パレスチナイロワケガエル

Alytidae科に分類されるカエルの一種。

パレスチナイロワケガエルLatonia nigriventer)は、イスラエルシリアの国境地帯にあったフーラ湖に生息するカエルの1種。イスラエルイロワケガエルハラグロミミナシガエルという別名がある。

パレスチナイロワケガエル
パレスチナイロワケガエル Latonia nigriventer
保全状況評価
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 無尾目 Anura
亜目 : ムカシガエル亜目 Archaeobatrachia
: Alytidae
: ラトニア属 Latonia
: パレスチナイロワケガエル
L. nigriventer
学名
Latonia nigriventer
(Mendelssohn & Steinitz, 1943)
和名
パレスチナイロワケガエル
英名
Hula painted frog

概要

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ユダヤ民族基金によって実施された、ヤルコン川の水をネゲブに導く灌漑事業によりフーラ湖が干上がったため、同じフーラ湖に生息していた Acanthobrama hulensisコイ科)や Tristramella intermediaシクリッド科)とともに、1955年以降絶滅したと考えられていた。しかし2011年、絶滅両生類10種を世界規模で探索するプロジェクトによって再発見された。国際自然保護連合IUCN)のレッドリスト2012年版では、絶滅危惧IA類(絶滅寸前)に分類された[1]。2011年以降、現在までに14匹の生個体が確認され、推定生息数は100から200匹ほどと推測されている[2]

生態

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体長は8cm程度。体色は黄土色で、背中にはまだら模様(さび色の斑)があり、腹は白い斑点をもつ黒色をしている。夜行性。パレスチナイロワケガエルの生態については、絶滅したとされた時期がイスラエル建国直後の混乱期で、オタマジャクシを含めても5匹程度しか捕獲されておらず、不明な点が多かった。

それまでイロワケガエル属Discoglossus)に分類されていたが、再発見された個体について遺伝的解析と形態的解析が行われ、更新世以降に絶滅したと考えられていたラトニア属Latonia)に分類しなおされた[3]。同属現生は本種のみで、同属種の化石についてはイスラエルで200万年前のものが発見されている[2]。数百万年以上同じ形態を保っているものとされ、「生きた化石」と考えられている[2]

出典

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  1. ^ 幻のカエル、レッドリスト2012ナショナルジオグラフィック ニュース(June 28, 2012)
  2. ^ a b c 生きた化石、パレスチナイロワケガエル」ナショナルジオグラフィック ニュース(June 5, 2013)
  3. ^ Frog Long Thought Extinct Is Rediscovered in Israel」ナショナルジオグラフィック ニュース【英語版】(June 4, 2013)

外部リンク

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