ブロウ・バイ・ブロウ
『ブロウ・バイ・ブロウ』 (Blow by Blow) は、1975年にリリースされたジェフ・ベックのアルバム。発表当時の邦題は、『ギター殺人者の凱旋』(The Return of Axe Murderer)であった。
『ブロウ・バイ・ブロウ』 | ||||
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ジェフ・ベック の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1974年10月 | |||
ジャンル | ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | エピック・レコード | |||
プロデュース | ジョージ・マーティン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ジェフ・ベック アルバム 年表 | ||||
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解説
編集1974年1月、ベック・ボガート・アンド・アピス(BBA)はイギリス・ツアーを行ない、同月26日にはロンドンのレインボー・シアターでコンサートを行った[注釈 1]。このコンサートでベックとティム・ボガートが衝突した結果、その後のスケジュールはキャンセルされ、BBAは5月頃に自然消滅した。その後、ベックはジャズ・フュージョン・バンドのアップ(UPP)のレコーディングのプロデュースとギターを担当し、9月にはUPPと共にBBCに出演した。
彼は当時ジョン・マクラフリン率いるマハヴィシュヌ・オーケストラのジャズ・ロック的なアプローチに傾倒し、彼等のアルバム『黙示録 Apocalypse』(1974年)のプロデューサーだったジョージ・マーティンに新作のプロデュースを依頼した。また第二期ジェフ・ベック・グループのメンバーだったマックス・ミドルトンに参加を要請した[注釈 2]。1974年12月、本作のレコーディングがマーティンが設立したロンドンのエアー・スタジオで開始された。
6曲目の「哀しみの恋人達」はスティーヴィー・ワンダーの作曲で[注釈 3]、ロイ・ブキャナンに捧げられている。本作もまた4チャンネル・ステレオ盤が存在し、全曲でミックスが異なっている。
本作は、ビルボード・チャートで4位を獲得している。発表後、ベックは4月から7月にかけてアメリカ・ツアーを行い、マハヴィシュヌ・オーケストラとのジョイント・コンサートも実現させた。8月には1973年5月のBBAの日本公演に続く2度目の来日を果たし、風邪をおして「ワールド・ロック・フェスティバル・イーストランド」に出演したものの、急性肺炎の疑いと診断されて京都及び仙台公演をキャンセルした。
日本公演日程
編集1975年
編集※ワールド・ロック・フェスティバル・イーストランド
収録曲
編集Side 1
編集- 分かってくれるかい - You Know What I Mean (Beck, Middleton) 4:05
- シーズ・ア・ウーマン - She's a Woman (Lennon-McCartney) 4:31
- コンスティペイテッド・ダック - Constipated Duck (Beck) 2:48
- エアー・ブロワー - Air Blower (Bailey, Beck, Chen, Middleton) 5:09
- スキャッターブレイン - Scatterbrain (Beck, Middleton) 5:39
Side 2
編集- 哀しみの恋人達 - Cause We've Ended as Lovers (Wonder) 5:42
- セロニアス - Thelonius (Wonder) 3:16
- フリーウェイ・ジャム - Freeway Jam (Middleton) 4:58
- ダイヤモンド・ダスト - Diamond Dust (Holland) 8:26
パーソネル
編集- ジェフ・ベック - ギター
- マックス・ミドルトン - キーボード
- フィル・チェン - ベース
- リチャード・ベイリー - ドラムス、パーカッション
- スティーヴィー・ワンダー - クラヴィネット (「セロニアス」※クレジット無し[要出典])
- ジョージ・マーティン - オーケストラ・アレンジメント、プロデューサー
- デニム・ブリッジス - エンジニア
脚注
編集注釈
編集- ^ 2023年、同コンサートの音源を収録した"Beck, Bogert, & Appice Live In Japan/Live In London 1974"が発表された。
- ^ ミドルトンはトリオになる前のBBAが1972年8月に5人編成で行なったアメリア・ツアーに参加した後、ジェフ・ベック・グループ時代の同僚だったボブ・テンチ、クライヴ・チャーマンとハミングバードというバンドを結成して活動していた。彼はベックの要請を快諾してレコーディングに参加した。
- ^ 原曲は1974年にワンダーが当時の妻シリータ・ライトのアルバムのために作詞作曲し、本曲はそのインストルメンタル・ヴァージョンである[3]。
出典
編集- ^ Blow by Blow - Jeff Beck : Awards : AllMusic
- ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.160
- ^ [1]