マット・ジョイス

アメリカの野球選手 (1984 - )

マット・ジョイス英語: Matt Joyce, 本名:マシュー・ライアン・ジョイスMatthew Ryan Joyce, 1984年8月3日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州タンパ出身の元プロ野球選手外野手)、野球解説者。右投左打。愛称はDJ・SS[1]

マット・ジョイス
Matt Joyce
タンパベイ・レイズでの現役時代
(2014年8月28日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州タンパ
生年月日 (1984-08-03) 1984年8月3日(40歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
205 lb =約93 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手
プロ入り 2005年 MLBドラフト12巡目
初出場 2008年5月5日
最終出場 2021年9月23日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

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プロ入りとタイガース時代

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2005年MLBドラフト12巡目(全体360位)でデトロイト・タイガースから指名を受け、6月9日に契約。契約後、傘下のA-級オネオンタ・タイガース英語版でプロデビュー。65試合に出場して打率.332、4本塁打、46打点、9盗塁を記録した。

2006年は、A級ウエストミシガン・ホワイトキャップス英語版で122試合に出場。打率.258、11本塁打、86打点、5盗塁と、前年ほどの高打率を残す事は出来なかった。

2007年は、AA級エリー・シーウルブズに昇格し、130試合に出場した。ここでは打率.257、17本塁打、70打点、4盗塁という成績を残したが、出場試合数が増加したのに対して打点は16減となった。2006年は122試合で70三振だったのに対し、2007年は130試合で127三振を喫した。

2008年5月5日にタイガースで「7番・右翼手」で先発出場し、メジャーデビューを果たした。最終的には92試合の出場で、打率.252、12本塁打、33打点を記録した。なお、マイナーてはAAA級トレド・マッドヘンズでプレーし、56試合に出場して打率.270、13本塁打、41打点、2盗塁という成績を残している。

レイズ時代

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2008年12月10日にエドウィン・ジャクソンとのトレードで、打者の補強を必要としたタンパベイ・レイズへ移籍した[2]

2009年は、自身初めて開幕をメジャーで迎えたが、シーズンの大半を傘下のAAA級ダーラム・ブルズで過ごした。

2010年は、スプリングトレーニングで肘を痛め、故障者リストで開幕を迎えた。マイナーリーグでリハビリした後、ディオナー・ナバーロとの入れ替わりでメジャーへ昇格し、最終的に77試合で10本塁打を放った。

2011年は自身初めてオールスターゲームに選出された[3]

 
タンパベイ・レイズでの現役時代
(2013年4月17日)

2014年1月17日にレイズと370万ドルの1年契約に合意した[4][5]。2年連続で140試合に出場し、打率.254、9本塁打、52打点を記録した。

エンゼルス時代

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2014年12月16日にケビン・ジェプセンとのトレードで、ロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した[6]

 
ロサンゼルス・エンゼルスでの現役時代
(2015年5月16日)

2015年は93試合に出場したが打撃不振に陥り、打率.174、5本塁打、21打点に終わった。11月2日にフリーエージェント(FA)となった[7]。オフはドミニカン・ウィンターリーグに出場した。

パイレーツ時代

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2016年2月18日にピッツバーグ・パイレーツとマイナー契約を結んだ[8]。4月2日にメジャー契約を結んで開幕25人枠入りした[9]。140試合に出場し、打率.242、13本塁打、42打点を記録。オフの11月3日にFAとなった[7]

アスレチックス時代

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2016年11月30日にオークランド・アスレチックスと2年1100万ドルで契約を結んだ[10]

 
オークランド・アスレチックスでの現役時代
(2017年8月22日)

2017年は141試合に出場して打率.243、25本塁打、68打点、4盗塁を記録した。

2018年は83試合に出場して打率.208、7本塁打、15打点を記録した。オフの10月29日にFAとなった[7]

ブレーブス時代

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2019年2月9日にクリーブランド・インディアンスとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになったが[11]、3月19日にFAとなった。3月20日にサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結んだが、23日に金銭トレードで、アトランタ・ブレーブスへ移籍した[12]。3月28日にメジャー契約を結んで40人枠入りした[7]。オフの10月31日にFAとなった[13]

マーリンズ時代

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2020年2月3日にマイアミ・マーリンズと1年契約を結んだ[14]。46試合の出場で打率.252、2本塁打、14打点。オフの10月28日にFAとなった[15]

フィリーズ時代

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2021年2月10日にフィラデルフィア・フィリーズとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[16]。シーズン開幕直前の3月26日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りすることが発表された[17]。9月26日にDFAとなり、同日中にFAとなった[7]

引退後

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2022年ロックアウト英語版中もMLBの球団からは獲得オファーは無く、独立リーグのチームからのみ獲得オファーがあり、2023年にMLB復帰をすることも考えていたが、8月1日に現役引退を表明した[18]

2023年からはバリー・スポーツ・サン英語版で古巣レイズの野球解説者となった[19]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2008 DET 92 277 242 40 61 16 3 12 119 33 0 2 0 2 31 0 2 65 3 .252 .339 .492 .831
2009 TB 11 37 32 3 6 1 0 3 16 7 1 0 0 1 3 0 1 7 0 .188 .270 .500 .770
2010 77 261 216 30 52 15 3 10 103 40 2 2 0 3 40 2 2 55 2 .241 .360 .477 .837
2011 141 522 462 69 128 32 2 19 221 75 13 1 0 7 49 9 4 106 7 .277 .347 .478 .825
2012 124 462 399 55 96 18 3 17 171 59 4 3 1 1 55 4 6 102 10 .241 .341 .429 .769
2013 140 481 413 61 97 22 0 18 173 47 7 3 0 7 59 0 2 87 8 .235 .328 .419 .747
2014 140 493 418 51 106 23 2 9 160 52 2 5 0 9 62 4 4 111 11 .254 .349 .383 .732
2015 LAA 93 284 247 17 43 12 1 5 72 21 0 3 1 2 30 1 4 67 5 .174 .272 .291 .564
2016 PIT 140 293 231 45 56 10 1 13 107 42 1 1 0 0 59 4 3 67 9 .242 .403 .463 .866
2017 OAK 141 544 469 78 114 33 0 25 222 68 4 1 0 7 66 0 2 113 10 .243 .335 .473 .808
2018 83 246 207 34 43 9 0 7 73 15 0 2 1 2 35 2 1 53 3 .208 .322 .353 .675
2019 ATL 129 238 200 32 59 10 0 7 90 23 0 0 0 0 38 0 0 45 3 .295 .408 .450 .858
2020 MIA 46 148 127 16 32 4 0 2 42 14 1 0 0 1 20 0 0 41 3 .252 .351 .331 .682
2021 PHI 43 69 55 6 5 1 0 2 12 7 0 0 0 1 12 2 1 16 2 .091 .261 .218 .479
MLB:14年 1400 4355 3718 537 898 206 15 149 1581 503 35 23 3 43 559 28 32 935 76 .242 .342 .425 .767
  • 2021年度シーズン終了時

年度別守備成績

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左翼(LF) 中堅(CF) 右翼(RF)




































2008 DET 60 94 2 3 0 .970 - 25 42 0 1 0 .977
2009 TB - 4 9 0 0 0 1.000 5 6 0 0 0 1.000
2010 13 16 0 0 0 1.000 - 52 99 4 3 0 .972
2011 15 20 0 0 0 1.000 - 126 211 8 3 3 .986
2012 33 48 2 0 0 1.000 - 89 133 0 2 0 .985
2013 58 80 0 0 0 1.000 - 58 88 2 1 1 .989
2014 81 132 5 2 1 .986 - 15 24 0 1 0 .960
2015 LAA 64 95 2 1 0 .990 - 2 0 0 0 0 ----
2016 PIT 26 26 1 0 0 1.000 - 43 55 0 0 0 1.000
2017 OAK 24 42 1 0 0 1.000 1 2 0 0 0 1.000 115 205 4 7 2 .968
2018 49 79 1 1 0 .988 3 2 0 0 0 1.000 6 5 0 0 0 1.000
2019 ATL 4 3 0 1 0 .750 - 33 51 2 1 1 .981
2020 MIA 15 9 0 0 0 1.000 - 27 31 0 2 0 .939
2021 PHI 9 9 0 0 0 1.000 - 9 12 0 0 0 1.000
MLB 451 653 14 8 1 .988 8 13 0 0 0 1.000 605 962 20 21 7 .979
  • 2021年度シーズン終了時

記録

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背番号

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  • 20(2008年 - 2015年)
  • 17(2016年)
  • 23(2017年 - 2018年)
  • 14(2019年)
  • 7(2020年 - 2021年)

脚注

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  1. ^ Explaining A's Players Weekend nicknames MLB.com (英語) (2017年8月25日) 2017年9月18日閲覧
  2. ^ Bill Chastain (2008年12月11日). “Rays ship Jackson to Tigers for Joyce” (英語). MLB.com. 2016年12月1日閲覧。
  3. ^ Marc Topkin (2011年7月3日). “Tampa Bay Rays' Matt Joyce, David Price, James Shields named to AL All-Star team” (英語). Tampa Bay Times. 2016年12月1日閲覧。
  4. ^ "Rays agree to terms with Hellickson, Joyce, Lobaton, McGee, Ramos, Rodriguez for 2014" (Press release) (英語). MLB.com (Tampa Bay Rays). 17 January 2014. 2016年12月1日閲覧
  5. ^ Adam Berry (2014年12月16日). “Rays sign six players, avoid arbitration process” (英語). MLB.com. 2016年12月1日閲覧。
  6. ^ Alden Gonzalez (2014年1月17日). “New Angel in the outfield: Joyce aboard, Jepsen to Rays” (英語). MLB.com. 2016年12月1日閲覧。
  7. ^ a b c d e MLB公式プロフィール参照。2019年2月10日閲覧。
  8. ^ Pirates notebook: Matt Joyce to compete for fourth outfielder spot” (英語). Pittsburgh Post-Gazette (2016年2月19日). 2016年5月20日閲覧。
  9. ^ Charlie Wilmoth (2016年4月2日). “Cole Figueroa to make Pirates' Opening Day roster” (英語). SB Nation. 2016年5月20日閲覧。
  10. ^ Jane Lee (2016年11月30日). “Joyce headed to A's on 2-year, $11M pact” (英語). MLB.com. 2016年12月1日閲覧。
  11. ^ Indians invite OF Matt Joyce & RHP Alex Wilson to Major League camp” (英語). MLB.com (2019年2月9日). 2019年2月10日閲覧。
  12. ^ Mark Bowman (2019年3月23日). “Adding Joyce may be a hint on Duvall choice” (英語). MLB.com. 2019年4月9日閲覧。
  13. ^ Thomas Harrigan, Manny Randhawa and Paul Casella (2019年11月8日). “Here are every team's free agents this winter” (英語). MLB.com. 2019年12月2日閲覧。
  14. ^ Joe Frisaro (2020年2月3日). “Marlins finalize 1-year deals with Joyce, Kintzler” (英語). MLB.com. 2020年2月5日閲覧。
  15. ^ Manny Randhawa and Paul Casella (2020年11月16日). “2020-21 free agents, position by position” (英語). MLB.com. 2020年11月18日閲覧。
  16. ^ Todd Zolecki (2021年2月10日). “Kintzler, Joyce agree to deals with Phillies” (英語). MLB.com. 2021年6月2日閲覧。
  17. ^ Connor Byrne (2021年3月26日). “Tony Watson Opts Out Of Phillies Deal; Kintzler, Joyce Make Roster” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年6月2日閲覧。
  18. ^ Marc Topkin (August 1, 2022). “Former Rays outfielder, Tampa native Matt Joyce retires” (英語). Tampa Bay Times. May 30, 2023閲覧。
  19. ^ Marc Topkin (February 23, 2023). “Why you won’t see Dewayne Staats as much on Rays telecasts this year” (英語). Tampa Bay Times. May 30, 2023閲覧。
  20. ^ Joyce nets 21st pinch-hit walk” (英語). MLB.com (2016年9月17日). 2017年10月8日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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