. Wiley & Sons, New York. DOI: 10.1002/047084289.
- ^ “Aluminum(I) and Gallium(I) Compounds: Syntheses, Structures, and Reactions” Dohmeier, C.; Loos, D.; Schnöckel, H. Angewandte Chemie International Edition in English (1996) Volume 35, Pages 129 - 149.