ブロモトリフルオロメタン

ブロモトリフルオロメタン(Bromotrifluoromethane)は、化学式CBrF3有機化合物である。ハロン1301R13B1[1]等とも呼ばれる。

ブロモトリフルオロメタン
識別情報
CAS登録番号 75-63-8 チェック
PubChem 6384
ChemSpider 6144 チェック
EC番号 200-887-6
国連/北米番号 1009
RTECS番号 PA5425000
特性
化学式 CBrF3
モル質量 148.91 g mol−1
外観 無色気体
密度 1.538 g/cm3 (−58 °C)
融点

−167.78 °C, 105 K, -270 °F

沸点

−57.75 °C, 215 K, -72 °F

への溶解度 0.03 g/l (20 °C)
log POW 1.86
蒸気圧 1434 kPa (20 °C)
危険性
EU Index Not listed
引火点 非燃焼性
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

物理的性質

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性質
臨界点 (Tc) 66.9 °C (340.08 K)
臨界圧力 (pc) 3.956 MPa (39.56 bar)
臨界密度 (ρc) 5.13 mol.l−1
オゾン破壊係数 (ODP) 10 (CCl3F = 1)
地球温暖化係数 (GWP) 6900 (CO2 = 1)

利用

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消火システムの警告標識

ハロン1301は、1960年代に効率の良いガス系消火器として導入され、航空機、メインフレーム電話交換機等の高価なものに対して用いられた。

ハロン1301に不必要に曝露することは避けるべきで、7%以下の濃度で15分以下に制限するべきだと考えられている。5-7%のハロン1301に曝されると、若干の影響が見られることがある。7-10%では、目眩や四肢のうずき等、穏やかな中枢神経系への影響が生じると報告されている[2]

また、主に臭化水素フッ化水素のような、毒性と刺激性を持った熱分解生成物が生じるリスクもある。

ベトナム戦争の経験から、燃焼開始時の燃料タンクからの蒸気を抑えるため、F-16にもハロン1301が用いられている。敵国上空に入る際には、燃料タンクにハロン1301が注入される。環境に対する懸念から、代替としてトリフルオロヨードメタンの利用が検討されている[3]

ニュートリノ検出器ガルガメル泡箱には、ハロン1301が満たされている。

オゾン層破壊に対するハロン1301の危険性が知られる前は、効率的な冷媒として、工業用の冷却に多く用いられてきた。

出典

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  1. ^ National Refrigerants MSDS”. 2011年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年7月17日閲覧。
  2. ^ NFPA 12A Standard on Halon 1301 Fire Extinguishing Systems, 2004 Edition / Annex D, Hazards to Personnel , section D.2.2
  3. ^ Halon Substitute Protects Aircrews and the Ozone Layer Archived 2007年7月11日, at the Wayback Machine.

外部リンク

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