フローティング・ポインツ
フローティング・ポインツ(Floating Points)の名で知られるサム・シェパード(Sam Shepherd、1986年 - )は、イギリス出身のミュージシャン、DJ、音楽プロデューサーである。ロンドンの音楽レーベル EgloRecords の共同創設者であり、またフローティング・ポインツ・アンサンブル(Floating Points Ensemble)と呼ばれる16人編成のオーケストラを主宰していた。
フローティング・ポインツ Floating Points | |
---|---|
2011年、モントリオールにて | |
基本情報 | |
出生名 | Sam Shepherd |
生誕 | 1986年(37 - 38歳) |
出身地 | イングランド マンチェスター |
ジャンル | 電子音楽、ジャズ |
職業 | ミュージシャン、DJ、音楽プロデューサー |
活動期間 | 2008年 - |
レーベル | Pluto、Eglo、Luaka Bop、Ninja Tune |
公式サイト |
floatingpoints |
来歴
編集イングランドのマンチェスターで育ったシェパードはチェサム音楽学校でピアノを学んだ後[1]、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで神経科学とエピジェネティクスの博士号を取得した[2]。彼はまた、ロンドンのクラブである「Plastic People」で2000年代後半にDJとして働いていた[3]。
シェパードの音楽的影響として、クロード・ドビュッシー、オリヴィエ・メシアン、ビル・エヴァンスなどが挙げられる[3]。彼は2008年からフローティング・ポインツ名義で作品をリリースし始め[4]、2017年にはザ・エックス・エックスとツアーを敢行した[5]。2019年から2020年にかけて、シェパードはジャズ・サックス奏者のファラオ・サンダースとロンドン交響楽団とコラボレーションし、完成したアルバム『プロミセス』は多くの批評から称賛を浴びる[6][7][8]。ちなみにサンダースにとっては当アルバムがおよそ20年ぶりのメジャー・リリースとなった[8]。
2022年には宇多田ヒカルのアルバム『BADモード』に共同プロデューサーの一人として参加、表題曲や「Somewhere Near Marseilles -マルセイユ辺り-」を手掛ける。2024年の宇多田のベスト・アルバム『SCIENCE FICTION』にもアルバムに新曲として収録された「Electricity」で参加している。
ディスコグラフィ
編集アルバム
編集- 『エレーニア』 - Elaenia (2015年)[9]
- 『クラッシュ』 - Crush (2019年)[10]
- 『プロミセス』 - Promises (2021年) ※ファラオ・サンダース、ロンドン交響楽団との共作
サウンドトラック
編集- 『反響 - モハーヴェ砂漠の奇跡』 - Reflections – Mojave Desert (2017年)[11]
コンピレーション・アルバム
編集- 『レイト・ナイト・テイルズ:フローティング・ポインツ』 - Late Night Tales: Floating Points (2019年)
EP
編集- Vacuum EP (2009年)
- Shadows EP (2011年)
- 『カイパー』 - Kuiper (2016年)
シングル
編集- "J&W Beat" (2009年)
- "Love Me Like This" (2009年)
- "For You" (2009年)
- "People's Potential" / "Shark Chase" (2010年)
- "Post Suite" / "Almost in Profile" (2010年) (as Floating Points Ensemble)
- "Sais (Dub)" (2011年)
- "Marilyn" (2011年)
- "Danger" (2011年)
- "King Bromeliad" / "Montparnasse" (2014年)
- "Sparkling Controversy" (2014年)
- "Nuits Sonores" / "Nectarines" (2014年)
- "Kuiper" (2016年)
- "For Marmish Part II" (2016年)
- "Silurian Blue" (2017年)
- "Ratio" (2017年)
- "LesAlpx" (2019年)
- "Last Bloom" (2019年)
- "Anasickmodular" (2019年)
- "Bias" (2020年)
脚注
編集- ^ Hutchinson, Kate (29 October 2015). “I DJ, therefore I am: Floating Points on musical experiments and marathon sets”. The Guardian. オリジナルの20 December 2015時点におけるアーカイブ。 17 December 2015閲覧。
- ^ Titmus (3 November 2015). “Floating Points: Extraordinary lengths”. Resident Advisor. 22 December 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。17 December 2015閲覧。
- ^ a b Bromwich, Jonah Engel (2019年10月16日). “Floating Points, Electronic Music's King of Pain” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. オリジナルの25 December 2019時点におけるアーカイブ。 2020年12月6日閲覧。
- ^ Jeffries. “Artist Biography”. AllMusic. 9 June 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月6日閲覧。
- ^ O'Connor, Roisin (2019年10月17日). “Floating Points review, Crush: An insight into Sam Shepherd's brilliant mind” (英語). The Independent. オリジナルの26 November 2020時点におけるアーカイブ。 2020年12月6日閲覧。
- ^ https://www.metacritic.com/music/promises/floating-points
- ^ https://floatingpoints.bandcamp.com/album/promises
- ^ a b Russonello, Giovanni (2021年3月25日). “Pharoah Sanders and Floating Points Meet in the Atmosphere” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331 2021年5月8日閲覧。
- ^ Kellman (2015年11月6日). “Elaenia”. AllMusic. 7 December 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月10日閲覧。
- ^ Minsker (28 August 2019). “Floating Points Announces New Album Crush, Shares New Song: Listen”. Pitchfork. 29 August 2019時点のオリジナルよりアーカイブ。29 August 2019閲覧。
- ^ “Reflections – Mojave Desert by Floating Points on Apple Music”. Apple Inc.. 25 May 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。4 July 2017閲覧。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- floating points (@floatingpoints) - X(旧Twitter)
- フローティング・ポインツ - Discogs