ヘルウィン・アンカハス
ヘルウィン・アンカハス(Jerwin Ancajas、1992年1月1日 - )は、フィリピンのプロボクサー。北ダバオ州パナボ出身。元IBF世界スーパーフライ級王者。
2017年 マラカニアン宮殿にて | |
基本情報 | |
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本名 | ヘルウィン・ジャンティーラ・アンカハス |
通称 | Pretty Boy(プリティ・ボーイ) |
階級 | バンタム級 |
身長 | 166cm |
リーチ | 169cm |
国籍 | フィリピン |
誕生日 | 1992年1月1日(32歳) |
出身地 | 北ダバオ州パナボ |
スタイル | サウスポー |
プロボクシング戦績 | |
総試合数 | 40 |
勝ち | 34 |
KO勝ち | 23 |
敗け | 4 |
引き分け | 2 |
無効試合 | 0 |
来歴
編集2009年7月29日、北サンボアンガ州ポランコでフライ級4回戦を行い、初回48秒TKO勝ちを収めデビュー戦を白星で飾った。
2010年5月25日、セブ市マボロ地区でエルヴィン・ヤモとフライ級4回戦を行い、初回に偶然のバッティングでアンカハスが左目を負傷し、試合続行不可能と判断され負傷判定で引き分けた。
2011年4月16日、バタンガス州リパでレックス・ティトとWBOアジア太平洋スーパーフライ級ユース王座決定戦を行い、10回3-0(2者が97-93、99-91)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した。
2012年3月17日、セブ州ラプ=ラプ市でマーク・アンソニー・ヘラルドと対戦し、10回0-2(94-97、92-98、95-95)の判定負けを喫しWBOアジア太平洋スーパーフライ級ユース王座の初防衛に失敗、王座から陥落した。
2013年8月30日、ケソン州ルセナでアルマンド・コサとフィリピンルソン島バンタム級王座決定戦を行い、4回59秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。
2014年5月3日、ダバオでペッワンチャイ・ソー・ウィセキッとIBFパンパシフィックスーパーフライ級王座決定戦を行い、初回2分16秒KO勝ちを収め王座獲得に成功した。
2015年11月、IBFがIBF世界スーパーフライ級王者マックジョー・アローヨと指名試合を行うよう指令を出した。12月8日までに合意に達しない場合は入札になるとのこと[1]。
2016年2月2日、IBF世界スーパーフライ級王者マックジョー・アローヨとの指名試合の入札はマニー・パッキャオ率いるMP・プロモーションズも参加したがアローヨを擁するプロモーターのサンプソン・リューコイツ(サンプソン・ボクシング)が2万5千ドル(約290万円)で落札を許した。ファイトマネーの配分が王者85%:挑戦者15%というIBF規定によりアローヨの報酬は2万1250ドル(約250万円)、アンカサスは3750ドル(約40万円)となった[2]。
2016年4月16日、カヴィテ州バコールのストライク・コロシアムでIBF世界スーパーフライ級王者マックジョー・アローヨと対戦し王座獲得を目指す予定だったが、アローヨがアメリカで試合ができないことを理由にアウェーでの試合に不満を示していた。そして公開練習直前になってアローヨが怪我を理由に土壇場でキャンセルした。その後病院で検査した結果左拳を骨折していたことが分かり延期となった[3]。
2016年9月3日、タギッグのフラド・ホール・オブ・ザ・フィリピン・マリーン・コープでIBF世界スーパーフライ級王者マックジョー・アローヨと対戦し、12回3-0(118-109、115-112、117-110)の判定勝ちを収め王座獲得に成功した[4][5][6]。
2017年1月29日、マカオのベネチアン・マカオ内コタイ・アリーナにて、元WBA世界ライトフライ級暫定王者でIBF世界スーパーフライ級14位のホセ・アルフレド・ロドリゲスと対戦し、ロドリゲスが7回終了時に棄権した為、初防衛に成功した[7][8]。
2017年7月2日、ブリスベンのサンコープ・スタジアムでIBF世界スーパーフライ級3位の帝里木下と対戦し、7回1分53秒TKO勝ちを収め、2度目の防衛に成功した[9][10]。
2017年11月18日、ベルファストのSSEアリーナでIBF世界スーパーフライ級4位のジェイミー・コンランと対戦し、6回52秒TKO勝ちを収め、3度目の防衛に成功した[11][12]。
2017年12月22日、ボブ・アラムのトップランクと6試合の契約を交わした[13][14]。
2018年2月3日、テキサス州コーパスクリスティのアメリカン・バンク・センターでIBF世界スーパーフライ級9位のイスラエル・ゴンサレスと対戦し、10回1分50秒TKO勝ちを収め、4度目の防衛に成功した[15][16]。
2018年5月26日、カリフォルニア州フレズノのセーブ・マート・センターにて、IBF世界スーパーフライ級1位で、IBFインターコンチネンタルスーパーフライ級王者のジョナス・スルタンと対戦し、12回3-0(119-109×2、117-111)の判定勝ちを収め、5度目の防衛に成功した[17][18][19]。この試合でアンカハスは7万5千ドル(約830万円)、スルタンは2万ドル(約220万円)のファイトマネーを稼いだ[20]。
2018年9月28日、オークランドのオラクル・アリーナにてホセ・ウスカテギvsエズキエル・マデルナの前座でアレハンドロ・サンティアゴと対戦し、12回引き分け判定となるも、王座の防衛に成功した。
2019年5月4日、アメリカ・カリフォルニア州のストックトンアリーナで、 IBF世界スーパーフライ級1位でWBOアジア太平洋スーパーフライ級王者の船井龍一と対戦し、6回終了時に船井にドクターストップがかかりTKO勝ちとなり、7度目の防衛に成功した。
2019年11月2日、ジョナサン・ロドリゲスと防衛戦を行うことが決まっていたが、ロドリゲスのビザ発給問題で試合中止となった[21]。
2020年4月11日、ザ・コスモポリタンでジョナサン・ロドリゲスと防衛戦を行うことが決まっていたが新型コロナウイルスの影響で試合延期になった[22]。
2021年4月10日、約1年4カ月ぶりとなった試合をコネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・カジノで、ジョナサン・ロドリゲスと対戦し、判定勝ちで9度目の防衛に成功した。
2022年2月26日、ネバダ州ラスベガスのザ・コスモポリタン内チェルシー・ボール・ルームでフェルナンド・マルティネスと対戦し、12回0-3(2者が110-118、111-117)の判定負けを喫し、王座から陥落した。
2022年10月8日、カリフォルニア州カーソンの ディグニティ・ヘルス・スポーツ・パーク・テニスコートにてセバスチャン・フンドラ対カルロス・オカンポの前座で、IBF世界スーパーフライ級王者フェルナンド・マルティネスとダイレクトリマッチで再戦し、12回判定負けを喫し王座獲得に失敗した。この試合でマルティネスは7万5千ドル(約1000万円)、アンカハスは10万ドル(約1400万円)のファイトマネーを稼いだ[23]。
2024年2月24日 東京両国国技館でWBA世界バンタム級王者井上拓真に挑戦し9回44秒KOでキャリア初のKO負けを喫し2階級制覇に失敗した[24]。
戦績
編集- プロボクシング:40戦 34勝 (23KO) 4敗 2分
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
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1 | 2009年7月27日 | ☆ | 1R 0:48 | TKO | レイナルド・ブルアン | フィリピン | プロデビュー戦 |
2 | 2009年9月3日 | ☆ | 1R 1:02 | TKO | シェルウィン・マクドランガイ | フィリピン | |
3 | 2009年9月25日 | ☆ | 4R | 判定3-0 | ジミー・パイパ | フィリピン | |
4 | 2010年5月15日 | △ | 1R 1:55 | 負傷引分 | エルビン・ヤモ | フィリピン | |
5 | 2010年6月26日 | ☆ | 6R | 判定3-0 | レオ・デ・ギア | フィリピン | |
6 | 2010年8月7日 | ☆ | 1R 2:17 | TKO | レドニー・ケソン | フィリピン | |
7 | 2010年9月26日 | ☆ | 6R | 判定3-0 | レオ・デ・ギア | フィリピン | |
8 | 2010年11月20日 | ☆ | 3R 1:08 | TKO | ジュリアス・アグコプラ | フィリピン | |
9 | 2010年12月22日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | メナード・ザラゴサ | フィリピン | |
10 | 2011年2月19日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | ピット・アナカヤ | フィリピン | |
11 | 2011年4月16日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | レックス・ティト | フィリピン | WBOアジア太平洋スーパーフライ級ユース王座決定戦 |
12 | 2011年8月6日 | ☆ | 8R 2:38 | TKO | ジェイソン・エゲラ | フィリピン | |
13 | 2011年8月27日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | ジャン・ジン | 中国 | |
14 | 2011年12月23日 | ☆ | 10R | 判定3-0 | ロデル・キラトン | フィリピン | |
15 | 2012年3月17日 | ★ | 10R | 判定0-2 | マーク・アンソニー・ヘラルド | フィリピン | WBOアジア太平洋ユース陥落 |
16 | 2012年8月16日 | ☆ | 3R 終了 | TKO | ジョン・ポール・バウチスタ | フィリピン | |
17 | 2012年9月21日 | ☆ | 10R 2:46 | TKO | ホセ・タマヨ・ゴンザレス | メキシコ | |
18 | 2012年12月21日 | ☆ | 4R 終了 | TKO | シュウ・ルンロン | 中国 | |
19 | 2013年8月30日 | ☆ | 4R 0:59 | TKO | アルマンド・カサ | フィリピン | |
20 | 2013年12月14日 | ☆ | 2R 1:58 | KO | ライアン・ボンカウィル | フィリピン | |
21 | 2014年2月22日 | ☆ | 2R 1:30 | KO | インタノン・シッチャモアン | タイ | |
22 | 2014年5月3日 | ☆ | 1R 2:16 | KO | ペッチワンチャイ・ソービセキット | タイ | IBF環太平洋スーパーフライ級王座決定戦 |
23 | 2014年8月23日 | ☆ | 1R 2:55 | TKO | ラチャマット・サントソ | インドネシア | |
24 | 2014年11月23日 | ☆ | 3R 1:48 | KO | ファドヒリ・マジハ | タンザニア | |
25 | 2015年5月30日 | ☆ | 9R 1:57 | KO | ファン・プリシマ | フィリピン | |
26 | 2015年11月13日 | ☆ | 1R 0:35 | KO | ポール・アポリナリオ | フィリピン | |
27 | 2016年9月3日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | マックジョー・アローヨ | プエルトリコ | IBF世界スーパーフライ級タイトルマッチ |
28 | 2017年1月29日 | ☆ | 7R 終了 | TKO | ホセ・アルフレド・ロドリゲス | メキシコ | IBF防衛1 |
29 | 2017年7月2日 | ☆ | 7R 1:53 | TKO | 帝里木下(千里馬神戸) | 韓国 | IBF防衛2 |
30 | 2017年11月18日 | ☆ | 6R 0:52 | TKO | ジェイミー・コンラン | イギリス | IBF防衛3 |
31 | 2018年2月3日 | ☆ | 10R 1:50 | TKO | イスラエル・ゴンザレス | メキシコ | IBF防衛4 |
32 | 2018年5月26日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | ジョナス・スルタン | フィリピン | IBF防衛5 |
33 | 2018年9月28日 | △ | 12R | 判定1-1 | アレハンドロ・サンティアゴ | メキシコ | IBF防衛6 |
34 | 2019年5月4日 | ☆ | 6R 終了 | TKO | 船井龍一(ワタナベ) | 日本 | IBF防衛7 |
35 | 2019年12月7日 | ☆ | 6R 1:53 | TKO | ミゲール・ゴンザレス | チリ | IBF防衛8 |
36 | 2021年4月10日 | ☆ | 12R | 判定3-0 | ジョナタン・ロドリゲス | メキシコ | IBF防衛9 |
37 | 2022年2月26日 | ★ | 12R | 判定0-3 | フェルナンド・マルティネス | アルゼンチン | IBF陥落 |
38 | 2022年10月8日 | ★ | 12R | 判定0-3 | フェルナンド・マルティネス | アルゼンチン | IBF世界スーパーフライ級タイトルマッチ |
39 | 2023年6月24日 | ☆ | 5R 2:43 | TKO | ウィルネル・ソト | コロンビア | |
40 | 2024年2月24日 | ★ | 9R 0:44 | KO | 井上拓真(大橋) | 日本 | WBA世界バンタム級タイトルマッチ |
テンプレート |
獲得タイトル
編集脚注
編集- ^ “Notes: Spence-Barrera now a title eliminator”. ESPN.com (2015年11月25日). 2015年11月26日閲覧。
- ^ “Arroyo to defend junior bantamweight title vs. Ancajas”. ESPN.com (2016年2月3日). 2016年2月8日閲覧。
- ^ Arroyo injures left hand; title-defense against Ancajas in jeopardy PhilBoxing.com 2016年4月12日
- ^ Ancajas beats Arroyo to seize IBF 115lb title Fightnews.com 2016年9月3日
- ^ Pacquiao Promotions’ first world champ Fightnews.com 2016年9月4日
- ^ 激戦のS・フライ級、IBFはアンカジャスが新王者に Boxing News(ボクシングニュース)2016年9月4日
- ^ Ancajas retains IBF super flyweight world title in Macao Fightnews.com 2017年1月29日
- ^ ベルチェット陣営が三浦戦歓迎、マイキー怪気炎 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年1月30日
- ^ Ancajas stops Kinoshita to retain IBF title Fightnews.com 2017年7月2日
- ^ 帝里木下完敗、世界奪取ならず IBF・S・フライ級戦 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年7月2日
- ^ Ancajas KOs Conlan, retains IBF 115lb title Fightnews.com 2017年11月18日
- ^ アンカハス圧勝、コンランを4度倒してTKO勝ち Boxing News(ボクシングニュース) 2017年11月19日
- ^ Jerwin Ancajas inks contract with Top Rank, to face Israel Gonzalez ESPN.com 2017年12月22日
- ^ アンカハスがトップランクと6試合の契約締結 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年12月24日
- ^ Ancajas KOs Gonzalez to retain IBF 115lb title Fightnews.com 2018年2月3日
- ^ アンカハス終盤に爆発、米国デビュー戦でV4 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年2月4日
- ^ Ancajas beats Sultan to retain IBF 115lb title FightNews.com 2018年5月26日
- ^ Jerwin Ancajas Decisions Jonas Sultan, Retains IBF Title BoxingScene.com 2018年5月26日
- ^ アンカハスがIBF・SF級V5 同胞スルタンに大差判定 Boxing News(ボクシングニュース) 2018年5月27日
- ^ “Purses: Ancajas $75K, Sultan $20K, Yafai $40K, Carmona $10K”. Boxing News 24 (2018年5月26日). 2018年7月10日閲覧。
- ^ “Jerwin Ancajas-Jonathan Rodriguez Canceled Due To Visa Issue”. Boxing Scene.com (2019年10月31日). 2019年11月13日閲覧。
- ^ “Top Rank postponements include Artur Beterbiev-Meng Fanlong fight card”. ESPN.com (2020年3月17日). 2020年3月18日閲覧。
- ^ “Notebook: Helenius is a confident, healthy underdog going into fight with Wilder”. ダン・ラファエル (2022年10月11日). 2022年12月6日閲覧。
- ^ “井上拓真がうれし泣き初防衛!「変わったところを見せたかった」 元王者をKOで下し兄・尚弥も祝福 - スポニチ Sponichi Annex 格闘技”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年2月24日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- JERWIN ANCAJAS - Premier Boxing Champions
- ヘルウィン・アンカハス (@JerwinAncajas) - X(旧Twitter)
- ヘルウィン・アンカハス (@ancajasjerwin) - Instagram
- ヘルウィン・アンカハスの戦績 - BoxRec
前王者 マックジョー・アローヨ |
IBF世界スーパーフライ級王者 2016年9月3日 - 2022年2月26日 |
次王者 フェルナンド・マルティネス |