バーバー』(原題: The Man Who Wasn't There)は、2001年製作のアメリカ映画コーエン兄弟制作の犯罪映画

バーバー
The Man Who Wasn't There
監督 ジョエル・コーエン
脚本 ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
製作 イーサン・コーエン
製作総指揮 ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
出演者 ビリー・ボブ・ソーントン
フランシス・マクドーマンド
スカーレット・ヨハンソン
音楽 カーター・バーウェル
撮影 ロジャー・ディーキンス
編集 ロデリック・ジェインズ
トリシア・クック
製作会社 ワーキング・タイトル・フィルムズ
ポリグラム・フィルムド・エンターテインメント
グッド・マシン
配給 アメリカ合衆国の旗 USAフィルムズ
日本の旗 アスミック・エース
公開 アメリカ合衆国の旗 2001年10月31日
イギリスの旗 2001年10月26日
日本の旗 2002年4月27日
上映時間 116分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イギリスの旗 イギリス
言語 英語
製作費 $20,000,000
興行収入 $18,916,623[1]
テンプレートを表示

概要

編集

映画の構想は、コーエン兄弟が『未来は今』を撮影中に収集した1940年代の様々な髪型を掲載したポスターを見たときに浮かんだものであるとされる[2]。また、その時代に活躍したアメリカのハードボイルド作家ジェームズ・M・ケインの犯罪小説(具体的には『殺人保険』や『郵便配達は二度ベルを鳴らす』)からの影響も指摘されている[3]

あらすじ

編集

1949年カリフォルニア州サンタローザに住むエド・クレインは、義理の兄フランクが経営する床屋で働いていたが、デパートで経理の仕事をしている妻ドリスは彼女の上司であるデイヴと不倫関係にあった。

或る日、エドは床屋を訪れた胡散臭い紳士クレイトンから、新時代のビジネスとしてドライクリーニングの話を耳にする。その話に魅了されたエドは、投資用の資金1万ドルを工面するために妻の不倫相手のデイヴを恐喝し、そこから悲劇は始まる。

出演

編集

※括弧内は日本語吹替

主人公。義理の兄が営む理髪店に勤めている。
エドの妻。デパートの帳簿係。上司のデイヴと不倫している。
エドの義理の兄。父親から継いだ理髪店の店主。
ドリスが勤めるデパートの上司。ケース・ウェスタン・リザーブ大学中退。1935年に婦人服労働組合の主催者の鼻を折るなど、2件の暴行容疑で逮捕されたことがある。1942年に海軍に入隊し、造船所の事務員を3年勤めて名誉除隊した。入隊中にも1件の暴行事件を起こしていた。
デイヴの妻。デパートの経営者の娘。
詐欺師
弁護士
弁護士
ウォルターの娘。
私立探偵

制作

編集

フィルム・ノワールを思わせる白黒映画であるが、カラー用のフィルムで撮影したものを編集でモノクロに変換したものである。そのため劇場公開されたモノクロのヴァージョンとは別に、カラー版が存在する。フランスなどヨーロッパの一部の国では、DVD特典として幻のカラー版が付属された[4]

興行成績・評価

編集

2001年10月31日に全米公開。北アメリカで約750万ドル、それ以外で約1140万ドルの興行収入を挙げた[1]

2001年度のカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。主演のビリー・ボブ・ソーントンナショナル・ボード・オブ・レビュー賞の主演男優賞、撮影監督のロジャー・ディーキンス英国アカデミー賞撮影賞をそれぞれ受賞した。

脚注

編集
  1. ^ a b The Man Who Wasn't There (2001)” (英語). Box Office Mojo. 2011年2月25日閲覧。
  2. ^ コーエン兄弟のファンサイトyouknow-forkids.comによる映画の紹介[1](参照:2009年3月26日)
  3. ^ Nev Pierce、“The Man Who Wasn't There (2001)”、BBC、2001年10月1日。(参照:2009年4月4日)
  4. ^ コーエン兄弟のファンサイトyouknow-forkids.comによるカラー版紹介[2](参照:2009年3月26日)

外部リンク

編集