マルクール原子力地区(マルクールげんしりょくちく、フランス語: site nucléaire de Marcoule)とは、フランス南東部、ガール県バニョール=シュル=セーズおよびシュスクランフランス語版からコドレ付近の、核施設が集中する地区である。

マルクール原子力地区
マルクール原子力地区
マルクール原子力地区の位置(フランス内)
マルクール原子力地区
フランスにおけるマルクール原子力地区の位置
フランスの旗 フランス
座標 北緯44度8分36秒 東経4度42分34秒 / 北緯44.14333度 東経4.70944度 / 44.14333; 4.70944 (マルクール原子力地区)座標: 北緯44度8分36秒 東経4度42分34秒 / 北緯44.14333度 東経4.70944度 / 44.14333; 4.70944 (マルクール原子力地区)
着工 1952年
運転開始 1956年1月7日
運転終了 1984年6月20日
運営者 EDF/CEA
原子炉
運転終了 1 x 2 MW
2 x 38 MW
発電量
正味年間発電量 11,346 GWh
2006年11月26日現在
テンプレートを表示

施設はローヌ川沿いにあり、アヴィニョンから上流30km、モンテリマールから下流65km、ニームから北東45kmにて交差する地点に位置し、周辺はワイン用のブドウ農園が広がっている。

マルクール地区の核施設は、フランス原子力庁の関連企業体である持株会社アレヴァの下で運営されている。

歴史

編集

マルクール地区は原子爆弾製造に必要とされた研究施設として設立された。CEAマルクールでUNGG炉を完成させる。

稼働中の施設

編集

現在のマルクール地区では多くの核事業を行っている。各種事業はコジェマの下で、MOX燃料の生産、放射性廃棄物の管理、使用済み核燃料の保管およびその他を行っている。

軍事活動

編集

1967年1968年に、マルクール地区の2基の発電用炉およびセレスティンI炉の稼働が開始された。アレヴァ(当初はコジェマが担当)は国防目的でのトリチウムの生産を請け負う。ここで製造されたトリチウムは核弾頭熱核弾頭およびその研究に使用される。トリチウムは比較的短い半減期(約12年)のため、核兵器に使用されている分は定期的に交換する必要がある。

MOX燃料製造

編集

1995年以来、MOX燃料の一種であるMeloxの少量生産が始まる。また、使用済みプルトニウムの再利用のため使用済み核燃料ラ・アーグ再処理工場に送られ加工される。

事故

編集

2011年9月12日に、セントラコで爆発が起きて炎上し、1人が死亡し、4人が負傷する事故が起こった。放射性物質の放出はないとされ、周辺に対し避難指示や外出規制も行われなかった[1][2]

歴代マルクール地区責任者

編集
氏名 在任期間
フランス原子力庁担当
モーリス・ジェルヴェ・ド・ルーヴィル
Maurice Gervais de Rouville
1955 - 1968
ミシェル・モルベール
Michel Molbert
1968 - 1973
ジャン=フランソワ・プティ
Jean-François Petit
1973 - 1975
ミシェル・ジュレ
Michel Gelée
1976.1 - 1981.3
アントワーヌ・ジュディセリ
Antoine Giudicelli
1981.4 - 1985.4
アルベール・トゥブール
Albert Teboul
1985.5 - 1991.3
クロード・ヴェルニュ
Claude Vergne
1991.4 - 1995.3
ミシェル・ルフェーブル
Michel Lefèvre
1995.4 - 1997.10
ジャン=イヴ・ギヤモー
Jean-Yves Guillamot
1997.11 - 2000.11
ロベール・レス
Robert Reisse
2000.12 - 2002.9
ロイク・マルティン=デディエ
Loïc Martin-Deidier
2000.10 - 2007.12
クリスティアン・ボネ
Christian Bonnet
2008.1 -
アレヴァ(旧コジェマ含む)担当
ジャック・ベロー
Jacques Bellot
1976.1 - 1982.1
モーリス・アレス
Mauris Allès
1982.2 - 1987.6
ジャン・シャルラド
Jean Charlade
1987.6 - 1992.10
ユーグ・ドロネー
Hugues Delaunay
1992.10 - 1996.9
モーリス・メラノ
Maurice Mellano
1996.9 - 1997.12
パトリック・サンドゥヴォワール
Patrick Sandevoir
1998.1 - 2000.8
クロード・ベルラン
Claude Berlan
2000.9 - 2004.12
フレデリック・マス
Frédéric Mas
2005.10 - 2010.7
ドミニク・ギヨトー
Dominique Guilloteau
2010.7 -

出典

編集

外部サイト

編集

関連項目

編集