バーニーロイ
バーニーロイ(Barney Roy、2014年1月29日 - )は、イギリスの競走馬である[1]。主な勝ち鞍は2017年セントジェームズパレスステークス、2020年ジェベルハッタ、ダルマイヤー大賞、バーデン大賞[2]。
バーニーロイ | |||||||||||||||||||||
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2020年ダルマイヤー大賞 | |||||||||||||||||||||
欧字表記 | Barney Roy | ||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド | ||||||||||||||||||||
性別 | 牡→騸[1] | ||||||||||||||||||||
毛色 | 鹿毛[2] | ||||||||||||||||||||
生誕 | 2014年1月29日(11歳)[1] | ||||||||||||||||||||
父 | Excelebration[1] | ||||||||||||||||||||
母 | Alina[1] | ||||||||||||||||||||
母の父 | Galileo[1] | ||||||||||||||||||||
生国 |
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生産者 | Eliza Park International Pty Ltd[2] | ||||||||||||||||||||
馬主 | ゴドルフィン[2] | ||||||||||||||||||||
調教師 |
L.ハノン(![]() →C.アップルビー( ![]() | ||||||||||||||||||||
競走成績 | |||||||||||||||||||||
生涯成績 | 18戦8勝[2] | ||||||||||||||||||||
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戦績
編集3歳(2017年)
編集デビュー以来2戦目となる4月22日のグリーナムステークス(G3)では、1番人気のフランケル産駒である僚馬ドリームキャッスルを差し切って2馬身差をつけ勝利[3]。次いで2000ギニー(G1)に出走したが、同レースで6連勝を果たしたチャーチルに1馬身差をつけられ2着に敗れた[4]。
6月20日、セントジェームズパレスステークス(G1)に出走[5]。前走で愛2000ギニーも制したチャーチルとの再戦がなった[6]。7連勝中のチャーチルが断然の1番人気となったが、2番人気のバーニーロイが優勝した[7]。
7月8日のエクリプステークス(G1)では叩き合いの末にユリシーズのハナ差2着[8]、8月23日のインターナショナルステークス(G1)ではユリシーズとチャーチルに先着されて3着となった[9]。
迎えた10月21日のチャンピオンステークス(G1)で2番人気に支持されたが、1番人気のフランケル産駒クラックスマンの8着と大敗した[10]。
引退と現役復帰
編集3歳シーズンのチャンピオンステークス8着をもって競走馬を引退[11]。リチャード・ハノン・ジュニア調教師は、「私が調教したなかで最も優れた牡馬であり、私が見たなかで最も逞しい馬」と当馬を評した[11]。
2018年の種付料は10,000ポンドに設定され[11]、ダーレーのダルハムホールスタッドで繋養され種牡馬として供用されたが、しかし多くの牝馬が受胎せず、バーニーロイの生殖力に問題があることが判明[12]。
不妊症のために去勢されて騸馬となり、新たにチャーリー・アップルビー厩舎に属して2019年に現役復帰となった[13]。アップルビー師は「彼は非常に才能のある馬であり、まだ勝負を愛しているかどうかは時が経てば分かるでしょう」と述べた[13]。
復帰後2019年はパラダイスステークス(L)2着、モントルトゥー賞(L)1着を経て、クイーンアンステークス(G1)に出走[1]。1番人気となったが、ロードグリッターズの8着と大敗した[14]。
6歳(2020年)
編集2020年にはドバイ遠征を行い、アルラシディヤ(G2)では前年覇者ドリームキャッスルを破り2年半振りの重賞制覇を挙げる[15]と、3月7日のジェベルハッタ(G1)でも直線一気の差し切りにより優勝した[16][17]。
2着馬マジックリリーとともに次いでドバイターフ(G1)に出走する見込みであった[16]が、同年のドバイワールドカップミーティングは新型コロナウイルス感染症の世界的流行のために中止されている[18]。6月17日、プリンスオブウェールズステークス(G1)に出走[19]。ジャパン、アデイブ、ロードノースに続く4番人気に支持されたレースでは、直線で追い込みロードノースの3着に入った[20]。
7月26日のダルマイヤー大賞(G1)でクエストザムーンをクビ差競り落として勝利し[21]、オイロパ賞(G1)では4歳牝馬ドニャーの4着に敗れた[22]ものの、9月13日のバーデン大賞(G1)では2着馬コミュニケとともに英国調教馬のワンツーを決めて勝利し、ドイツのG1レース2勝を挙げた[23]。
7歳 - 8歳(2021 - 2022年)
編集故障のための長期休養を経て、2021年、バーデン大賞以来391日振りとなる復帰戦のダーレーステークス(G3)で4着となった[24]。予定通り叩き2戦目のバーレーンインターナショナルトロフィー(G3)に出走した[24]が、ロードグリッターズに差し切られて2着に敗れた[25]。
2022年、初戦としてジェベルハッタに登録したが、取消となった[2]。
競走成績
編集以下の内容は、Racing Post[1]、JRA-VAN Ver.World[2]、BHA[26]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭数 | 枠番 | 馬番 | 着順 | タイム | 着差 | 騎手 | 斤量 | 1着馬(2着馬) |
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2016. | 9.24ヘイドック | 未勝利戦 | 芝1600m(良) | 10 | 8 | 1 | 1着 | 1:39.80 | 3馬身 3/4 | S.レヴィー | 9-0 | (Fujaira Bridge) | |
2017. | 4.22ニューベリー | グリーナムS | G3 | 芝1400m(良) | 10 | 1 | 1 | 1着 | 1:23.08 | 2馬身 | J.ドイル | 9-0 | (Dream Castle) |
5. 6 | ニューマーケット | 英2000ギニー | G1 | 芝1600m(良) | 10 | 5 | 2 | 2着 | 1:36.77 | 1馬身 | J.ドイル | 9-0 | Churchill |
6.20 | アスコット | セントジェームズパレスS | G1 | 芝1600m(良) | 8 | 4 | 1 | 1着 | 1:37.22 | 1馬身 | J.ドイル | 9-0 | (Lancaster Bomber) |
7. 8 | サンダウン | エクリプスS | G1 | 芝1990m(良) | 9 | 4 | 5 | 2着 | 2:03.49 | ハナ | J.ドイル | 8-11 | Ulysses |
8.23 | ヨーク | 英インターナショナルS | G1 | 芝2050m(稍) | 7 | 7 | 4 | 3着 | 2:12.52 | 2馬身 1/4 | J.ドイル | 8-13 | Ulysses |
10.21 | アスコット | 英チャンピオンS | G1 | 芝1990m(重) | 10 | 2 | 6 | 9着 | 2:15.07 | 17馬身 | J.ドイル | 9-1 | Cracksman |
2019. | 5. 1アスコット | パラダイスS | L | 芝1600m(良) | 8 | 5 | 4 | 2着 | 1:39.17 | クビ | W.ビュイック | 9-0 | Zaaki |
5.23 | パリロンシャン | モントルトゥー賞 | L | 芝1600m(稍) | 7 | 3 | 5 | 1着 | 1:43.46 | 1/2馬身 | J.ドイル | 9-0 | (Bayoun) |
6.18 | アスコット | クイーンアンS | G1 | 芝1600m(良) | 16 | 3 | 2 | 8着 | 1:38.22 | 5馬身 | J.ドイル | 9-0 | Lord Glitters |
2020. | 1.30メイダン | アルラシディヤ | G2 | 芝1800m(良) | 7 | 7 | 7 | 1着 | 1:47.41 | 2馬身 1/4 | W.ビュイック | 9-0 | (Dream Castle) |
3. 7 | メイダン | ジェベルハッタ | G1 | 芝1800m(良) | 13 | 12 | 12 | 1着 | 1:46.09 | 1馬身 3/4 | W.ビュイック | 9-0 | (Magic Lily) |
6.17 | アスコット | プリンスオブウェールズS | G1 | 芝1990m(良) | 7 | 1 | 3 | 3着 | 2:06.50 | 5馬身 | W.ビュイック | 9-0 | Lord North |
7.26 | ミュンヘン | ダルマイヤー大賞 | G1 | 芝2000m(良) | 7 | 4 | 1 | 1着 | 2:09.00 | クビ | W.ビュイック | 9-6 | (Quest the Moon) |
8.15 | ケルン | オイロパ賞 | G1 | 芝2400m(重) | 7 | 5 | 1 | 4着 | - | 1馬身 1/2 | W.ビュイック | 9-6 | Donjah |
9.13 | バーデンバーデン | バーデン大賞 | G1 | 芝2400m(稍) | 8 | 5 | 1 | 1着 | 2:39.52 | 1馬身 1/4 | J.ドイル | 9-6 | (Communique) |
2021.10. | 9ニューマーケット | ダーレーS | G3 | 芝1800m(良) | 10 | 6 | 1 | 4着 | 1:52.58 | 3馬身 1/4 | W.ビュイック | 9-3 | Mostahdaf |
11.19 | サヒール | バーレーン国際トロフィー | G3 | 芝2000m(良) | 13 | 3 | 2 | 2着 | - | 1/2馬身 | J.ドイル | 9-2 | Lord Glitters |
2022. | 3. 5メイダン | ジェベルハッタ[27] | G1 | 芝1800m(良) | 14 | - | 2 | 取消 | - | - | - | 9-0 | Alfareeq |
血統表
編集バーニーロイの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父 Excelebration 2008 |
父の父 Exceed and Excel2000 |
*デインヒル | Danzig | |
Razyana | ||||
Patrona | Lomond | |||
Gladiolus | ||||
父の母 Sun Shower 2001 |
Indian Ridge | Ahonoora | ||
Hillbrow | ||||
Miss Kemble | *ウォーニング | |||
Sarah Siddons | ||||
母 Alina 2010 |
Galileo 1998 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | |
Fairy Bridge | ||||
*アーバンシー | Miswaki | |||
Allegretta | ||||
母の母 Cheyenne Star2003 |
Mujahid | Danzig | ||
Elrafa Ah | ||||
Charita | Lycius | |||
Seme de Lys | ||||
出典 |
脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j “Barney Roy | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年4月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “バーニーロイ(Barney Roy) | 競馬データベース”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “親子制覇狙ったドリームキャッスル、グリーナムSで2馬身差の完敗”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “チャーチルが英2000ギニー完勝、A.オブライエン師は最多の8勝目”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “セントジェームズパレスステークス(G1) 2017/6/20(火) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “チャーチルとバーニーロイが再戦、セントジェームズパレスS”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “バーニーロイがチャーチルに雪辱、G1セントジェームズパレスS制覇”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “ユリシーズがエクリプスS制覇、バーニーロイとの叩き合いにハナ差勝ち”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “ユリシーズが2度目のG1制覇、英インターナショナルSで3歳勢を一蹴”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “クラックスマンが待望のG1初制覇、英チャンピオンSを7馬身差で圧勝”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ a b c “Darley announce retirement of Hannon star Barney Roy | Horse Racing News | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “Barney Roy could return to training as fertility issues curtail stallion career | Bloodstock News | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年4月9日閲覧。
- ^ a b “Barney Roy in training with Charlie Appleby after flopping at stud | Horse Racing News | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “アーモンドアイに迫ったロードグリッターズ、英G1クイーンアンSで波乱の使者に”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “ドバイG2アルラシディヤ、バーニーロイが2年半ぶり重賞制覇”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ a b “バーニーロイ完全復活、ドバイG1ジェベルハッタで力の違い見せつける”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “バーニーロイがジェベルハッタを制して完全復活(ドバイ)[その他]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “ドバイWCデーの中止が決定、アーモンドアイらはすでに現地入り”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “プリンスオブウェールズステークス(G1) 2020/6/17(水) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月10日閲覧。
- ^ “ロードノースがG1プリンスオブウェールズSを快勝、ジャパンは4着”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “独G1ダルマイヤー大賞、英国から遠征のバーニーロイが競り勝ち”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “4歳牝馬ドニャーが末脚炸裂、独オイロパ賞で待望のG1初制覇”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “独G1バーデン大賞はバーニーロイが快勝、英国勢が上位独占”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ a b “G3昇格のバーレーン国際競走にバーニーロイら欧州の強豪が多数参戦”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “ロードグリッターズが末脚一閃、バーレーン国際競走制す”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月9日閲覧。
- ^ Authority, The British Horseracing. “Horse Profile” (英語). The British Horseracing Authority. 2022年4月9日閲覧。
- ^ “Full Result 3.30 Meydan (UAE) | 5 March 2022 | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年4月9日閲覧。
外部リンク
編集- 競走馬成績と情報 netkeiba、Racing Post