ムシムシランドは、福島県田村市にある昆虫テーマパークである[2]。「日本で唯一の虫の楽園。」を謳っている。自然に近い状態で放し飼いにされているカブトムシと直接触れ合えるカブトムシドーム(夏季限定)や、昆虫標本を展示してあるカブト屋敷[3]の他に、バーベキュー施設、宿泊施設などがある。

ムシムシランド
施設情報
テーマ 昆虫
キャッチコピー 日本で唯一の虫の楽園。
事業主体 福島県田村市
管理運営 田村市常葉振興公社[1]
来園者数 16,288人(2021年)[1]
開園 1991年
所在地 963-4601
福島県田村市常葉町山根字殿上160番地
位置 北緯37度27分51.8秒 東経140度40分22.4秒 / 北緯37.464389度 東経140.672889度 / 37.464389; 140.672889座標: 北緯37度27分51.8秒 東経140度40分22.4秒 / 北緯37.464389度 東経140.672889度 / 37.464389; 140.672889
公式サイト https://mushimushiland.com/
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沿革

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常葉町が1991年にオープンし、現在は田村市が所有している。また、田村市の条例上の名称は、田村市殿上観光牧場となっており、田村市の第三セクターである田村市常葉振興公社が運営・管理している。

建設にあたってはふるさと創生事業の資金が活用された[4][5]

かつては、日本一の長さを誇った全長400mのローラー滑り台や、サイクルモノレールなどの遊具を有し、年間述べ15万人が訪れる遊園地でもあった。しかし、2011年に発生した東日本大震災震度6強の揺れを観測し、福島第一原子力発電所事故により常葉町山根地区が緊急時避難準備区域に指定されたため一時閉園を余儀なくされた[6]

まもなく緊急時避難準備区域は解除され、除染も終えたことから、2012年7月14日より再開された[6]。ただしカブト屋敷とカブトムシドームのみであり、最盛期には15万人を数えた入場者数は7500人にまで落ち込んだ[7]。休園期間中に遊具施設の劣化が進んだことから、2017年にはすべての遊具が撤去された。

その後、ムシムシランドを再興させようとする動きが活発化し、2018年には福島県の魅力を発掘・創出・発信していく「福島WAKU-WAKUプロジェクト」のプロデューサーである放送作家鈴木おさむが展示を監修した「世界三大奇蟲展」を開催。前年比64.7%増の14,000人超が来場し、震災前以来の大盛況を収めた[8]

2022年6月には、福島県田村市と田村市常葉振興公社は、18日-19日に開催される「第1回全国クワガタサミット」で「昆虫の聖地」宣言をすることを発表[1]。2023年7月には田村市の呼びかけにより、昆虫を核として自治体が連携して観光振興に取り組む「昆虫の聖地協議会」が発足し、全国15市町村が参加するなど、昆虫の聖地化の動きを加速している[9][10]

2023年7月15日には、かつて遊具施設があった殿上地区にカブト屋敷とカブトムシドームを移転新築し、リニューアルオープンした[11][12][13]。今夏の来場者は8月20日までの累計で1万9101人となり、東日本大震災の発生後では最多となった[14]

年表

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  • 1988年 - 常葉町が「カブトムシ自然王国」として独立を宣言する[15]
  • 1989年 - 「カブトムシドーム」(カブトムシ自然観察園)オープン[15]
  • 1990年 - 「カブト屋敷」オープン、ムシムシランドの建設を開始する[15]
  • 1991年 - 「スカイパレスときわ」オープン[15]
  • 1992年 - 常葉町のPRキャラクター「カブトン」が誕生、各種遊具施設を設置して「こどもの国ムシムシランド」としてオープン[15]
  • 2004年 - 「第1回全国カブトムシこどもサミット」を開催[16]
  • 2005年 - 常葉町滝根町大越町都路村船引町が合併して田村市になる[17]
  • 2011年 - 東日本大震災により緊急時避難準備区域に指定され営業を休止する[15]
  • 2012年 - カブトムシ自然観察園の営業を再開する[15]
  • 2017年 - 遊具施設を撤去する[15]
  • 2018年 - カブトムシ自然観察園とカブト屋敷の呼称を「ムシムシランド」に統一する[15]
  • 2019年 - 「グリルマウンテン」オープン[15]
  • 2023年 - 田村市で「昆虫の聖地協議会」が発足、15の自治体が参加[9]

施設

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  • カブト屋敷[18]
  • カブトムシドーム[18]
  • グリルマウンテン[18]
  • スカイパレスときわ[18]

利用案内

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  • 住所:〒963-4601 福島県田村市常葉町山根字殿上160[19]
  • 開園期間:7月中旬 - 8月下旬(水曜日は休園)[3]、昆虫館のみ8月下旬から11月下旬の土、日曜日、祝日も開館[20]
  • 開園時間:9:30 - 16:30[21]

脚注

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  1. ^ a b c 福島県田村市が「昆虫の聖地」宣言へ 18、19日にクワガタサミット開催 里山生かし誘客図る”. 福島民報 (2022年6月4日). 2022年6月11日閲覧。
  2. ^ ムシムシランド」『小学館『デジタル大辞泉プラス』』https://kotobank.jp/word/%E3%83%A0%E3%82%B7%E3%83%A0%E3%82%B7%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89コトバンクより2022年6月11日閲覧 
  3. ^ a b カブトムシ・クワガタ好きにおすすめの昆虫館・体験施設まとめ!展示・ふれあいが満載”. るるぶKids (2021年8月4日). 2022年6月11日閲覧。
  4. ^ 『ふるさと創生報告書』 1巻、地域活性化センター、1990年3月31日、157頁。doi:10.11501/12765111 
  5. ^ 福島県総務部地方課「福島県内ふるさと創生事業の取り組み状況について」『東北開発研究』第83号、59頁、1991年10月。doi:10.11501/2782569ISSN 0288-6332 
  6. ^ a b 福島のカブトムシ園、2年ぶり再開 除染終え”. 日本経済新聞 (2012年7月14日). 2022年6月11日閲覧。
  7. ^ 丸山愛菜 (2022年8月13日). “発想の転換…!多すぎて嫌われていた「田舎のカブトムシ」で、まさかの人気観光地になった話”. BuzzFeed. 2023年7月15日閲覧。
  8. ^ 新井作文店 (2018年11月15日). “消え入りかけたニーズを辛抱強く温め直す。8,500人まで落ち込んだ来場者数を翌年14,000人に跳ね上げた、福島県田村市「ムシムシランド」の軌跡”. グリーンズ. 2023年7月15日閲覧。
  9. ^ a b 田村市役所「昆虫課」業務を開始 課長は「カブトン」”. NHK (2023年7月10日). 2023年7月11日閲覧。
  10. ^ 「昆虫の聖地協議会」発足 田村市など参画、里山の魅力発信”. 福島民友新聞 (2023年7月10日). 2023年7月11日閲覧。
  11. ^ ムシムシランド改装オープン 昆虫館を新設”. 読売新聞オンライン (2023年7月15日). 2023年7月15日閲覧。
  12. ^ 昆虫を観光資源に 田村市が全国初「昆虫課」を新設へ”. NHK (2023年6月22日). 2023年7月11日閲覧。
  13. ^ 昆虫課を仮想部署として新設 福島・田村市、聖地化へ強力助っ人現る”. 毎日新聞 (2023年7月7日). 2023年7月11日閲覧。
  14. ^ ムシムシランド今夏来場1万9101人 福島県田村市常葉町、震災後最多”. 福島民報 (2023年9月7日). 2023年9月9日閲覧。
  15. ^ a b c d e f g h i j 沿革”. ムシムシランド. 2022年6月11日閲覧。
  16. ^ 田村市キャラクター”. 田村市ホームページ (2016年2月29日). 2022年6月12日閲覧。
  17. ^ 福島県田村市(旧常葉町)との姉妹提携”. 中野区 (2011年11月10日). 2022年6月12日閲覧。
  18. ^ a b c d ムシムシしせつマップ”. ムシムシランド. 2022年6月11日閲覧。
  19. ^ アクセス”. ムシムシランド. 2023年7月11日閲覧。
  20. ^ 昆虫愛もっと!田村の新ムシムシランド開園 移転・新装オープン”. 福島民友新聞 (2023年7月15日). 2023年7月16日閲覧。
  21. ^ 料金プラン”. ムシムシランド. 2022年6月11日閲覧。

外部リンク

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