ボーメ度
ボーメ度(ボーメど、Baumé degree)は、比重の計量単位である。重ボーメ度と軽ボーメ度の二種があるが、日本の計量法体系では、「重ボーメ度」のみを計量単位規則別表第一において規定している。計量単位規則における定義は、次式である[1]。
Bh = (1 - 1/その物質の比重)× 144.3
重ボーメ度の単位記号は、Bhである[2]。計量法の規定外の「°Bé」の記号が使われることがある。いずれもフランスの化学者アントワーヌ・ボーメに由来している。
重ボーメ度は、計量法が定める法定計量単位ではない(典型72量に含まれない。)ので、その使用は取引又は証明等に用いる際の規制の対象にはならない(計量法#計量単位の規範性)[3][4]。
ただし、特定計量器としての「重ボーメ度浮ひょう」(計量法施行令第2条第18号ロ)に表示する単位記号は、「Bh」でなければ、検定に合格できない(基準器検査規則[5] 426条から433条など)。
実用上は、浮ひょう(浮秤 「うきばかり」とも hydrometer)の一種であるボーメ比重計の示度として示されることがほとんどである。
重ボーメ度と軽ボーメ度
編集アントワーヌ・ボーメは、純水での値を0 Bh、15%食塩水での値を15 Bhとして、この間を15等分し、これを拡張したものを重ボーメ度とした。一方、軽ボーメ度とは純水での値を10 Bh、10%食塩水での値を0 Bhとして、この間を10等分し、これを拡張したものである。
脚注
編集- ^ 計量単位規則 別表第一 項番2、比重、「重ボーメ度」の欄
- ^ 計量単位規則 別表第5 比重、「重ボーメ度」の欄
- ^ 法定計量単位 (7)72量以外の事象等に使用する単位について
- ^ 表6 72量以外の物象の状態の量について
- ^ 基準器検査規則