ポーハタン級艦隊航洋曳船

ポーハタン級艦隊航洋曳船英語: Powhatan-class fleet ocean tug)はアメリカ海軍の航洋タグボートの艦級。

ポーハタン級艦隊航洋曳船
基本情報
艦種 艦隊航洋曳船
命名基準 アメリカ合衆国の先住民族
運用者  アメリカ海軍
就役期間 1979年 - 現在
前級 チェロキー級艦隊航洋曳船
要目
排水量 基準2,000t / 満載2,260t
全長 73.2メートル (240 ft)
垂線間長 68.88メートル (226.0 ft)
最大幅 12.6メートル (41 ft)
吃水 4.57メートル (15.0 ft)
主機GM EMD 20-645X7
 ディーゼルエンジン×2基
推進器スクリュープロペラ×2軸
バウスラスター×1基
出力 最大4,500馬力 / 定格3,600馬力
速力 15ノット (28 km/h)
航続距離 10,000海里 (13kt巡航時)
乗員 士官6名+曹士14名+海軍通信要員
レーダー ・AN/SPS-53 対水上捜索用
・TM-1660/12S 航海用
テンプレートを表示

設計

編集

設計面では、民間のプラットフォーム補給船に準拠しており、商船規格で建造されている。なお、船体形状は、特殊なダブルチャイン型とされた。主機関としては、ゼネラルモーターズ社のEMD 20-645X7ディーゼルエンジンを2基搭載した。また推進器としては、スクリュープロペラ2軸のほか、出力300馬力のバウスラスター1基も備えている。陸岸曳引力は60トン[1]

艦尾甲板は広大な作業甲板とされており、曳航サルベージ潜水作業支援水難救助消防など多目的に用いられる。潜水作業支援にあたる場合、作業甲板にMk.1 mod.1潜水支援モジュール(重量90トン)を搭載し、海軍の潜水士20名を支援できる。作業甲板直前の船楼後端部右舷には力量10トンの電気油圧式クレーンを備えており、物資・装備の揚降や移動に用いられる。なお、平時は非武装だが、必要に応じて20mm単装機銃2基と12.7mm機銃2挺を搭載することができる[1]

同型艦

編集

1975年度計画で1隻、1976年度計画で3隻が建造された。また1978年度計画では5隻の建造が計画されたものの、3隻のみが認められた。これらは、1979年より順次に海上輸送司令部 (MSC)で就役を開始した[1]

# 艦名 起工 就役 退役 その後
T-ATF-166 ポーハタン
USNS Powhatan
1976年9月 1979年6月 1999年2月 民間船として傭船されたのち、
2008年にトルコ海軍に売却
T-ATF-167 ナラガンセット
USNS Narragansett
1977年5月 1979年1月 1999年10月 民間船として傭船
T-ATF-168 カトーバ
USNS Catawba
1977年12月 1980年5月 MSCにて就役中
T-ATF-169 ナバホ
USNS Navajo
1980年6月
T-ATF-170 モホーク
USNS Mohawk
1979年3月 1980年10月 2005年8月
T-ATF-171 スー
USNS Sioux
1981年5月 MSCにて就役中
T-ATF-172 アパッチ
USNS Apache
1981年7月

参考文献

編集
  1. ^ a b c Bernard Prezelin (1990). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 1990-1991. Naval Institute Press. pp. 874-875. ISBN 978-0870212505 

関連項目

編集