JPロジスティクス
JPロジスティクス株式会社(ジェイピーロジスティクス[5]、英: JP LOGISTICS Co.,Ltd.)は、日本郵政グループの国際物流会社(連結子会社[4])である。旧社名トールエクスプレスジャパン株式会社[4]。
種類 | 株式会社 |
---|---|
本社所在地 |
日本 〒100-8792 東京都千代田区大手町2-3-1 大手町プレイスウエストタワー6階 |
設立 | 2002年(平成14年)1月29日(新法人として) |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 3120901014851 |
事業内容 |
|
代表者 | 代表取締役 長谷川実 |
資本金 | 1000万円[2] |
売上高 |
617億4,900万円 (2024年3月期)[3] |
営業利益 |
4億8,000万円 (2024年3月期)[3] |
経常利益 |
6億900万円 (2024年3月期)[3] |
純利益 |
△3億6,400万円 (2024年3月期)[3] |
総資産 |
402億3,200万円 (2024年3月期)[3] |
従業員数 | 単体3828名(2023年3月1日現在) |
主要株主 | 日本郵政株式会社(100%)[4] |
外部リンク | https://www.jp-logistics.jp/ |
日本郵便グループにおいてトール・ホールディングスと共に、アジア太平洋地域におけるフォワーダー事業、ロジスティクス事業)を担う[4]。
沿革
編集特別積み合わせ業として
編集1938年東播運輸として創業。1950年に日本運送(Nippon Unso)[6]に商号を変更。1951年に姫路・大阪 - 東京間に日本初の定期路線便を運行させるなど、長距離路線業界(現特別積合せ事業)の草分け的存在。日本運送時代に黄金期を築き、西濃運輸と並び業界に君臨した。1990年にフットワークエクスプレスに社名変更、キャッチフレーズも「手から手へ、愛のメッセンジャー。」とし、事業多角化と国際化を進める。
2001年に倒産、民事再生法申請。2002年に会社更生法に切り替え、2003年に更生計画認可決定。オリックスが74%出資する子会社オー・エス・エルに主要事業を譲渡して、同社を新「フットワークエクスプレス」に社名変更、オリックス主導の下で再建を図っていた[7][8]。
フォワーダーの傘下に入る
編集2009年に豪物流大手トール・ホールディングスの完全子会社となり、2012年にトールエクスプレスジャパン(TXJ)に社名変更した。
2015年に、親会社のトール・ホールディングスが日本郵便に買収されたことにより、日本郵政グループ入りした。2018年10月、日本郵便とトール社との合弁会社として設立された「JPトールロジスティクス」の子会社となった[9][10]。
2023年4月、日本郵便はJPトールとTXJの事業再編と社名の変更を行った。JPトールのコントラクト・ロジスティクス(サード・パーティ・ロジスティクスなど)事業とフォワーディング事業をTXJに移管し、JPトールの商号を「JPロジスティクスグループ」に、TXJの商号を「JPロジスティクス」にそれぞれ変更した[11][12]。社名から「トール」を外して「JP」を入れ、日本郵便直轄の物流会社であることを明確にした[13]。会社のロゴは緑色の「TOLL」から赤色の「JPロジスティクス」に変更された。JPロジスティクスグループは日本郵便の完全子会社となり、物流戦略の企画・立案を担当する[13]。JPロジスティクスは、主力事業である特別積合せ貨物運送事業と合わせ、3事業を一体的に展開する[13]。2023年現在、2社の売上高は合計で600億円強だが、今後数年以内に1000億円規模に増やすことを目指す[13]。
年表
編集- 1938年10月 - 東播運輸株式会社として設立[14]。
- 1950年9月 - 日本運送株式会社に商号変更し、通運事業を開始[14]。
- 1951年10月 - 姫路-東京間に日本初の直通長距離定期路線運行開始[14]。
- 1981年 - 全日本流通株式会社を設立し、宅配便事業を開始。
- 1990年1月 - フットワークエクスプレス株式会社に商号変更[14]。
- 1997年 - 貨物運送事業の一部を分割し地域子会社を設立。
- 2001年 - 経営破綻に伴い民事再生法を申請。
- 2002年 - オリックスの子会社として株式会社オー・エス・エルを設立。
- 2003年 - 株式会社オー・エス・エルに営業譲渡し同社名をフットワークエクスプレス株式会社(2代目)に変更。営業の一部は旧社に残され、フットワーク物流株式会社に社名変更。
- 2004年12月 - 九州産交運輸をグループ化[14][15]。
- 2008年 - 地域運送グループ会社7社を統合。上海フットワークサプライチェーン有限公司 営業開始。
- 2009年10月 - オーストラリア物流最大手のトール・ホールディングスの完全子会社となる[14][16][17]。
- 2012年3月 - トールエクスプレスジャパン株式会社に商号変更[14][18]。
- 2014年4月 - 九州産交運輸から特別積み合せ貨物運送事業を譲受[14][19]。
- 2014年5月 - 九州産交運輸の全株式を鴻池運輸へ譲渡[20][21][22]。
- 2015年5月 - トール・ホールディングスが日本郵便に買収されたことにより、同社のグループ会社となる[23][24][25]。
- 2018年10月 - 日本郵便とトールの合弁会社であるJPトールロジスティクス株式会社の子会社となる[14]。
- 2023年4月 - JPロジスティクス株式会社に商号変更[4][26]。本店所在地を大阪府茨木市宿久庄2丁目10番2号から東京都千代田区大手町2丁目3番1号に変更。
関連項目
編集脚注
編集- ^ “会社情報-JPロジスティクス”. www.jp-logistics.jp. 2023年7月10日閲覧。
- ^ トールジャパン、94億円から1000万円に減資『LOGISTICS TODAY』2015年5月26日付。
- ^ a b c d e JPロジスティクス株式会社 第23期決算公告
- ^ a b c d e 日本郵政株式会社『有価証券報告書-第19期(2023/04/01-2024/03/31)』(プレスリリース)EDINET、2024年6月20日 。
- ^ JPロジスティクス株式会社の情報|国税庁法人番号公表サイト
- ^ 2003年に神戸に本拠を置く、同名の日本運送が設立されているが、JPロジスティクスとは、資本関係及び人的関係は一切ない。
- ^ フットワーク破たん後の1000日『LOGI-BIZ』2004年4月号
- ^ 「特積み業者とは呼ばれたくない」『LOGI-BIZ』2004年4月号
- ^ “郵政民営化委員会 第255回資料「国際物流事業について(日本郵便株式会社)」”. 郵政民営化委員会 (2022年12月16日). 2023年7月9日閲覧。
- ^ “日本郵便/トールが「JPトールロジスティクス」設立”. 物流の専門紙 カーゴニュース. 2023年7月9日閲覧。
- ^ 株式会社ロジスティクス・パートナー. “日本郵便/JPトールなど国内物流子会社2社の事業再編”. 物流ニュースのLNEWS. 2023年7月9日閲覧。
- ^ “日本郵便、JPトールロジなど傘下の物流2社を再編へ★続報 │ LOGI-BIZ online ロジスティクス・物流業界ニュースマガジン”. online.logi-biz.com (2023年2月15日). 2023年7月9日閲覧。
- ^ a b c d “日本郵便、国内BtoB物流事業を強化へ”. 物流の専門紙 カーゴニュース. 2023年7月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “会社情報-JPロジスティクス”. www.jp-logistics.jp. 2023年7月8日閲覧。
- ^ “フットワークエクスプレス/九州産交運輸を買収”. LNEWS. (2004年11月28日)
- ^ http://www.toll.com.au/media/2009/773190.pdf
- ^ “豪物流最大手トール、日本のフットワーク・エクスプレスを買収へ”. ロイター. (2009年10月13日)
- ^ “フットワークエクスプレス/トールエクスプレスジャパンに社名変更”. LNEWS. (2012年4月4日)
- ^ “九州産交運輸/トールエクスプレスに特別積合せ貨物運送等継承”. LNEWS. (2014年1月15日)
- ^ “会社分割・株主変更のお知らせ” (pdf). 九州産交運輸株式会社. 2014年5月13日閲覧。
- ^ “鴻池運輸/九州産交運輸の全株式を18億円で取得”. LNEWS. (2014年3月19日)
- ^ “鴻池運輸/九州産交運輸の株式取得完了”. LNEWS. (2014年5月1日)
- ^ “日本郵便/6200億円で豪州物流企業Toll Holdingsを子会社化”. LNEWS. (2015年2月18日)
- ^ “日本郵便/豪州物流企業の子会社化完了”. LNEWS. (2015年5月29日)
- ^ “日本郵便、トール・ホールディングスの全株買収完了-取得価格6200億円”. 日刊工業新聞. (2015年5月29日)
- ^ “社名変更等のお知らせ”. (2023年4月14日)