プデチゲ

韓国のチゲのひとつ

ブデチゲ(部隊チゲ、: 부대찌개)は、韓国チゲの一種。野菜豆腐などと共に、ソーセージまたはスパムに代表されるランチョンミートインスタントラーメンといった保存食を辛味のスープで煮込んだ大衆的鍋料理である。

プデチゲ
各種表記
ハングル 부대찌개
漢字 部隊찌개
発音 プデチゲ
ローマ字転写: Budae-jjigae
テンプレートを表示
インスタントラーメン入りのプデチゲ

概要

編集

韓国語で「軍隊の鍋」を意味する。

朝鮮戦争当時、米軍関係者の多い京畿道議政府市東豆川市楊州市平沢市松炭の住民が米軍の使いきれなかったハムやソーセージを入れて作ったのが始まりとされる。

1960年代から工場労働者の外食、飲み会のメニューとして一般化した[1]

1960年代に、おでんを売った店でおつまみで売ったのが始まりとされる。初期には炒め料理であったが、いつしか鍋料理に変化した。インスタントラーメンが普及したのは朝鮮戦争の後である。20世紀末には、韓国の外食メニューとして普及した。

議政府にはプデチゲ通りすら存在する[2]

作り方

編集

肉系のスープに唐辛子粉やキムチなどで辛味を加え、ここで豚肉などの肉、白菜エホバクなどの野菜、豆腐やトック(韓国)、そして特徴であるハムやソーセージ、缶詰のランチョンミート、インスタントラーメンなどを煮込む。インスタントラーメンは、最初から投入されるか、あるいは最後の「締め」で入れる[3]

食べ方

編集

キムチチゲテンジャンチゲなど多くのチゲ類は一人分の量の小鍋で煮込んで供されているが、プデチゲは日本の鍋物のように、食卓の中央の大鍋で煮込みながら取り分けて食べるのが一般的である。

チョンスンタン

編集

類似のランチョンミートや野菜などを辛い汁で煮た料理で、ソウル特別市龍山区梨泰院などで見られるタイプのものはチョンスンタン(존슨탕Johnson湯)と呼ばれる。これにはプロセスチーズを入れて洋風の濃厚な味にするが、インスタントラーメンを加えないのが一般的で、また客が作りながら食べるのではなく、店が完成させた料理を作って出すという差がある[4]

脚注

編集

出典

編集
  1. ^ 부대찌개”. 韓国国立民俗博物館. 2023年5月26日閲覧。
  2. ^ 議政府プデチゲ通り(의정부 부대찌개거리)”. japanese.visitkorea.or.kr. 2025年1月14日閲覧。
  3. ^ プデチゲ”. www.ebarafoods.com. 2025年1月14日閲覧。
  4. ^ 존슨탕을 아시나요? 미군부대 앞서 시작된 부대찌개 사촌기사입력” (朝鮮語). TV report (2011年4月28日). 2013年4月13日閲覧。

関連項目

編集