プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ
プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ (Premiata Forneria Marconi)は、1970年[1]にイタリアで結成されたプログレッシブ・ロック・バンド。
プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ Premiata Forneria Marconi | |
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母国リニャーノ・サッビアドーロ公演 (2007年8月) | |
基本情報 | |
別名 |
P.F.M. PFM |
出身地 | イタリア |
ジャンル | プログレッシブ・ロック |
活動期間 | 1970年 - 現在 |
レーベル |
Numero Uno マンティコア Zoo Dischi RCAレコード ソニー・ミュージック Musiza Aereostella |
公式サイト |
www |
メンバー |
フランツ・ディ・チョッチョ(Vo/Ds) パトリック・ジヴァス(B) ルチオ・ファブリ(Vio) マルコ・スフォーリ(G) アレッサンドロ・スカリオーネ(Key) ロベルト・グァルディ(Ds) アルベルト・ブラヴィン(Key/Vo) |
旧メンバー | 以下を参照 |
1973年からの国際展開に際してピート・シンフィールドの発案[2]でP.F.M.、或いはPFMという略称が使用された[3]が、母国イタリアでは引き続きフル・ネームが使用されていた。
概歴
編集当初はクエッリ (I Quelli)というバンド名で、ディスキ・リコルディから1965年にシングル盤でデビュー。ルーチョ・バッティスティ(Lucio Battisti)のレコーディングに参加した時、バッティスティからバンドを再編成する事をアドバイスされ、確執のあったメンバーと袂を分かち[4]、プレミアータ・フォルネリア・マルコーニとして1970年12月[4]に再スタートした。
1971年はイエスやディープ・パープル等のイタリア公演で前座を務めて[4]イタリアの聴衆への認知度を高めていった。そして1972年3月、ルーチョ・バッティスティのレーベルであるヌメロ・ウーノ(Numero Uno)から、アルバム『幻想物語』でデビュー。イタリア国内チャートで最高4位まで上昇し、さらに同年暮れにはセカンド・アルバム『友よ』をリリースした。これと前後してELPのイタリア公演の前座として出演し、それがきっかけとなってグレッグ・レイクに注目されてイギリスに招かれ、『友よ』をベースとした英語詞主体のアルバム『幻の映像』[5]を制作、1973年3月にロンドンのABCフラム劇場でイギリスでの初ステージを実現し、さらに8月のレディングのロック・フェスティバルに出演。このステージが聴衆から高い評価を得た[6]。この時のラインナップはフラヴィオ・プレーモリ(キーボード、ボーカル)、フランツ・ディ・チョッチョ(ドラム、ボーカル)、ジョルジオ・ピアッツァ(ベース)、フランコ・ムッシーダ(ギター、ボーカル)、マウロ・パガーニ(バイオリン、フルート、ボーカル)の5人編成だったが、9月にマンティコア・レコードから国際デビューした前後に、ベースがピアッツァからアレアに在籍していたヤン・パトリック・ジヴァスに交代した。
日本でも国際デビュー直後からマスコミに注目され[6]、1975年11月にはボーカルのベルナルド・ランゼッティ(Bernardo Lanzetti)を加えた6人編成で来日して東京(2回)/名古屋/大阪の合計4回公演を行っている[6]。
その後、1976年のアルバム『チョコレート・キングス』リリース後にマウロ・パガーニが脱退するなど、グループの改編が続き、1977年にリリースした『ジェット・ラグ』を最後に主軸となる歌詞をイタリア語に戻すなどの変化が生じた。さらにメンバーチェンジを経て、2010年6月現在はディ・チョッチョ、ムッシーダ、ジヴァスの3人[7]が正式メンバーとして在籍。数度の休止を挟みつつも長年にわたる音楽活動を続けている。
2015年3月、フランコ・ムッシーダがグループからの脱退を正式に表明した。
- また、近年、不定期で、ファブリツィオ・デ・アンドレ(イタリアの個性派・シンガーソングライター。故人。かつてPFMがバック・バンドを務めてイタリア国内を巡業した)をトリビュートするライブを行なっており、その模様を収めたDVD『PFM Canta de Andre』、トリビュートCD『紀元2010年 - PFMとアンドレの新たな旅』も発表している。
メンバー
編集現メンバー
編集- フランツ・ディ・チョッチョ (Franz Di Cioccio) - ボーカル、ドラムス (1970年- )
- パトリック・ジヴァス (Patrick Djivas) - ベース (1974年- )
- ルチオ・ファブリ (Lucio Fabbri) - ヴァイオリン (1979年-1987年、2002年- )
- マルコ・スフォーリ (Marco Sfogli) - ギター (2015年- )
- アレッサンドロ・スカリオーネ (Alessandro Scaglione) - キーボード (2012年- )
- ロベルト・グァルディ (Roberto Gualdi) - セカンド・ドラムス (1999年-2002年、2011年- )
- アルベルト・ブラヴィン (Alberto Bravin) - キーボード、ボーカル (2015年- )
旧メンバー
編集- フランコ・ムッシーダ (Franco Mussida) - ギター、ボーカル (1970年-2015年)
- フラヴィオ・プレーモリ (Flavio Premoli) - キーボード、ボーカル (1970年-1980年、1997年-2005年)
- マウロ・パガーニ (Mauro Pagani) - フルート、ヴァイオリン、ボーカル (1970年-1976年)
- ジョルジョ・ピアッツァ (Giorgio Piazza) - ベース (1970年-1974年)
- ベルナルド・ランゼッティ (Bernardo Lanzetti) - ボーカル (1975年-1977年)
- グレゴリー・ブロック (Gregory Bloch) - ヴァイオリン (1976年–1977年)
- ヴァルテル・カッローニ (Walter Calloni) - セカンド・ドラムス (1982年-1987年)
- ヴィットリオ・コズマ (Vittorio Cosma) - キーボード (1984年-1989年)
- ロベルト・コロンボ (Roberto Colombo) - キーボード (1979年)
- ステーファノ・タヴェルネーゼ (Stefano Tavernese) - ヴァイオリン (1997年-1999年)
- フィル・ドラミー (Phil Drummy) - ボーカル (1998年)
- ジャンルカ・タリアヴィーニ (Gianluca Tagliavini) - キーボード (2006年-2011年)
- ピエロ・モンテリージ (Piero Monterisi) - セカンド・ドラムス (2002年-2010年)
日本公演
編集- 1975年
- 2002年
- 5月8日、9日 ブルーノート大阪
- 5月11日、12日 CLUB CITTA'
- 2006年
- 5月12日、13日、14日 CLUB CITTA'
- 2011年
- 8月28日 日比谷野外音楽堂
- 11月4日、6日、7日 CLUB CITTA'
- 2014年
- 5月30日 TOKYO DOME CITY HALL
- 5月31日 DUO MUSIC EXCHANGE
- 2018年
- 1月9日、10日 ビルボードライブ東京
- 1月11日 ビルボードライブ大阪
ディスコグラフィ
編集オリジナル・アルバム
編集- 『クエッリ』 - Quelli (1969年) ※PFM名義になる以前の「クエッリ (I Quelli)」としての作品
- 『幻想物語』 - Storia di un minuto (1972年)
- 『友よ』 - Per un amico (1972年)
- 『幻の映像』 - Photos of Ghosts (1973年)
- 『甦る世界(イタリア語盤)』 - L'isola di niente (1974年)
- 『甦る世界(英語盤)』 - The World Became the World (1974年)
- 『チョコレート・キングス』 - Chocolate Kings (1976年)
- 『ジェット・ラグ』 - Jet Lag (1977年)
- 『パスパルトゥ』 - Passpartù (1978年)
- 『スオナーレ・スオナーレ』 - Suonare suonare (1980年)
- 『コメ・ティ・ヴァ』 - Come ti va in riva alla città (1981年)
- 『PFM? PFM!』 - PFM? PFM! (1984年)
- 『ミス・ベーカー』 - Miss Baker (1987年)
- 『ユリシーズ』 - Ulisse (1997年)
- 『セレンディピィティ』 - Serendipity (2000年)
- Dracula Opera Rock (2005年)
- Stati di immaginazione (2006年)
- 『紀元2010年 - PFMとアンドレの新たな旅』 - A.D. 2010 - La buona novella (2010年)
- 『イン・クラシック〜モーツアルトからの祭典』 - PFM in Classic - Da Mozart a Celebration (2012年)
- 『エモーショナル・タトゥーズ』 - Emotional Tattoos (2017年)
- 『私は電気羊の夢を見た』 - I Dreamed of Electric Sheep (2021年)
ライブ・アルバム
編集- 『クック=ライヴ・レコーディング』 - Live in USA (1974年)
- Fabrizio De André in concerto - Arrangiamenti PFM (1979年)
- Fabrizio De André in concerto - Arrangiamenti PFM Vol. 2º (1980年)
- 『パフォーマンス』 - Performance (1982年)
- 『ライヴ・ヒストリー1971〜1981』 - 10 Anni Live - 1971-1981 (1996年)
- 『アブソルートリー・ライヴ1971〜1978』 - Absolutely live 1971-1978 (1996年)
- 『www.pfmpfm.it (il Best)』 - www.pfmpfm.it (il Best) (1998年)
- 『ライヴ・イン・ジャパン2002』 - Live in Japan 2002 (2003年)
- 『再会、そして劇的な邂逅…〜ライヴ・アット・シエナ2003・フィーチュアリング・マウロ・パガーニ』 - Piazza del Campo (2004年)
- 『アンドレの詩』 - PFM canta De André (2008年)
- 『ライヴ・イン・ローマ・フィーチュアリング・イアン・アンダーソン(ジェスロ・タル)』 - Live in Roma (2012年)
- 『セレブレイション・デイ〜ライヴ・アット・ローリング・ストーン・ミラノ2007』 - Celebration Day: 35th Anniversary Of PFM (2014年)
- 『ペイパー・チャームズ〜ザ・コンプリートBBCレコーディングス1974-1976』 - Paper Charms: The Complete BBC Recordings 1974-1976 (2014年)
- 『時の響園〜ライヴ・イン・ジャパン2014』 - Il Suono del Tempo (2015年)
- 『セレブレーション:ライヴ・イン・ノッティンガム 1976』 - Celebration Live In Nottingham 1976 (2019年)
コンピレーション・アルバム
編集- PFM The Award-Winning Marconi Bakery (1976年)
- Prime impressioni (1976年)
- Celebration (1976年)
- Antologia (1977年)
- SuperStar Collection (1982年)
- L'album di... PFM (1988年)
- Il rock (1990年)
- I grandi del rock (1993年)
- PFM Story (1994年)
- A Celebration (1997年)
- Gli anni '70 (1998年)
- 『ピーシーズ・フロム・マンティコア〜ザ・ベスト・オブ・PFM〜』 - Pieces from Manticore (2000年)
- Golden Collection (2001年)
- 35...e un minuto (2007年)
- River of Life: The Manticore Years Anthology 1973-1977 (2010年)
- PFM Celebration 1972-2012 (2012年)
脚注
編集- ^ I Quelliとしては1964年に結成されている。
- ^ ライブ・アルバム『クック=ライヴ・レコーディング』の国内盤CD(VICP-63229)の解説より。
- ^ アルバム『幻の映像』の裏ジャケットや、それ以降の『甦る世界』、『チョコレート・キングス』、『ジェット・ラグ』などのジャケットにもこの略称が使用されている。また、イタリア国内展開時のファースト・アルバム『幻想物語』のCDジャケットにも、この略称は使用されている。
- ^ a b c アルバム『幻の映像』日本国内盤CD(KICP 2701)のライナーノーツの解説より。
- ^ ピート・シンフィールドが2曲のプロデュース及び英語詞を担当している。
- ^ a b c アルバム『友よ』日本国内盤CD(K32Y 2156)の解説より。
- ^ ライブでは数名サポートが加わる。
- ^ PFM、来日公演に合わせCD再登場 - BARKS
- ^ PFM、デビュー40周年記念特別コンサートで5月に来日が決定 - RO69