ホウロウドロバチ
スズメバチ科ドロバチ亜科の昆虫の一種
ホウロウドロバチ[1](学名:Pachodynerus nasidens)はドロバチ亜科Eumeninaeに分類される昆虫である。
ホウロウドロバチ[1] | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Pachodynerus nasidens (Latreille, 1812) | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
Odynerus clavilneatus[2] | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ホウロウドロバチ[1] | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Keyhole wasp |
分布
編集新熱帯区原産だが、北米および太平洋諸島に移入されている。[3][2][4][5] 日本では硫黄島で採集された記録がある。[1][6]
生態
編集本種を含めたドロバチ亜科には中空になった植物の茎や人工的な穴を巣として利用する管住性を示す種が多い。管住性のハチについては、営巣先として好む穴の口径が種によって異なる傾向があることが知られており[7][8]、なかでも本種が好む口径の範囲はボーイング737やエアバスA330のピトー管の直径と重なっている。最近になって本種の侵入が確認されたオーストラリアのブリスベン空港ではピトー管へのカバー取り付けが義務化されておらず、航空安全上のリスクファクターのひとつとして問題視されている。[9][10]
脚注
編集- ^ a b c d e 寺山守 (2016年). “日本産有剣膜翅類目録(2016年度版)Ver.5”. 2020年11月27日閲覧。
- ^ a b c d e “Pachodynerus nasidens”. GBIF. 2020年11月27日閲覧。
- ^ “Pachodynerus nasidens Report”. Integrated Taxonomic Information System. 2020年11月27日閲覧。
- ^ “Pachodynerus nasidens species Information”. BugGuide.net. 2020年11月27日閲覧。
- ^ James M. Carpenter (1986). “The genus Pachodynerus in North America (Hymenoptera: Vespidae: Eumeninae)”. Proceedings of the Entomological Society of Washington 88 (3): 572-577 2020年11月27日閲覧。.
- ^ 山根正気; Josef Gusenleitner; Arnold S. Menke (1996). “Pachodynerus nasidens (Latreille) (Hymenoptera, Vespoidea), an Adventive Potter Wasp New to Japan”. Species Diversity 1 (2): 93-97. doi:10.12782/specdiv.1.93 2020年11月27日閲覧。.
- ^ 橋本佳明; 遠藤知二 (1996). “管住性ハチ類からみたニュータウンの環境形態とタウン内残存林のビオトープとしての活用”. 人と自然 7: 65-71. doi:10.24713/hitotoshizen.7.0_65 2020年11月27日閲覧。.
- ^ 橋本佳明; 遠藤知二 (2014). “竹筒トラップの形式が管住性ハチ類のサンプリングに与える影響”. 人と自然 25: 75-83. doi:10.24713/hitotoshizen.25.0_75 2020年11月27日閲覧。.
- ^ “Invasive keyhole wasp builds nests in aircraft instruments, may pose 'significant risk' to air safety”. ABC News (2020年11月26日). 2020年11月26日閲覧。
- ^ Alan P.N.House; Jackson G.Ring; Matthew J.Hill; Phillip P.Shaw (2020). “Insects and aviation safety: The case of the keyhole wasp Pachodynerus nasidens (Hymenoptera: Vespidae) in Australia”. Transportation Research Interdisciplinary Perspectives (100096) 4. doi:10.1016/j.trip.2020.100096 2020年11月26日閲覧。.
外部リンク
編集- ウィキメディア・コモンズには、ホウロウドロバチに関するカテゴリがあります。