マダム・オーギュスト・クオック
『マダム・オーギュスト・クオック』(Madame Auguste Cuoq) は、フランスの画家ギュスターヴ・クールベが、19世紀半ばに描いた肖像画[1]。キャンバスに油彩で制作された本作は、しばしば肖像画のモデルとなったフランス人女性マティルド・デポルテ (Mathilde Desportes)、すなわちマダム・オーギュスト・クオック (Madame Auguste Cuoq) を描いたものである。本作は、メトロポリタン美術館の収蔵品となっている。
作者 | ギュスターヴ・クールベ |
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製作年 | c. 1852-57年 |
素材 | キャンバスに油彩 |
主題 | マティルド・デポルテ |
寸法 | 176.5 cm × 108 cm (69.5 in × 43 in) |
所蔵 | メトロポリタン美術館、ニューヨーク |
登録 | 29.100.130 |
概要
編集クールベが本作を描いたのは、1852年から1857年にかけてのいずれかの時点においてであり、後にこの作品は1867年の彼の展示会で公開された。肖像画の主題で、作品名ともなっているマダム・オーギュスト・クオックは、クールベやジャン=ジャック・エンネルをはじめ、何人もの著名な画家によって描かれている。彼女の夫は、妻の美しさを捉えていないとして、この肖像画を拒んだという。その大きさや、親密な雰囲気において、本作はクールベの作品の中でも最も例外的なもののひとつと評されてきた[2]。本作は、ルイジーン・ハヴマイヤーの所有となり、さらにその後、ハヴマイヤー・コレクションからメトロポリタン美術館に寄贈された[3]。
脚注
編集- ^ H. O. Havemeyer Collection: Catalogue of Paintings, Prints, Sculpture and Objects of Art. n.p., 1931, pp. 94–95, no. 25
- ^ (英語) French Paintings: A Catalogue of the Collection of The Metropolitan Museum of Art. Vol. 2, Nineteenth Century. Metropolitan Museum of Art
- ^ Frelinghuysen, Alice Cooney; Collection, Metropolitan Museum of Art (New York, N. Y. ) Havemeyer; N.Y.), Metropolitan Museum of Art (New York (1993) (英語). Splendid Legacy: The Havemeyer Collection. Metropolitan Museum of Art. ISBN 978-0-87099-664-1