パティナ
パティナ(英語: patina、発音: [ˈpætɪnə] もしくは [pəˈtiːnə])とは、物質が色あせ、摩耗し、錆びるなどの経年変化した様子である。日本語では、古色(こしょく)という。
石、銅、青銅や似たような物質の酸化や化学的変化[1]、木製家具の経年・摩耗・摩擦による変化、皮革製品等の表層のうち、経年や曝露により変化を生じたものを言う。
考古学者[1]や地質学者・地形学者も、古い石器の経年具合や地層の露出状況に言及する際 patina という用語を使用する。
語源
編集Patinaは、ラテン語で「浅い皿」を意味する言葉から来た言葉である。
加工
編集美術修復、建築、模倣品やレプリカの製作で、物理的・科学的に古色が施されることがある。こういった加工を「古色仕上げ」という。
具体的には、物理的にダメージ加工を施したり、柿渋や弁柄、硝酸を塗布したり、ガンマー線照射などが行われる。
こういった技術は、絵画修復師、保存修復師、織物修復師などの文化財の保存修復やレプリカの作成に使われる。その一方で贋作の製造にも悪用される。
出典
編集- ^ a b European Geosciences Union. General Assembly; Přikryl, Richard; Smith, Bernard J.; Geological Society of London (2007). Building Stone Decay: From Diagnosis to Conservation. Geological Society. pp. 295–. ISBN 978-1-86239-218-2 26 September 2012閲覧。
参考文献
編集- Angier, R.H. : Firearm Blueing and Browning, Onslow County 1936.
- Fishlock, David : Metal Colouring, Teddington 1962.
- Hiorns, Arthur (1907). Metal Colouring and Bronzing. London
- Hughes, Richard; Rowe, Michael. The Colouring, Bronzing and Patination of Metals. London: Thames & Hudson Ltd. ISBN 0-500-01501-5
- LaNiece, Susan; Craddock, Paul : Metal Plating and Patination: Cultural, Technical and Historical Developments, Boston 1993.
- Pergoli Camopanelli, A. : The value of patinaon the antiques market – Affinities and relationships between conservation theories and buyers' taste: NEWS IN CONSERVATION, (31), 2012.
- Sugimori,E. : Japanese patinas, Brunswick 2004.