ハロルド・エメリー・ムーア
ハロルド・エメリー・ムーア(Harold Emery Moore, Jr、1917年7月7日 – 1980年10月17日)はアメリカ合衆国の植物学者である。ヤシ科の植物の分類研究で知られる。
ハロルド・エメリー・ムーア | |
---|---|
生誕 |
1917年7月7日 アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 |
死没 |
1980年10月17日(63歳没) ニューヨーク州イサカ |
市民権 | アメリカ合衆国 |
研究機関 | コーネル大学 L.H.ベイリー試験農園 |
出身校 |
マサチューセッツ大学アマースト校 ハーバード大学 |
命名者名略表記 (植物学) | H.E.Moore |
プロジェクト:人物伝 |
略歴
編集マサチューセッツ州に生まれた。199年にマサチューセッツ州立大学を卒業し、ハーバード大学に進み、1942年に博士号を得た.[1] 。第二次世界大戦で1946年までアメリカ陸軍に召集され.[2]、1947年にハーバード大学のグレイ標本館の職員となった。1948年にコーネル大学のL.H.ベイリー試験農園(L.H.Bailey Hortorium )の助教授となり、1951年に准教授、1960年に教授となった。1960年から1969年の間、標本館の館長を務め、1978年に、リバティ・ハイド・ベイリー(Liberty Hyde Bailey)を記念して設けられた教授職に選ばれた。ヤシ科の分類が専門であるが、イワタバコ科、フウロソウ科、ヒガンバナ科、ウリ科やツユクサ科の研究にも貢献した[1]。園芸事典、"Hortus Third: A Concise Dictionary of Plants Cultivated in the United States and Canada"の主要著者の1人であり、ヤシ科の研究誌、"Principes" (現在のタイトルは "Palms")を創刊編集した。
ムーアはヤシの研究を1948年から始め、高齢になっていたベイリーの取り組んでいた、ヤシ科の植物の分類研究と種を網羅した著作、"Genera Palmarum"の執筆をベイリーの没後、引き継いだ。アメリカやヨーロッパの収集家を訪れ、これまで、ヤシ科の属の分類に欠けていた属間の進化分類を行うために、海外を訪れて200余りある属のうち18を除いて収集した[3]。1973年に論文、"The Major Groups of Palms and Their Distribution"(「ヤシの主要グループと分布」)を執筆し[4] 、没する前の3年間を"Genera Palmarum"の執筆に取り組み、"Genera Palmarum"は、ウール(Natalie Uhl)とドランスフィールド(John Dransfield)によって整理され1987年に出版された。
1946年と1955年にJohn Simon Guggenheim Memorial FoundationからGuggenheim Fellowshipsを受け、1954年にフェアチャイルド熱帯植物園の創業者メダルを受賞し、アメリカ・グロキシニア・ジェスネリアード協会の終身名誉会員の称号を得た[2] 。
著作
編集- African Violets, Gloxinias and their relatives (1957)
- An Annotated Checklist of Cultivated Palms (1963)
- The Major Groups of Palms and their Distribution (1973)
参考文献
編集- ^ a b Bates, D.M. (1981). “Harold E. Moore, Jr.”. Taxon 30 (1): 373–374. JSTOR 1219439.
- ^ a b Balick, Michael J. (1980). “Harold E. Moore, Jr. (1917–1980): A tribute”. Brittonia 32 (4): 494. doi:10.1007/BF02807139.
- ^ Uhl, Natalie E.; John Dransfield (1987). Genera Palmarum: a classification of palms based on the work of Harold E. Moore Jr. Lawrence, Kansas: The L. H. Bailey Hortorium and the International Palm Society. ISBN 0-935868-30-5
- ^ Moore, H.E. (1973). “The Major Groups of Palms and Their Distribution”. Gentes Herbarum 11: 27–140.