ベラトリジン(Veratridine)は、ユリ科から得られるステロイド誘導体のアルカロイドである。ナトリウムチャネルを活性化して神経毒として働く[1]シュロソウ属およびSchoenocaulon属の種子から最初に単離された。膜内受容体サイト2に結合し、細胞内カルシウムイオン濃度を上昇させる。活性化したナトリウムチャネルに優先的に結合し、神経の興奮を増加させることで作用する。

ベラトリジン
識別情報
CAS登録番号 71-62-5
PubChem 6914694
ChemSpider 5290571
日化辞番号 J192.548B
ChEMBL CHEMBL451227
2626
特性
化学式 C36H51NO11
モル質量 673.79 g mol−1
融点

160-180 °C, 433-453 K, 320-356 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

単離

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Schoenocaulon officinaleの種子及びバイケイソウ地下茎から単離された[2]

化学

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ベラトリジンは、ベラセビンの誘導体である。この関連アルカロイドの構造や立体配置は、化学性質が研究されてから数十年後になってから決定された[3]。ベラトリジンの構造は、核磁気共鳴分光法[4]X線回折[5]によって確かめられた。

利用

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この物質はかつて、神経痛およびリウマチ軟膏として用いられていた。

脚注

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  1. ^ W. A. Catterall (1975). “Activation of the action potential Na+ ionophore of cultured neuroblastoma cells by veratridine and batrachotoxin”. J. Biol. Chem. 250 (11): 4053–4059. PMID 1168643. 
  2. ^ The Merck Index, 10th Ed. (1983), p.1422, Rahway: Merck & Co.
  3. ^ S. M. Kupchan (1968). In The Alkaloids: Chemistry and Physiology, Vol. 10 (R. H. F. Manske, Ed.), pp.193-285, New York: Academic Press.
  4. ^ V. V. Krishnamurthy and J. E. Casida (1988). “Complete spectral assignments of cevadine and veratridine by 2D NMR techniques”. Magn. Reson. Chem. 26 (11): 980–989. doi:10.1002/mrc.1260261109. 
  5. ^ P. W. Codding (1983). “Structural studies of sodium channel neurotoxins. 2. Crystal structure and absolute configuration of veratridine perchlorate”. J. Am. Chem. Soc. 105 (10): 3172–3176. doi:10.1021/ja00348a035.