メルビン・イングラム3世Melvin Ingram III1989年4月26日- )は、アメリカ合衆国ノースカロライナ州ハムレット出身のアメリカンフットボール選手。現在NFLマイアミ・ドルフィンズに所属している。ポジションはディフェンシブエンド(DE)とラインバッカー(LB)。

メルビン・イングラム
Melvin Ingram
refer to caption
チャージャーズ時代(2015年)
基本情報
ポジション ディフェンシブエンド
ラインバッカー
生年月日 (1989-04-26) 1989年4月26日(35歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ノースカロライナ州ハムレット
身長: 6' 2" =約188cm
体重: 265 lb =約120.2kg
経歴
高校 リッチモンド・シニア高校
(ノースカロライナ州ロッキングハム
大学 サウスカロライナ大学
NFLドラフト 2012年 / 1巡目全体18位
初出場年 2012年
初出場チーム サンディエゴ・チャージャーズ
所属歴
2012-2020 サンディエゴ・チャージャーズ
ロサンゼルス・チャージャーズ
2021 ピッツバーグ・スティーラーズ
2021 カンザスシティ・チーフス
2022-2023 マイアミ・ドルフィンズ
受賞歴・記録
プロボウル選出(3回)
2017・2018・2019
NFL 通算成績
タックル 414回
サック 58.5回
インターセプト 3回
ファンブルフォース 16回
ファンブルリカバー 9回
Player stats at NFL.com
Player stats at PFR

経歴

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プロ入り前

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ノースカロライナ州リッチモンド郡の高校では、ラインバッカーとしてプレーし、3年次に87タックル、2.5サックをあげた。大学入学前に、Rivals.com からは四つ星、全米で21番目のアウトサイドラインバッカーと評価された[1]

サウスカロライナ大学に進学し、スティーブ・スパリアーの下で2008年から2011年までプレーした。3年次の2010年にはチームトップの9サックをあげた。4年時の2011年にはディフェンシブエンドとして、10サック、15ロスタックル、2インターセプトをあげた。9月10日のジョージア大学戦ではフェイクパントからの68ヤードのTDを含む2TDをあげるなど[2]、この年3TDをあげた。彼の活躍もあり、この年チームディフェンスは、全米4位となり、彼はサウスイースタン・カンファレンスのファーストチーム及びオールアメリカンファーストチームに選ばれた[3]。2012年1月のシニアボウルにも出場した[4]

ドラフト前のスカウティング・コンバインでは、40ヤード走で4秒79を出し、ポジション別ドリルでも素晴らしい動きを見せて評価を上げた[5]

サンディエゴ/ロサンゼルス・チャージャーズ

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2012年のNFLドラフトでは、その年のパスラッシャー候補の中でも優れた選手の1人と見なされ、トップ10で指名される可能性も取りざたされた[6]。1巡全体18位でサンディエゴ・チャージャーズに指名された[7]

プレシーズンゲーム第1週のグリーンベイ・パッカーズ戦ではハーブ・テイラーを圧倒した[8]

この年全16試合に出場し、2試合で先発、41タックル、2サックをあげた[9]

2013年5月14日のチーム合同練習で左ひざのACL損傷した[9]。怪我から6カ月後の11月20日にチーム練習に参加、負傷から208日後の12月8日のニューヨーク・ジャイアンツ戦で復帰した[10]。第16週のオークランド・レイダース戦では1サック、1ファンブルフォースで勝利に貢献した[11]。ワイルドカードプレーオフのシンシナティ・ベンガルズ戦では相手QBアンディ・ダルトンにプレッシャーを与え続け、第4Qにはインターセプトを奪った[10]

2014年は、臀部の負傷から、9試合の先発出場で29タックル、4.0サック、2ファンブルフォースでシーズンを終えた。

2015年4月7日、チャージャーズが5年契約のオプションを行使した[12]。同年10月4日のクリーブランド・ブラウンズ戦ではジョシュ・マカウンをサック、ファンブルしたボールを誘発し自らボールをリカバーした[13]

2017年2月27日、チャージャーズからフランチャイズタグを行使された[14]。同年6月11日、4年6600万ドル(4200万ドルの保証)でチャージャーズと契約を結んだ[15]。第3週のカンザスシティ・チーフス戦で3サックをあげるなど、9月に5.5サックをあげた彼はAFCの月間最優秀守備選手に選ばれた[16]。この年10,5サック、56タックルをあげた彼はジョーイ・ボサの代役でプロボウルに選ばれた。NFL Top 100 Players of 2018 の76位に評価された。

2018年シーズン開幕前、彼はチャージャーズが第53回スーパーボウルを制覇する準備ができたと述べた。チームはディビジョナルプレーオフでニューイングランド・ペイトリオッツに28-41で敗れ、スーパーボウル出場は果たせなかった。

2019年6月17日にも同様にチャージャーズがAFC西地区で優勝するだけでなく、第54回スーパーボウルで勝つと述べたが、チームは5勝11敗に終わった。

2020年はひざの負傷により9月26日に故障者リスト入りし、10月24日にアクティブロースターに復帰したが11月27日に再度ひざの負傷により故障者リスト入した[17]。怪我の影響もあり、7試合の出場で10タックルに留まり、キャリアで初めてサックを挙げられなかった[18]

チャージャーズでは先発96試合を含む113試合に出場し348タックル、13ファンブルフォース、7ファンブルリカバー、3インターセプトをあげた[19]

ピッツバーグ・スティーラーズ

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2021年7月20日にピッツバーグ・スティーラーズと1年契約を結んだ[19]。 しかしスティーラーズでは先発出場が1試合にとどまっていた。

カンザスシティ・チーフス

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2021年11月2日に2022年のドラフト6巡指名権と引き替えにカンザスシティ・チーフスへトレード移籍した[20]。チーフスではレギュラーシーズンの6試合に先発出場し、タックル15回とサック1回を記録した。ポストシーズンでも3試合に先発し、タックル5回とサック2回を記録した[21]。オフにFAとなった。

マイアミ・ドルフィンズ

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2022年5月16日にマイアミ・ドルフィンズと1年契約を結んだ[21]

人物

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アウトサイドラインバッカーと、ディフェンシブエンドの両方をこなせるハイブリッドな選手と見られている。ドラフト直前に、デンバー・ブロンコスボン・ミラーから自分よりサイズもあり、インサイドアウトサイドのラインバッカー、ディフェンシブエンドのどのポジションでも活躍するだろうと予想された[22]

2014年12月、エリック・ガーナー窒息死事件大陪審に対する抗議で、「I Can’t Breathe(息ができない)」と書かれたTシャツを着る運動にレジー・ブッシュレブロン・ジェームズデリック・ローズらと参加した[23]

詳細情報

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年度別成績

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レギュラーシーズン

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年度 チーム

試合 タックル  ファンブル インターセプト
出場 先発 合計 ソロ アシスト サック ファンブル
フォース
ファンブル
リカバー
ヤード TD インター
セプト
ヤード 平均
リターン
ヤード
最長
リターン
TD パス
ディフ
ェンス
2012 SD
LAC
54 16 2 41 27 14 1.0 1 0 0 0 0 0 0.0 0 0 5
2013 4 1 8 4 4 1.0 1 0 0 0 0 0 0.0 0 0 0
2014 9 9 29 21 8 4.0 2 0 0 0 0 0 0.0 0 0 2
2015 16 16 65 52 13 10.5 3 1 0 0 0 0 0.0 0 0 6
2016 16 16 60 46 14 8.0 5 0 0 0 0 0 0.0 0 0 5
2017 16 16 56 43 13 10.5 1 2 39 1 0 0 0.0 0 0 1
2018 16 16 43 28 15 7.0 1 2 4 0 1 8 8.0 8 0 3
2019 13 13 48 39 9 7.0 0 1 2 0 1 9 9.0 9 0 5
2020 7 7 10 5 5 0.0 0 0 0 0 1 0 0.0 0 0 2
2021 PIT 8 6 1 10 5 5 1.0 0 0 0 0 0 0 0.0 0 0 1
KC 24 9 6 15 7 8 1.0 1 0 0 0 0 0 0.0 0 0 0
NFL:10年 128 103 385 277 108 51.0 15 7 45 1 3 17 8.5 9 0 29
  • 2019年度シーズン終了時
  • 太字は自身最高記録

脚注

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  1. ^ Profile”. サウスカロライナ大学. 2013年5月16日閲覧。
  2. ^ Georgia turnovers help No. 12 South Carolina win on the road”. ESPN (2011年9月10日). 2013年5月16日閲覧。
  3. ^ Melvin Ingram becomes USC’s 3rd consensus All-American”. The Post and Courier (2011年12月16日). 2013年5月16日閲覧。
  4. ^ ドラフト有望株が多数出場、シニアボウルの見どころ”. NFL JAPAN (2012年1月24日). 2013年5月16日閲覧。
  5. ^ コンバインでインパクトを与えた選手 -評価アップ編-”. NFL JAPAN (2012年3月1日). 2013年5月16日閲覧。
  6. ^ コンバイン前、注目のハイブリッドLBトップ5”. NFL JAPAN (2012年2月21日). 2013年5月16日閲覧。
  7. ^ ドラフト1巡指名の勝ち組は?”. NFL JAPAN (2012年4月28日). 2013年5月16日閲覧。
  8. ^ NFLプレシーズンWeek#1結果|GB@SD”. アメフトNewsJapan (2012年8月10日). 2013年5月16日閲覧。
  9. ^ a b Matt Wilhalme (2013年5月14日). “Chargers linebacker Melvin Ingram suffers torn knee ligament”. ロサンゼルス・タイムズ. 2013年5月16日閲覧。
  10. ^ a b Lindsay H. Jones (2014年1月6日). “Melvin Ingram's return from knee injury sparks Chargers”. USAトゥデイ. 2015年5月30日閲覧。
  11. ^ チャージャース生き残り、Wカード争いは大混戦で最終週へ”. NFL JAPAN (2013年12月23日). 2013年12月23日閲覧。
  12. ^ チャージャース、元ドラ1LBイングラムのオプション行使”. NFL JAPAN (2015年4月8日). 2015年5月30日閲覧。
  13. ^ Chargers 4 sacks fool's gold -- pass rush still needs work”. ESPN (2015年10月4日). 2022年5月20日閲覧。
  14. ^ Chris Wesseling (2017年2月27日). “Chargers place franchise tag on Melvin Ingram”. nfl.com. 2020年2月21日閲覧。
  15. ^ Chris Wesseling (2017年6月11日). “Melvin Ingram signs 4-year, $66M deal with Chargers”. nfl.com. 2020年2月21日閲覧。
  16. ^ Edward Lewis (2017年9月28日). “Kareem Hunt, Todd Gurley among Players of the Month”. nfl.com. 2020年2月21日閲覧。
  17. ^ Chargers Activate Chris Harris Jr.; Place Melvin Ingram III on Injured Reserve”. ロサンゼルス・チャージャーズ (2020年11月27日). 2022年5月20日閲覧。
  18. ^ 元チャージャーズDEイングラムがドルフィンズ訪問へ”. NFL JAPAN (2021年5月25日). 2021年7月26日閲覧。
  19. ^ a b Steelers sign Ingram, Green”. steelers.com (2021年7月20日). 2022年5月20日閲覧。
  20. ^ Steelers trade Melvin Ingram to Chiefs for 2022 sixth-round pick”. nfl.com (2021年11月2日). 2022年5月20日閲覧。
  21. ^ a b “ドルフィンズがDEイングラムと6億円の1年契約に合意”. NFL JAPAN. (2022年5月17日). https://nfljapan.com/headlines/76689 2022年5月20日閲覧。 
  22. ^ RG3に辛口のミラー、「イングラムは俺より上かも」”. NFL JAPAN (2012年4月22日). 2013年5月16日閲覧。
  23. ^ 「息ができない」抗議Tシャツ着用、スポーツ選手に広がる”. ウォール・ストリート・ジャーナル (2014年12月10日). 2015年5月30日閲覧。

外部リンク

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先代
コーリー・リウゲット
サンディエゴ・チャージャーズ
ドラフト1巡指名
2012年
次代
D・J・フルカー

}}