フィリップ・ライナグル

フィリップ・ライナグル(Philip Reinagle RA ,、1749年1833年11月27日)はイギリスの画家である。動物画や狩りの情景、風景画や植物画を描いた。

フィリップ・ライナグル
Philip Reinagle
ライナグル作「カワウソ突き」(1805)
生誕 1749年
イギリス,エディンバラ
死没 1833年11月27日
イギリス,ロンドン
テンプレートを表示

略歴

編集

エディンバラで生まれた。父親はハンガリー出身の音楽家であった。1769年にロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの美術学校に入学し、後に、肖像画家アラン・ラムゼーの弟子になり、ラムゼーが王室のメンバーの肖像画を描くのを助手として助けた。

1773年にロイヤル・アカデミーの展覧会に出展し、1785年まではほとんど肖像画だけを描いていたが、肖像画にあきて動物画を描くようになった。猟犬や鳥、猟の獲物を描くことによって人気を得たが、展覧会にはその頃は風景画を出展していた。1787年にアカデミーの準会員に選ばれたが、正会員になれたのは25年もたった1812年である。ロンドンの民間展覧会「British Institution」にもしばしば出展した[1]

オランダの巨匠の作品の模写にも優れ、家畜の絵を描いたパウルス・ポッテルや風景画家のヤーコプ・ファン・ロイスダールメインデルト・ホッベマなどの作品の模写を残した。ロバート・ジョン・ソーントンが編集した植物学の豪華本『カルロス・フォン・リンネウスのセクシャル・システム新図解』(A New Illustration of the Sexual System of Carolus Von Linnæus:1799–1807)や『植物学のフィロソフィー』(Philosophy of Botany : 1809–1810)の図版を描いた画家の一人である[1]。書籍のイラストレーションの分野ではウィリアム・タプリンの猟犬に関する著書、『スポーツマンズ・キャビネット』(Sportsman's Cabinet:1803)でライナグルが図版を描き、ジョン・スコットが版画にした作品が最も評価が高い。ロンドンで没した。

1771年に結婚し、9人の娘と2人の息子が生まれた。息子の一人ラムゼー・リチャード・ライナグル(Ramsay Richard Reinagle: 1775–1862)も画家になり、肖像画や動物画を描いた。

作品

編集

参考文献

編集
  1. ^ a b Graves, R. E. (1896年). “Reinagle, Philip (1749–1833), animal and landscape painter”. Dictionary of National Biography Vol. IIL. Smith, Elder & Co.. 2008年2月27日閲覧。
  • "Reinagle, Philip". Dictionary of National Biography. London: Smith, Elder & Co. 1885–1900.