ブレゲンツ音楽祭
ブレゲンツ音楽祭(ドイツ語: Bregenzer Festspiele)はオーストリアのブレゲンツで毎年7月から8月にかけて開かれる音楽祭。
概要
編集1946年より開催され、いくつかの会場で様々なイベントを開催する。レジデント・オーケストラはウィーン交響楽団。2010年にはおよそ100の公演を行い、20万人近くを動員した。
- 湖上舞台(Seebühne):ボーデン湖の水上に設営された舞台。客席は7000席あり大規模なオペラやミュージカルが上演される。レパートリーはポピュラーなものが多いが、ステージの延長として湖が使用され、独創的で斬新な演出がみられる。
- 祝祭劇場(Festspielhaus):上演機会が稀なオペラやコンサートの演奏が行われる。
- ワークショップ劇場(Werkstattbühne):現代演劇や現代オペラが紹介される。
- コルンマルクト劇場(Theater am Kornmarkt):オペレッタや演劇が上演される。
2015年からエリザベート・ソボトゥカが芸術監督を務めている。
上演演目
編集湖上舞台
編集- ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト『バスティアンとバスティエンヌ』『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』(1946)
- モーツァルト『後宮からの誘拐』(1947)
- ヨハン・シュトラウス2世『ヴェネツィアの一夜』(1948)
- シュトラウス『インディゴと40人の盗賊』(1949)
- カール・ミレッカー『ガスパローネ』(1950)
- シュトラウス『ジプシー男爵』(1951)
- カール・ツェラー『小鳥売り』(1952)
- フランツ・フォン・スッペ『ボッカチオ』(1953)
- シュトラウス『こうもり』(1954)
- シュトラウス『ヴェネツィアの一夜』(1955)
- ミレッカー『乞食学生』(1956)
- アルベルト・ロルツィング『ロシア皇帝と船大工』(1957)
- ベドルジハ・スメタナ『売られた花嫁』(1958)
- シュトラウス『インディゴと40人の盗賊』(1959)
- シュトラウス『ウィーン気質』、ピョートル・チャイコフスキー『白鳥の湖』(1960)
- シュトラウス『ジプシー男爵』、セルゲイ・プロコフィエフ『ロメオとジュリエット』(1961)
- ロベルト・シュトルツ『夢の島』、チャイコフスキー『くるみ割り人形』(1962)
- スッペ『怪盗団』、レオ・ドリーブ『シルヴィア』(1963)
- フランツ・レハール『微笑みの国』、チャイコフスキー『眠れる森の美女』(1964)
- シュトラウス『ヴェネツィアの一夜』、ヘルムート・エーダー『オデュッセウスの放浪』(1965)
- ジャック・オッフェンバック『美しきエレーヌ』、チャイコフスキー『白鳥の湖』(1966)
- ロルツィング『ロシア皇帝と船大工』、ニコライ・リムスキー=コルサコフ『シェヘラザード』、アレクサンドル・ボロディン『だったん人の踊り』(1967)
- レハール『メリー・ウィドウ』(1968)
- シュトルツ『ボーデン湖の結婚式』、ヤン・ハヌシュ『オテロ』(1969)
- シュトラウス『こうもり』(1970)
- ジョージ・ガーシュウィン『ポーギーとベス』(1971)
- ミレッカー『乞食学生』、ヘンリー・パーセル『妖精の女王』(1972)
- リヒャルト・ワーグナー『さまよえるオランダ人』(1973)
- ジョルジュ・ビゼー『カルメン』(1974)
- シュトラウス『ヴェネツィアの一夜』、アドルフ・アダン『海賊』(1975)
- オッフェンバック『ホフマン物語』(1976)
- カール・マリア・フォン・ウェーバー『オベロン』、チャイコフスキー『眠れる森の美女』(1977)
- シュトラウス『インディゴと40人の盗賊』(1978)
- ジャコモ・プッチーニ『トゥーランドット』(1979)
- モーツァルト『後宮からの誘拐』(1980)
- レナード・バーンスタイン『ウエスト・サイド物語』(1981)
- シュトラウス『ジプシー男爵』(1982)
- コール・ポーター『キス・ミー・ケイト』(1983)
- ツェラー『小鳥売り』(1984)
- モーツァルト『魔笛』(1985-1986)
- オッフェンバック『ホフマン物語』(1987-1988)
- ワーグナー『さまよえるオランダ人』(1989-1990)
- ビゼー『カルメン』(1991-1992)
- ジュゼッペ・ヴェルディ『ナブッコ』(1993-1994)
- ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン『フィデリオ』(1995-1996)
- ガーシュウィン『ポーギーとベス』(1997-1998)
- ヴェルディ『仮面舞踏会』(1999-2000)
- プッチーニ『ラ・ボエーム』(2001-2002)
- バーンスタイン『ウエスト・サイド物語』(2003-2004)
- ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』(2005-2006)
- プッチーニ『トスカ』(2007-2008)
- ヴェルディ『アイーダ』(2009-2010)
- ウンベルト・ジョルダーノ『アンドレア・シェニエ』(2011-2012)
- モーツァルト『魔笛』(2013-2014)
- プッチーニ『トゥーランドット』(2015-2016)
- ビゼー『カルメン』(2017-2018)
- ヴェルディ『リゴレット』(2019-2020)※予定
- プッチーニ『蝶々夫人』(2021-2022)※予定
祝祭劇場
編集- ヴェルディ『ファルスタッフ』(1980)
- ヴェルディ『オテロ』(1981)
- ガエターノ・ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』(1982)
- ウェーバー『魔弾の射手』(1983)
- プッチーニ『トスカ』(1984)
- ヴィンチェンツォ・ベッリーニ『清教徒』(1985)
- ドニゼッティ『アンナ・ボレーナ』(1986)
- ヴェルディ『エルナーニ』(1987)
- カミーユ・サン=サーンス『サムソンとデリラ』(1988-89)
- アルフレード・カタラーニ『ワリー』(1990)
- チャイコフスキー『マゼッパ』(1991)
- エクトル・ベルリオーズ『ファウストの劫罰』(1992)
- ジョルダーノ『フェドーラ』(1993)
- リッカルド・ザンドナーイ『フランチェスカ・ダ・リミニ』(1994)
- リムスキー=コルサコフ『見えざる街キーテジと乙女フェヴローニヤの物語』(1995)
- エルネスト・ショーソン『アルテュス王』(1996)
- アントン・ルビンシテイン『デーモン』(1997)
- イタロ・モンテメッツィ『三人の王の愛』(1998)
- ボフスラフ・マルティヌー『ギリシャの受難劇』(1999)
- リムスキー=コルサコフ『金鶏』(2000)
- カーライル・フロイド『二十日鼠と人間』(2001)
- マルティヌー『ジュリエッタ』(2002)
- レオシュ・ヤナーチェク『利口な女狐の物語』(2003)
- クルト・ヴァイル『王宮』『主役』(2004)
- カール・ニールセン『仮面舞踏会』(2005)
- クロード・ドビュッシー『アッシャー家の崩壊』(2006)
- ベンジャミン・ブリテン『ヴェニスに死す』(2007)
- エルンスト・クルシェネク『カール5世』(2008)
- カロル・シマノフスキ『ロジェ王』(2009)
- ミェチスワフ・ヴァインベルク『パサジェルカ』(2010)
- ジュディス・ウェイア『ジェットコースター』(2011)
- デトレフ・グラナート『ソラリス』(2012)
- アンジェイ・チャイコフスキ『ヴェニスの商人』(2013)
- エデン・フォン・ホルヴァート『ウィーンの森の物語』(2014)
- オッフェンバック『ホフマン物語』(2015)
- フランコ・ファッチョ『ハムレット』(2016)
- ロッシーニ『エジプトのモーゼ』(2017)
- ベルトルト・ゴルトシュミット『ベアトリーチェ・チェンチ』(2018)
- ジュール・マスネ『ドン・キショット』(2019)※予定
- アッリーゴ・ボーイト『ネローネ』(2020)※予定
文献
編集- Ernst Bär: Spiel auf dem See. Die Bregenzer Festspiele von der Gründung bis zur Gegenwart. Österreichischer Bundesverlag, Wien 1984 ISBN 3-215-05705-0
- Annemarie Bösch-Niederer: Bregenzer Festpiele, in: Vorarlberg Chronik
- Dagmar Stecher-Konsalik (Hrsg.): Musik auf dem See - verzaubertes Bregenz. Hestia, Bayreuth 1986 ISBN 3-7770-0310-7
- Andrea Meuli (Hrsg.): Die Bregenzer Festspiele. Residenz-Verlag, Salzburg/Wien 1995 ISBN 3-7017-0950-5
- Wolfgang Willaschek (Hrsg.): Bühnenwelten. Werkstatt Bregenz. Ueberreuter, Wien 2003 ISBN 3-8000-3955-9