ブダペスト - ソブ線(ハンガリー語;Budapest–Szob-vasútvonal)とは、ハンガリー国鉄が所有する鉄道線である。路線番号は70。ハンガリーとスロバキア、チェコ、北ドイツを結ぶ路線である。

ブダペスト - ソブ線
ブダペスト - ソブ線
ブダペスト - ソブ線
基本情報
 ハンガリー
所在地 ブダペストペシュト県
起点 ブダペスト西駅
終点 ソブ駅
路線記号 70
路線番号 70
開業 1846年7月15日
運営者 ハンガリー国鉄
路線諸元
路線距離 63 km
軌間 1,435 mm(標準軌
線路数 複線
電化方式 25 kV / 50 Hz(交流
架空電車線方式
最高速度 120 km/h
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停車場・施設・接続路線
KBHFa
0.0 ブダペスト西駅
ABZgr
Városliget elágazás, Nyíregyháza方面
SBRÜCKE
道路10号, 11号
ABZg+r
BHF
2.9 ラーコスレンデゾェー
ABZglr
Angyalföld elegazas, Angyalföld方面
KRZu
ブダペスト環状線
HST
6.1 イストヴァーンテレク
ABZg+r
Körvasút nach Angyalföld elágazás
BHF
7.8 ラーメンコスパロタ=ウーイペシュト
ABZgr
ヴァーツラートート線
STR+GRZq
ブダペスト / ペシュト県
SKRZ-Au
自動車道M0
HST
13.0 ドゥナケシ・アルソー
BHF
14.8 ドゥナケシ
HST
16.8 ドゥナケシ・ギャールテレプ
HST
20.5 アルソーゴェド
BHF
21.8 ゴェド
HST
23.8 フェルソェーゴェド
HST
26.5 ソェード・ソェードリゲット
ABZg+r
ヴァーツラートート線(Aszód方面)
HST
31.7 ヴァーツ・アルソーヴァーロス
BHF
33.4 ヴァーツ
ABZgr
ヴァーツ - ヴァラシュシャジャルマト線
SBRÜCKE
道路2号
SBRÜCKE
道路12号
BHF
42.8 ヴェロェーツェ
HST
44.5 キスマロス
HST
50.4 ナジュマロス・ヴィシェグラード
BHF
51.8 ナジュマロス
HST
55.0 ドェモェシ・アートケレース
HST
58.5 ゼベゲーニ
STRo
道路12号
HST
62.2 ソブ・アルソー
BHF
63.1 ソブ
TZOLLWo
63.7 ハンガリー / スロバキア↓, イペイ川
eHST
65.5 旧フヤバ
eHST
69.0 旧コヴァチョヴ
eBHF
70.8 旧カメニツァ(フロン)
hKRZWae
フロン川
STRo
道路76号
ABZg+r
シトゥーロヴォ - レヴィツェ線
BHF
77.5 シュトゥーロヴォ
STR
ブラチスラヴァ - シトゥーロヴォ線

歴史

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ハンガリー中央鉄道およびオーストリア=ハンガリー国家鉄道

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ヴァーツ駅の開通式(1846年)

ハンガリーの鉄道建設は19世紀中期に多くのヨーロッパの国家と同じく開始された。ハンガリー中央鉄道(Ungarische Central-Eisenbahn, UCB)はオーストリアとハンガリーを結ぶ鉄道建設を進めて、1846年7月15日にペシュト - ヴァーツ区間を開通した。1848年8月10日にマルヒエク - プレスブエウク区間が完工されて[1]、その時以来プレスブルク - ヴァーツ区間が残っていた。中央鉄道が南東帝国鉄道(k.k. Südostliche Staatsbahn, SöStB)に引き受けられた後で、1850年10月15日にヴァーツ - グラン(シュトゥーロヴォ)区間が開業された[2]。この路線はその時からオーストリア=ハンガリー帝国で重要な鉄道路線の一つとなった。1855年1月1日に南東帝国鉄道の路線は帝国特任オーストリア=ハンガリー国家鉄道(k.k. privilegierte Österreichisch-ungarische Staatseisenbahn-Gesellschaft, StEG)に売却された。1883年以来この路線にオリエント急行の路線が導入された。

ハンガリー国鉄

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1891年にこの路線は完全にハンガリー国鉄(Magyar Államvasutak, MÁV)の所有となった[3]

1918年チェコスロバキア共和国が樹立されて、その時からプレスブルク - ブダペスト区間は運営機関の所有関係により分離されている。ブラチスラヴァとイペイ川の新たな国境線の区間はチェコスロバキア国鉄に属することとなった。この路線はその後もなおブラチスラヴァ - シトゥーロヴォ線とともに西ヨーロッパとハンガリーを結ぶ主要幹線であった。

冷戦時代に東側諸国が形成した後に、この路線の重要性は保たれた。東ドイツ、ポーランド、チェコスロバキアとユーゴスラビア間の国際列車はこの路線で通行した。

運行形態[4]

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寝台特急「ユーロナイト」(EN)

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  • メトロポル号: ブダペスト西駅 - ソブ - プラハ/ワルシャワ
    一日1往復の運行。
    2016年以前はソブにも停車していた[5]。また、2021年度以前はブダペスト東駅発着であった。

特急「ユーロシティ」(EC)

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  • フンガーリア号: ブダペスト西駅 - ソブ - ハンブルク
  • メトロポリタン号: ブダペスト西駅 - ソブ - プラハ
  • バートリ号: ブダペスト西駅 - ソブ - ワルシャワ
    合わせて、2時間に1本の運行。大多数がプラハ行のメトロポリタン号である。
    2017年以前は、ブダペスト東駅発着であった他、ワルシャワ方面行の列車の愛称名は「ヴァルソヴィア」であった。

特別快速(Z70)

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  • Z70系統: ブダペスト西駅 - ソブ間
    1時間に1本の運行。
    2020年以前は、季節限定で一部がデメシ乗船場に停車していた。

特別快速(Ex)

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  • イェーグマダール号: フォニョード - ケーバーニャ上駅 - ソブ 【夏季運行】
    夏季の休日のみ、一日1往復の運行。ケーバーニャ以南は30号線に直通する。ケレンフェルド以北は、ラーコシュパロタと、ドゥナケシ・ジャールテレプ以北の快速停車駅に停車する。
    2021年に運行を開始した。2021,22年度はケーバーニャ上駅にも停車していた。

快速(G70)

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  • ブダペスト西駅 - ソブ
    朝のブダペスト行と、午後のソブ行のみ、1時間に1本の運行。休日は、冬季を除き、朝のソブ行と夕方のブダペスト行が運行される。
    2018年以前は、ドゥナケシを通過していた。2020年以前は平日のみの運行であった。

普通(S70)

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ブダペスト西駅 - ヴァーツ間に、1時間に2本の運行。ただし、早朝・深夜と朝のヴァーツ方面、夕方のブダペスト方面を中心に、ソブ発着となる便もある。

駅一覧

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以下では、ハンガリー国鉄70号線の駅と営業キロ、停車列車、接続路線などを一覧表で示す。

  • 種別
    • EN:寝台特急「ユーロナイト」
    • EC:特急「ユーロシティ」
    • Z:特別快速
    • G:快速
    • S:普通
  • 停車駅
    • 印:全列車停車
    • 印:一部通過
    • 印:一部停車
    • |印:全列車通過

ブダペスト西駅 - シトゥーロヴォ間

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路線名 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ EN EC Z G S 接続路線 所在地
70 ブダペスト西駅 - 0

100号線(ニーレジハーザ方面)、142号線(ラヨシュミジェ方面)
ブダペスト地下鉄3号線(ケーバーニャ方面、ウーイペシュト中央方面)

ブダペスト市
ラーコシュレンデゼー駅 3 3 2号線(エステルゴム方面)
イシュトヴァーンテレク駅 3 6 フォニョード駅方面
ラーコシュパロタ・ウーイペシュト駅 2 8 71号線(ヴェレシェジハーズ方面)
ドゥナケシ下駅 5 13   ペシュト県 ドゥナケシ郡
ドゥナケシ駅 2 15  
ドゥナケシ・ジャールテレプ駅 2 17  
アルショーゲド駅 4 21  
ゲド駅 1 22  
フェルセーゲド駅 2 24  
セード・セードリゲト駅 3 27   ヴァーツ郡
ヴァーツ・アルショーヴァーロシュ駅 5 32 71号線(ヴェレシェジハーズ方面)
ヴァーツ駅 1 33 75号線(ディオーシュイェネー方面)
ヴェレーツェ駅 10 43  
キシュマロシュ駅 2 45  
ナジマロシュ・ヴィシェグラード駅 5 50  
ナジマロシュ駅 2 52  
デメシ乗船場駅(休止中 *1)   (56)  
ゼベゲーニ駅 7 59   ソブ郡
ソブ下駅 3 62  
ソブ駅 1 63  
130 シトゥーロヴォ駅 16 79       スロバキア国鉄
130号線(プラハ方面)、152号線(レヴィツェ方面)
ニトラ県 ノヴェー・ザームキ郡

(*1) 2021年6月18日以前、春季・夏季のみ普通列車の一部が停車していた[6]

ブダペスト東駅 - ラーコシュパロタ・ウーイペシュト間

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路線名 駅名 累計営業キロ[7] Ex 接続路線 所在地
1 ケレンフェルド駅 0.0

1号線(ミュンヘン方面)
30号線(セーケシュフェヘールヴァール方面、南駅方面)
40号線(ドンボーヴァール方面)
ブダペスト地下鉄
4号線(カールヴィン広場方面)

ブダペスト市
フェレンツヴァーロシュ駅 5.7 1号線(東駅方面)、30号線(キシュペシュト方面)
80 ケーバーニャ上駅 10.4

80号線(東駅方面、ミシュコルツ方面)
120号線(ソルノク方面)

2 ウーイパロタ駅 17.7 2号線(ラーコシュ方面、ピリシュチャバ方面)
70 イシュトヴァーンテレク駅 20.8 ブダペスト西駅方面
ラーコシュパロタ・ウーイペシュト駅 22.6 プラハ方面、71号線(ヴェレシェジハーズ方面)

参考文献

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  • Herbert Dietrich (1987). “Die Vorläufer der Staatseisenbahngesellschaft (StEG)” (ドイツ語). Eisenbahn (2): pp. 21~24. ISSN 0013-2756. 
  • Richard Heinersdorff (1975) (ドイツ語). Die k. und k. privilegierten Eisenbahnen der österreichisch-ungarischen Monarchie 1828-1918. Wien: Molden. ISBN 3-217-00571-6 
  • Johann Stockklausner (1979) (ドイツ語). Dampfbetrieb in Alt-Österreich. Wien: Verlag Slezak. ISBN 3-900134-41-3 
  • Hermann Strach (1898). Oesterreichischer Eisenbahnbeamten-Verein. ed (ドイツ語). Geschichte der Eisenbahnen Oesterreich-Ungarns von den ersten Anfängen bis zum Jahr 1867. Geschichte der Eisenbahnen der Oesterreichisch-Ungarischen Monarchie. Band 1.1. Wien / Teschen / Leipzig: Karl Prochaska. pp. 73 ff.. https://archive.org/details/geschichtedereis11aust/page/n7/mode/2up 

外部リンク

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脚注

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