モントレー・ジャック

アメリカのチーズ。

モントレー・ジャック英語: Monterey Jack)は、アメリカ合衆国のセミハードタイプのナチュラルチーズで、カリフォルニア州モントレー発祥[2]。短縮してジャックとのみ呼ばれることもある[4]

モントレー・ジャック
Monterey Jack
分類 セミハード
原料 牛乳[1][2]
原産国 アメリカ
原産地 アメリカ全土[3]
生産期間 一年中[3]
形状 直方体
重量 約20kg
脂肪分 50%
熟成 通常 1 - 3箇月
備考 水分35 - 40%
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このチーズの先祖はイタリアにあるとみられ、イタリアからマヨルカ島を通ってスペイン、大西洋を渡ってメキシコという経路で、1700年代にフランシスコ会の修道士によりカリフォルニアに移入されたと考えられている[5]。当初は単にモントレーのチーズ "Monterey cheese" としてのみ知られていたということである[4]

ジャックという名称の起源については諸説あるが、アメリカ食品医薬品局による公式な表記と言及が確認できるのは1955年である[5]。ただし、記録以前にモントレー・ジャックの呼称がなかったということではなく、次のような由来が語られる。ジャックを人名由来とする説ではデイヴィッド・ジャック(1822-1900[6])という人物にその起源を求める[5]。この人物はスコットランド生まれで、ゴールドラッシュの流れにのってアメリカ西海岸へ到達した実業家であるが[6]、同名の修道士を由来としている資料もある[3]。一方でジャックとは人名ではなく、チーズを作る工程で圧縮に使ったジャッキに語源を求める説もある[5]

製品について、一般に「クセが少なくマイルド」と評され、加熱することでコクが増す[2]。熟成が進むと味わいがシャープになっていく[4]。熟成によりチェダーチーズと似るという指摘があるが[3]、モントレー・ジャックは色素(アナトー)によって着色されることはない[5]。以下のようなバリエーションがある。

  • 4箇月から最大で4年熟成させたものもあり、これは「ドライ・ジャック(Dry Jack, Dry Monterey Jack)」と呼ばれ、ハードタイプに分類される[7]
  • 唐辛子(チリ・ペッパー)を加えた「ペッパー・ジャック(Pepper Jack)」[2]ハラペーニョが使われるタイプもある[8]
  • 濃い黄色のコルビーチーズと混ぜてマーブル模様にした「コルビージャック(Colby-monterey jack, colby-jack, cojack)」[9]
  • ブルーチーズのフレーバーをつけた「ブルー・ジャック(blue jack)」[8]

脚注

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  1. ^ 以下「基本情報」欄は、特記の無い限り下記文献『チーズ入門』による。
  2. ^ a b c d チーズ入門』日本食糧新聞社〈食品知識ミニブックスシリーズ〉、2017年、74-75頁。ISBN 9784889272604https://books.google.co.jp/books?id=FJcptAEACAAJ 
  3. ^ a b c d 食材 モントレージャックチーズ”. 辻調グループ校. 2018年5月1日閲覧。
  4. ^ a b c Brown, Robert Carlton (Bob Brown). “The Complete Book of Cheese”. 2018年5月1日閲覧。
  5. ^ a b c d e Moss, Wendy. “Monterey County Historical Society, Local History Pages--The "True" Story of Monterey Jack CheeseJacks”. Monterey County Historical Society. 2018年5月1日閲覧。
  6. ^ a b Freeman, Cathleen A. “Monterey County Historical Society, Local History Pages--David Jacks”. Monterey County Historical Society. 2018年5月1日閲覧。
  7. ^ Dry Jack”. cheese.com. World News Inc(World News Network). 2018年5月1日閲覧。
  8. ^ a b ラズ・ダズ カリフォルニアチーズ”. 料理王国100選-2012-. 株式会社CUISINE KINGDOM. 2018年5月1日閲覧。
  9. ^ Colby-monterey jack”. Wisconsin Milk Marketing Board. 2018年5月1日閲覧。

外部リンク

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