ヒメヒマワリ
ヒメヒマワリ(姫向日葵、学名: Helianthus debilis subsp. cucumerifolius または Helianthus debilis〈広義〉)は、キク科ヒマワリ属の一年草である。
ヒメヒマワリ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
標準: Helianthus debilis Nutt. subsp. cucumerifolius (Torr. et A.Gray) Heiser (1956)[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ヒメヒマワリ |
ヒマワリ H. annuus と同じく、アメリカ合衆国南部の原産で、茎や葉には粗い毛が生えてざらざらしていて、葉は三角形に近いおむすび形である。全体にヒマワリより小柄で、下からよく分枝する。花は7月から9月にかけて次々に咲き、直径8cmくらい、欧米では「ヴァニラ・アイス」という白に近い淡黄色で、管状花が黒い品種が有名だが、他にオレンジ色・黄色・ピンクなどの花色の品種もある。イギリスやドイツなどでは、花壇や切り花用に盛んに栽培されているが、やや暑さに弱いのと、ヒマワリほどの個性がないためか、日本ではあまり栽培されていない。
これと似た植物に、シロタエヒマワリ(銀葉ひまわり) H. argophyllus というものがある。葉が銀色を帯び、よく分枝して、夏から秋に10cmくらいの黄色い花を咲かせる。淡黄色の「大雪山」という品種が有名で、戦前から切り花用に栽培されている。
ホームセンターなどで、最近「宿根ひまわり」という草花の苗を見かけるが、これはヒマワリ属とは別属のヒマワリモドキ属の植物である。
特徴
編集一年生の草本で、茎の高さは60 - 150センチメートル (cm) になる[4]。茎は淡緑色で淡紫色の斑があり、まばらに毛が生えていてざらつく[4]。葉は茎の基部では対生するが、大部分は長い柄がついて互生する[4]。葉面はざらつく[4]。
花期は夏[4]。花は頭状花(頭花)で、径5 - 9 cm、周囲につく黄色の舌状花と、中央に多数集まる黒紫色の筒状花からなる[4]。舌状花の数は18 - 30個で、雄性または無性、冠毛は鱗片状で2 - 4個つく[4]。筒状花は両性で、冠毛が2個つく[4]。花床の鱗片は先の方が黒紫色で、3歯ある[4]。花後の果実(痩果)は、幅2ミリメートル (mm) の扁平形で、毛を密生するが、冠毛はほとんどのものが脱落している[4]。
北米原産で、日本には明治末期に観賞用に輸入され、一部野生化している[4]。
ヒマワリ(Helianthus annuus)と似ているが、ヒマワリのほうが全体的に大きく、総苞片も大きくて先が尖らず、果実の幅も4 - 8 mmで黒い筋模様がある[4]。またヒマワリでは頭花の下に接するように大きな葉があるが、ヒメヒマワリでは頭花の柄が長く、その下の葉との間が離れている[4]。
脚注
編集- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Helianthus debilis Nutt. subsp. cucumerifolius (Torr. et A.Gray) Heiser ヒメヒマワリ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月4日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Helianthus debilis Nutt. ヒメヒマワリ(広義)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月4日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Helianthus cucumerifolius Torr. et A.Gray ヒメヒマワリ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月4日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 長田武正 1976, p. 60.
参考文献
編集- 長田武正『原色日本帰化植物図鑑』保育社、1976年6月1日。ISBN 4-586-30053-1。
関連項目
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