プロジェクト:ウィキ技術部/MediaWiki 1.17
MediaWikiの1.17へのアップグレードに伴なう変更点で、特にウィキペディア日本語版の利用者にとって重要そうな点を抽出しました。
多くの利用者にとって大きな変更にはなりませんが、いくつかの点(特に技術的な点)において、いくつかの変更があります。 完全な変更点は、ソースコードの差分をとるか、ドラフトのリリースノートをごらんください。
以下は、リリースノートからの抽出であり、つまり、MediaWiki1.16.2からの修正点です。 ウィキメディアのウィキで使用しているバージョンは、リリース版ではないため、以前から既に変更されている機能が含まれている可能性があります。
新機能
編集- 利用者:自分の利用者名/common.cssおよび/common.jsに、全ての外装に共通の利用者スタイルシートおよびスクリプトを設定できるようになりました。
- 特別:利用者グループ権限で、各グループの行にアンカーが設置されました。これで、特別:利用者グループ権限#oversightのように各グループへリンクできるようになります。
<gallery>
で、showfilenameという引数を指定することで、各ファイル名が明示されるようになりました。- git://とmms://が自動的に外部リンクとして認識されるようになりました。
- ブロックされた管理者は、自分自身のブロックを解除できなくなりました(unblockself権限を設定すれば可能ですが、ウィキメディアでは設定されません)。
- 特別:最近の更新などの複数ページの変更一覧のページにおいて、URL引数に"enhanced=1"をつけると、個人設定の「最近の更新」タブで設定できるような拡張を有効にすることができるようになりました(無効化する場合は"enhanced=0")。
- ブロックされたIPアドレスの投稿記録ページに、MediaWiki:Sp-contributions-blocked-notice-anonが表示されるようになりました。
{{urlencode:}}
(文字列をURL用に変換するマジックワード)に第2引数が追加され、QUERY, WIKI, PATHの3形式が指定できるようになりました。無指定ではQUERYになります。- x+y+z+%C3%A1+%C3%A9
- x+y+z+%C3%A1+%C3%A9
- x_y_z_%C3%A1_%C3%A9
- x_y_z_%C3%A1_%C3%A9
- x%20y%20z%20%C3%A1%20%C3%A9
- x%20y%20z%20%C3%A1%20%C3%A9QUERY
- 削除されて「赤リンク」となったファイルのページに、削除および移動記録の概要が表示されるようになりました。
- カテゴリーが検索結果にある場合、そのカテゴリの詳細(所属ページの数など)が表示されるようになりました。
- 特別:投稿記録で、版指定削除された編集のみを抽出することができるようになりました。
- 検索結果に一致するページが無い場合で、ページの作成権限がない場合(例えば、ウィキペディア英語版など)、MediaWiki:searchmenu-new-nocreateが表示されるようになりました。
- MediaWiki:Sidebarでウィキ文法が使用できるようになりました(例えば、マジックワードが使用可能です)。
- 言語間リンクで、ツールチップにページ名が表示されるようになりました。
- 特別:ページの比較で2つのページの違いを比較できるようになりました。
- 特別:投稿記録で「最近の投稿」のみを表示できるようになりました。
{{anchorencode}}
(文字列をアンカー用に変換するマジックワード)が改善されました。<math>
で\と&が使用可能になりました。<math>
で\dotsc、\dotsm、\dotsi、\dotsoが使用可能になりました。<math>
で\mathttと\textsfが使用可能になりました。- ファイルページに表示されるリンク元が、名前空間ごとにまとめて表示されるようになりました。
- アンダースコア2つのマジックワード(
__TOC__
など)の使用状況が、{{DEFAULTSORT}}
と同じように取得できるようになりました。 - ファイルにファイル以外のページを移動、あるいはその逆ができなくなりました。
<dfn>、<kbd>、<samp>
要素が使用可能になりました。- 特別:リンク元に、各ページの履歴へのリンクが表示されるようになりました。
- ログインした状態で他のアカウントを作成する際に、「理由」を書けるようになりました。
- カテゴリのソートキーは、英語において大文字小文字を区別しないようになりました(すぐに多言語でも同様になる予定)。
- カテゴリページにおいて、下位カテゴリ、ページ、ファイルが別ページに分けて表示されるようになりました。
- カテゴリにソートキーが同じページが複数ある場合、代わりにページ名でソートされるようになりました。
- ウィキ文で、"data-"で始まる属性(HTML5の独自データ属性)を指定できるようになりました。
- 差分表示で、間に何人の利用者が編集したのかも、表示されるようになりました。
- 特別:ファイル一覧でサムネイルが表示されるようになりました。
- SVGファイルでmetadetaがサポートされました(title、description)。
- サイズが大きすぎるページに表示されるメッセージがMediaWiki:Longpage-hintで設定可能になりました。引数で変換テキストサイズを取得できます。
- 特別:投稿記録で、その利用者のアップロードしたファイルの一覧へのリンクが追加されました。
- Special:Myuploads(日本語のメッセージは未翻訳)で、自分自身のアップロードしたファイルの一覧を見ることができます(特別:ファイル一覧への転送)。
バグ修正
編集- preloadで
<noinclude>と<includeonly>と転送(#redirect)
が展開されるようになりました。 - ブロックされた管理者が、他の利用者をブロックしたり解除したりできなくなりました。
- 匿名利用者の場合、JavaScriptのwgUserGroups変数がnullではなく*を返すようになりました。
- 匿名利用者のプレビュー時にも、ログインしていないことを知らせる警告が出るようになりました。
- 特別:ファイル一覧でファイル名が正常に変換されなかった問題が修正されました(bugzilla:23024)。
- ページが存在するときのみ「ソースを表示」が表示されるようになりました。
- 転送ページで「oldid」の指定のなく差分を表示しようとした場合、転送先との差分にはならなくなりました。
- カスタム外装ファイルが実行出来るよう、新しい利用者名が235バイトに制限されました。
- 時刻の丸め方(例えば、分までしか表示しない場合)が修正されました。
- oggファイルの拡張子として、ogv、oga、spxが登録されました。
- アップロードできない利用者(ウィキペディア日本語版では非自動承認利用者)では、ツールバー上での特別:アップロードへリンクが表示されなくなりました。
- URLの|が変換されるようになりました。
- MediaWiki:Subject-preview(「⧼Subject-preview⧽」)の代わりにMediaWiki:Summary-preview(「要約のプレビュー:」)が表示されるようになりました。
{{REVISIONMONTH}}
が9以下の時、10の桁に0が表示されるようになります。{{REVISIONMONTH1}}
では0埋めがなくなります。- ファイルの外部レポジトリ(ウィキメディア・コモンズ)へのファイル転送が使用可能になります。
- 履歴ページで、エンターを押した時に版指定削除ボタンが有効にならないよいうになりました。
- 特別:ファイル一覧で、アンダースコアではなくファイル名で表示されるようになりました。
- 自動要約のアンダースコアとスペースが正規化されるようになりました(アンカーと合うように)。
- 特別:最近の更新や特別:新しいページが他のページに読み込まれているとき、変更タグが表示されなくなりました。
- 特別:新しいページで、スタブへのリンクの色が修正されました。
- 有効な以前の編集がない場合、「以前の編集」が表示されなくなりました。
- 特別:統計でaction=rawができなくなりました。代わりにAPIで取得できます。
- 差分を表示する際、サイズが減っている時の記号がハイフンではなくマイナスになりました。
- 特別:統計で表示されている閲覧回数は、存在しないページへの閲覧は数に入っていないことを明記しました。
- MediaWiki名前空間のJavaScriptとCSSがウィキ文として扱われなくなりました。
- 特別:個人設定で「匿名利用者の編集を隠す」設定が正常に動作するようになりました。