ホワットエヴァー
「ホワットエヴァー」(Whatever)は、イギリスのロックバンド、オアシスの楽曲である。1994年12月18日にシングルとして発売された。オリジナル・アルバムには収録されず、2010年に発売されたベスト・アルバム『タイム・フライズ…1994-2009』でアルバム初収録となった。作詞作曲はノエル・ギャラガーによるものだが、後の訴訟により共同作曲者としてニール・イネスの名がクレジットされている。
「ホワットエヴァー」 | ||||||||||||||||
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オアシス の シングル | ||||||||||||||||
初出アルバム『タイム・フライズ…1994-2009』 | ||||||||||||||||
B面 |
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リリース | ||||||||||||||||
規格 | ||||||||||||||||
録音 | ロックフィールド・スタジオ | |||||||||||||||
ジャンル | ポップ[2] | |||||||||||||||
時間 | ||||||||||||||||
レーベル | クリエイション・レコーズ | |||||||||||||||
作詞・作曲 | ||||||||||||||||
プロデュース |
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ゴールドディスク | ||||||||||||||||
後述を参照 | ||||||||||||||||
チャート最高順位 | ||||||||||||||||
後述を参照 | ||||||||||||||||
オアシス シングル 年表 | ||||||||||||||||
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背景とリリース
編集「ホワットエヴァー」のレコーディングは、モンマスシャーにあるロックフィールド・スタジオで行われ、プロデュースはオーウェン・モリス、ノエル、デイビット・バチェラーの3人が手がけた[3]。本作のストリングスは、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏で、ニック・イングマンとノエルが編曲を手がけた[4]。
シングル『ホワットエヴァー』は、1994年に発売されたデビュー・アルバム『オアシス』と、2作目のアルバム『モーニング・グローリー』の間にクリスマス・シングル[5]として発売され[4]。全英シングルチャートで最高位3位を獲得し[6]、オアシスにとって初めてトップ5入りしたシングルとなった[4]。オリジナル・アルバムには収録されず、2010年に発売されたベスト・アルバム『タイム・フライズ…1994-2009』でアルバム初収録となった。シングルは、2016年9月6日時点で54万枚の売上を記録している[7]。
訴訟
編集「ホワットエヴァー」の出だしとメロディが、1973年にニール・イネスが作曲した「How Sweet To Be An Idiot」のメロディに類似していることを理由に、イネスが所属するレコード会社がオアシスを提訴[4][8]。訴訟を経て、オアシスはイネス側と和解し、本作の作曲者の1人としてイネスを連ねることとなった[4][9][8]。なお、イネスは1996年に発売されたラトルズの『アーキオロジー』に収録の「シャングリラ」の冒頭で本作のフレーズを引用している[4]。
メディアなどでの使用
編集「ホワットエヴァー」は、2012年にコカ・コーラの創業125周年記念キャンペーンで使用された[10]ほか、イギリスの銀行HalifaxのCM[11]で使用された。日本では、ソニー「VAIO」[12]やアサヒ「off」[13]、ファミリーマート「30周年記念企業広告」、トヨタ自動車「Mark X ZiO」、大和証券グループ本社[14]のCMなどで使用された。
シングル収録曲
編集# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
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1. | 「ホワットエヴァー」(Whatever) | ||
2. | 「(イッツ・グッド)トゥ・ビー・フリー」((It's Good) to Be Free) | ノエル・ギャラガー | |
3. | 「ハーフ・ザ・ワールド・アウェイ」(Half the World Away) | ノエル・ギャラガー | |
4. | 「スライド・アウェイ」(Slide Away) | ノエル・ギャラガー | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
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1. | 「ホワットエヴァー」(Whatever) |
| |
2. | 「(イッツ・グッド)トゥ・ビー・フリー」((It's Good) to Be Free) | ノエル・ギャラガー | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
---|---|---|---|
1. | 「ホワットエヴァー」(Whatever) |
| |
2. | 「(イッツ・グッド)トゥ・ビー・フリー」((It's Good) to Be Free) | ノエル・ギャラガー | |
3. | 「スライド・アウェイ」(Slide Away) | ノエル・ギャラガー | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
---|---|---|---|
1. | 「ホワットエヴァー」(Whatever) |
| |
2. | 「(イッツ・グッド)トゥ・ビー・フリー」((It's Good) to Be Free) | ノエル・ギャラガー | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞・作曲 | 時間 |
---|---|---|---|
1. | 「ホワットエヴァー」(Whatever) |
| |
2. | 「(イッツ・グッド)トゥ・ビー・フリー」((It's Good) to Be Free) | ノエル・ギャラガー | |
3. | 「フェイド・アウェイ」(Fade Away) | ノエル・ギャラガー | |
4. | 「リッスン・アップ」(Listen Up) | ノエル・ギャラガー | |
5. | 「ハーフ・ザ・ワールド・アウェイ」(Half the World Away) | ノエル・ギャラガー | |
6. | 「アイ・アム・ザ・ウォルラス (ライヴ)」(I Am The Walrus (Live at the Glasgow Cathouse)) | レノン=マッカートニー | |
合計時間: |
チャート成績
編集週間チャート
編集チャート (1994年 - 1995年) | 最高位 |
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オーストラリア (ARIA)[15] | 40 |
ヨーロッパ (Eurochart Hot 100)[16] | 19
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フィンランド (Suomen virallinen lista)[17] | 9
|
フランス (SNEP)[18] | 15 |
ドイツ (GfK Entertainment charts)[19] | 73 |
アイスランド (Islenski Listinn Topp 40)[20] | 9
|
アイルランド (IRMA)[21] | 5
|
オランダ (Single Top 100)[22] | 48 |
スコットランド (Official Charts Company)[23] | 3 |
スウェーデン (Sverigetopplistan)[24] | 10 |
スイス (Schweizer Hitparade)[25] | 40 |
UK シングルス (OCC)[6] | 3 |
認定
編集国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
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イギリス (BPI)[30] | Platinum | 600,000 |
認定のみに基づく売上数と再生回数 |
脚注
編集出典
編集- ^ “Why were Oasis were sued over the song Whatever?”. Radio X (2020年12月18日). 2022年3月19日閲覧。
- ^ Rabid, Jack. Whatever - Oasis | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年9月15日閲覧。
- ^ “WHATEVER”. oasisnet.com. 2021年9月18日閲覧。
- ^ a b c d e f rockin'on.com 2018.
- ^ “NOEL'S NOTES”. NME. BandLab Technologies (1998年11月3日). 2021年9月18日閲覧。
- ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2021年9月18日閲覧。
- ^ “Revealed: Official Top 20 Biggest Selling Oasis Songs”. Official Charts Company. (2016年10月6日) 2021年9月18日閲覧。
- ^ a b Mulligan 2018, p. 109.
- ^ “Have Oasis plagiarised Cliff Richard?”. theguardian.com. Guardian News & Media Limited (2008年10月6日). 2021年9月18日閲覧。
- ^ “Coca-Cola celebrates 125 years”. Trinidad Guardian. Guardian Media Limited (2011年4月10日). 2021年9月18日閲覧。
- ^ 児島由紀子 (2021年3月3日). “オアシスの曲が使われている英国のCM動画♪(最新版)”. rockin'on.com. ロッキング・オン. 2021年9月18日閲覧。
- ^ “オアシス、シークレットギグでファン感涙のあの曲を……”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2006年11月16日) 2021年9月18日閲覧。
- ^ “本日より「Whatever」アサヒ”off”CMソングとしてOAスタート!”. ソニーミュージックオフィシャルサイト. ソニー・ミュージックエンタテインメント (2009年2月24日). 2021年9月18日閲覧。
- ^ オアシス「ホワットエヴァー」の楽曲(シングル)・歌詞ページ|1000317843|レコチョク
- ^ "Australian-charts.com – Oasis – Whatever". ARIA Top 50 Singles. 2021年9月18日閲覧。
- ^ “Eurochart Hot 100 Singles”. Music & Media 11 (5): 36. (4 February 1995) .
- ^ Nyman, Jake (2005) (フィンランド語). Suomi soi 4: Suuri suomalainen listakirja (1st ed.). Helsinki: Tammi. ISBN 951-31-2503-3
- ^ "Lescharts.com – Oasis – Whatever" (in French). Les classement single. 2021年9月18日閲覧。
- ^ "Musicline.de – Oasis Single-Chartverfolgung" (in German). Media Control Charts. PhonoNet GmbH. 2021年9月18日閲覧。
- ^ “Islenski Listinn Topp 40 (4.2 '95 - 10.2 '95)” (アイスランド語). Dagbladid Visir: 20. (4 February 1995) .
- ^ “The Irish Charts - Search Results - Whatever”. Irish Singles Chart. 2022年3月27日閲覧。
- ^ "Dutchcharts.nl – Oasis – Whatever" (in Dutch). Single Top 100. 2021年9月18日閲覧。
- ^ "Official Scottish Singles Sales Chart Top 100". Scottish Singles Top 40. 2021年9月18日閲覧。
- ^ "Swedishcharts.com – Oasis – Whatever". Singles Top 100. 2021年9月18日閲覧。
- ^ "Swisscharts.com – Oasis – Whatever". Swiss Singles Chart. 2021年9月18日閲覧。
- ^ “Top 100 Singles 1994”. Music Week: 9. (14 January 1995).
- ^ “Arslistinn 1995” (アイスランド語). Dagbladid Visir: p. 25. (1996年1月2日) 2021年9月18日閲覧。
- ^ “Arslista Singlar - Ar 1995” (スウェーデン語). Topplistan. 2016年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月18日閲覧。
- ^ “Top 100 Singles 1995”. Music Week: 9. (13 January 1996).
- ^ "British single certifications – Oasis – Whatever". British Phonographic Industry. 2021年9月18日閲覧。
参考文献
編集- Mulligan (2018). The Story of NOW That's What I Call Music in 100 Artists. Orion. ISBN 1-4091-7995-8
- “オアシス“Whatever”にまつわる裏話を英メディアが紹介。美しいメロディに隠された「盗作問題」とは?”. rockin'on.com. ロッキング・オン (2018年6月23日). 2021年9月18日閲覧。