バラマンド我等の女宰修道院
バラマンド我等の女宰修道院[1](バラマンドわれらのじょさいしゅうどういん英語: Monastery of Our Lady of Balamand[2])は、レバノン北部のトリポリ近郊にある、正教会の修道院。アンティオキア総主教庁が管轄する。
地理・歴史
編集トリポリから8kmほど南に離れた[2]、地中海を望む場所にある[3]。
第2回十字軍の失敗後の1157年に、カトリック教会のシトー会の修道士らによって[4]、東ローマ帝国の廃墟が残っていた場所に修道院が建設された。しかしカラーウーンによるトリポリ占領前に、シトー会は修道院を遺棄した[3]。
十字軍が中東を去って300年後から、正教会の修道士がこの修道院を所有するようになった[3]。以降、正教会の修道院として現在に至っている。
主な建築物としては、12世紀から13世紀にかけてシトー会によって建設された聖堂、大ホールなどのほか、16世紀から20世紀にかけて正教会によって追加して建設された通路、学校などがある[3]。
2001年から2005年までの間、のちにアンティオキア総主教となるイオアン10世が修道院長を務めていた。
脚注
編集- ^ "Our Lady"は生神女マリヤを指し、正教会では「我等の女宰(じょさい)」などと訳される。
- ^ a b Monastery of Our Lady of Balamand
- ^ a b c d Brief History - Architecture Archived 2006年2月25日, at the Wayback Machine.
- ^ レオン・プレスイール 著、遠藤ゆかり 訳、杉崎泰一郎 編『シトー会』 155巻、創元社〈「知の再発見」双書〉、2012年、77-82頁。ISBN 978-4-422-21215-9。モリモン修道院の支院として建設された。