ミレッド(mired)は、逆色温度(色温度逆数)の単位である。色温度のかわりに逆色温度を使うのは、数値の差をの違いにうまく比例させるためである(図参照)。

ミレッド
mired
記号 MK−1, M, µrd, mrd
逆色温度
SI 10−6 K−1 = MK−1 = µ(K−1)
語源 microreciprocal degree(マイクロ逆数度)の略
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色温度/ケルビンと色との関係。線の間隔に大きな差がある。
逆色温度/ミレッドと色との関係。線が等間隔に近くなっている。

逆色温度のSI単位は K−1(毎ケルビン)となる。ミレッドはその10−6倍(100万分の1)であり、µ(K−1) (マイクロ毎ケルビン)と表せる。つまり、色温度をケルビンで表した値の逆数を100万倍すると、逆色温度をミレッドで表した値となる。miredという語は"micro(SI接頭語で10−6を意味するマイクロreciprocal(逆数) degree(度)"から作られたものである。degreeのかわりにkelvinを使ってミレック (mirek) ともいう。

ただし、cm2 が (cm)2 であるように、SI組立単位より接頭語のほうが優先順位が高いので、ミレッドをSIで普通に表すと MK−1(毎メガケルビン)となる。これはつまり、色温度をメガケルビンで表した値(ケルビンで表した値の100万分の1)の逆数ということだが、計算の順序が違うだけで同じことである。

例えば、色温度 25 000 K (0.025 MK) の青空は40ミレッド、5000 K (0.005 MK) の撮影用フラッシュは200ミレッドとなる。

ミレッドは写真撮影の際の色温度の計量に特に便利である。10ミレッドを意味するデカミレッド(decamired)という単位も用いられる。