いかり豆
いかり豆(いかりまめ)は、乾燥させたソラマメを油で揚げた豆菓子である[2]。フライビーンズ、フライビンズとも呼ばれるほか、各地方での呼称もある(後述)。
100 gあたりの栄養価 | |
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エネルギー | 1,975 kJ (472 kcal) |
46.4 g | |
食物繊維 | 14.9 g |
20.8 g | |
飽和脂肪酸 | (1.53 g) |
一価不飽和 | (11.64 g) |
多価不飽和 | (5.55 g) |
24.7 g | |
ビタミン | |
チアミン (B1) |
(9%) 0.10 mg |
リボフラビン (B2) |
(4%) 0.05 mg |
ナイアシン (B3) |
(7%) 1.0 mg |
パントテン酸 (B5) |
(5%) 0.26 mg |
ビタミンB6 |
(28%) 0.36 mg |
葉酸 (B9) |
(30%) 120 µg |
ビタミンE |
(22%) 3.3 mg |
ビタミンK |
(36%) 38 µg |
ミネラル | |
ナトリウム |
(46%) 690 mg |
カリウム |
(15%) 710 mg |
カルシウム |
(9%) 90 mg |
マグネシウム |
(25%) 87 mg |
リン |
(63%) 440 mg |
鉄分 |
(58%) 7.5 mg |
亜鉛 |
(27%) 2.6 mg |
他の成分 | |
水分 | 4.0 g |
γ-トコフェロール | 8.4 mg |
別名:いかり豆。種皮付き | |
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%はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
概要
編集日本豆類基金協会(現:日本豆類協会)が発行する『豆類時報』No.21(2000年12月)に掲載された米山末辰[注 1]「フライビンズのおいたち」では、いかり豆の発祥地は奈良県で、1935年(昭和10年)ごろに「大和蚕豆(ソラマメ)」として製造を始めたものだとする[3][注 2]。一方、奈良県商工労働部商工課によるパンフレット「奈良の特産品」では「フライビンズ」を大和平野の名産品としており、明治後期に奈良市内でソラマメを油で揚げて売り出したのが始まりで、現在ではエンドウやラッカセイなど各種の豆を使用するようになったとしている[4]。[疑問点 ]
おもに間食やおつまみとして食べられる。皮は食感が硬いものの食物繊維が豊富で[注 3]、むかずにそのまま食べることができる。
ソラマメと同様、多量に摂取するとソラマメ中毒を引き起こすことがある。
名称
編集『食品成分表』2015年版では食品名を「フライビーンズ」、別名を「いかり豆」としている[1]。また、全国フライビンズ組合連合会のかつてのウェブサイト[注 4]では油で揚げた豆の総称を「フライビンズ」、そのうちソラマメを揚げたものを「いかり豆」としている。全国フライビンズ組合連合会によれば、「いかり豆」は全国的な名称で、関東では「花豆」、九州では「がん豆」・「夏豆」とも呼ばれるほか、地域によっては単に「フライビンズ」とも呼ばれる[2]。
「いかり豆」の名前の由来について、全国フライビンズ組合連合会では、「かつては油で揚げる前にソラマメの皮に十字の切り込みを入れており、揚げたときに皮が十字に広がって、船の錨の形に見えたことから名付けられた」との説を紹介している[2]。
参考文献
編集- 米山末辰 「フライビンズのおいたち」 (PDF) 、『豆類時報』No.21、日本豆類基金協会、2000年12月。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c 編:文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会 編「4 豆類」『日本食品標準成分表』(2015年版(七訂))、2015年12月25日、54 - 55頁。ISBN 978-4-86458-118-9 。2016年10月15日閲覧。
- ^ a b c “フライビンズについて”. 全国フライビンズ組合連合会. 2013年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月10日閲覧。
- ^ 米山末辰「フライビンズのおいたち」(PDF)『豆類時報』No.21、日本豆類基金協会、2000年12月、53頁、2016年10月10日閲覧。
- ^ “奈良の特産品” (PDF). 奈良県商工労働部商工課. p. 19. 2016年10月10日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 全国フライビンズ組合連合会 - ウェイバックマシン(2013年9月24日アーカイブ分)