プルキニェ現象
(プルキニェ効果から転送)
プルキニェ現象(プルキニェげんしょう、英: Purkinje Phenomenon)もしくはプルキニェ効果(プルキニェこうか、英: Purkinje effect)は、19世紀のチェコの生理学者ヤン・エヴァンゲリスタ・プルキニェが解明したことから名付けられた視感度がずれる現象をいう。「プルキニエ」や「プルキンエ」と表記されることもある。
色は網膜の視細胞で感知しているが、明るい場所では赤が鮮やかに遠くまで見え、青は黒ずんで見える。一方、暗い場所では青が鮮やかに遠くまで見えるのに対して、赤は黒ずんで見える。これは、桿体と呼ばれる視細胞の働きによるもので、人の目は暗くなるほど青い色に敏感になる。
防犯のために活用する動きも見られる。奈良県警はイギリスのグラスゴーの防犯対策に倣い(ただし、グラスゴーでは当初景観改善のために導入された)、奈良市で青色街路灯を導入し一定の効果をあげたため、奈良市以外でも天理市、生駒市など県北部の都市を中心に導入を進めている。現在は兵庫県においても多数採用されている。
一方で、防犯のための利用は、青色光により麻薬常習者が腕の静脈が見え難くなったことにより注射が打てなくなり、麻薬関連犯罪が約40%減ったという事実のみで、青色街灯により犯罪そのものが激減したということを現地当局は云っておらず、犯罪減少は町並みが美しくなったことによる、割れ窓理論によるものだという見方[1]もある。
脚注
編集- ^ “青色防犯灯について正しい認識を! | ぼうはん日本”. www.bouhan-nippon.jp. 2020年6月23日閲覧。
参考文献
編集- 小宮信夫『犯罪は予測できる』新潮社〈新潮新書〉、2013年9月。ISBN 978-4-10-610537-1。