ファイバー (数学)
数学において、用語ファイバー (fiber, fibre) は文脈によって次の2つの意味を持つ:
定義
編集素朴集合論におけるファイバー
編集f: X → Y を写像とする。元 y ∈ Y のファイバー は、
と定義され、f−1(y) とも書かれる。
様々な応用においてこれはまた次のようにも呼ばれる:
等位集合という用語は f が実数値でしたがって y が単に数であるときにのみ用いられる。f が Rd の領域上の連続関数で、y が f の像に入っていれば、f に対する y の等位集合は、2次元空間内の曲線や、3次元空間内の曲面、一般には d − 1 次元の超曲面である。
代数幾何学におけるファイバー
編集代数幾何学において、f: X → Y がスキームの射であれば、Y の点 p のファイバーはファイバー積 である、ただし k(p) は p における剰余体。
Terminological variance
編集用語「ファイバー」、「逆像」、「原像」、「等位集合」の推奨された使い方は以下のとおりである:
- 写像 f のもとでの元 y のファイバー
- 写像 f のもとでの集合 の逆像
- 写像 f のもとでの集合 の原像
- 点 y における関数 f の等位集合。
用語の濫用によって、以下のように使われることがあるが、避けるべきである:
- 元 y における写像 f のファイバー
- 元 y における写像 f の逆像
- 元 y における写像 f の原像
- 写像 f のもとでの点 y の等位集合。
例
編集- y > 0 であれば、y のファイバーは二元集合 である。
- y = 0 であれば、y のファイバーは単元集合 である。
- y < 0 であれば、y のファイバーは空集合 である。