ハワイモンクアザラシ[1][2]Monachus schauinslandi)は、ネコ目(食肉目)アザラシ科モンクアザラシ属に分類される鰭脚類。別名タイヘイヨウモンクアザラシ[2]ハワイ語ではʻIlio-holo-i-ka-uauaという。

ハワイモンクアザラシ
ハワイモンクアザラシ
ハワイモンクアザラシ
Monachus schauinslandi
保全状況評価[a 1][a 2]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネコ目 Carnivora
: アザラシ科 Phocidae
亜科 : モンクアザラシ亜科 Monachinae
: モンクアザラシ属 Monachus
: ハワイモンクアザラシ
M. schauinslandi
学名
Monachus schauinslandi
Matschie, 1905
和名
ハワイモンクアザラシ
英名
Hawaiian monk seal

分布

編集

アメリカ合衆国北西ハワイ諸島[3][4]固有種ハワイ島で見られることもあり、ウェーク島ジョンストン島パルミラ環礁での発見例もある[4]

形態

編集

体長オス210センチメートル、メス230センチメートル[3][4]体重オス150-200キログラム、メス250-270キログラム[3][4]

出産直後の幼獣は全身の毛衣が黒い[4]。オスの成獣(およびメスの成獣の一部)は全身の毛衣が褐色で、不規則に斑紋が入る個体もいる[4]。幼獣やメスの成獣は換毛直後は背面の毛衣が灰色、腹面の毛衣が淡灰色で、時間経過に伴い背面が褐色、腹面が黄色みを帯びる[4]

生態

編集

食性は動物食で、少なくとも沿岸域では魚類甲殻類軟体動物を食べる[4]

繁殖形態は胎生。12-翌8月(主に3-5月)に茂みで1回に1頭の幼獣を隔年(年に1回産むこともある)で産む[4]。授乳期間は5-6週間[4]。メスは生後5年で初産を迎える[3]。寿命は30年[3]

人間との関係

編集

乱獲、人間による撹乱(繁殖地への侵入による育児放棄)などにより生息数は激減した[3][4]。また生息数は減少していることに加えてサメによる襲撃、漁業による混獲、サンゴ礁破壊によるシガテラ中毒も生息数増加の妨げになっていると推定されている[3][4]

2008年、ハワイ州の州哺乳動物(State Mammal)に指定された。[5]

参考文献

編集
  1. ^ IUCN(国際自然保護連合)編、岩槻邦男・太田英利 訳『世界の絶滅危惧生物図鑑』、丸善出版、2014年、235頁。ISBN 978-4-621-08764-0(原書: Species on the Edge of Survival, HarperCollins Publishers, 2011.)
  2. ^ a b 生物名の学名と和名の対応 (ライフサイエンス統合データベースプロジェクト). 2019年1月27日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 大隅清治監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科2 海生哺乳類』、平凡社1986年、124、136-137頁。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』、講談社2001年、27、164-165頁。
  5. ^ Hawaiian monk seal is the new state mammal (Hawaii News Now)

関連項目

編集

外部リンク

編集
  1. ^ CITES homepage
  2. ^ The IUCN Red List of Threatened Species