ハチビキ科
ハチビキ科(Emmelichthyidae)は、スズキ目スズキ亜目に所属する魚類の分類群の一つ。3属からなり、ハチビキ・ロウソクチビキなど底生性の海水魚を中心におよそ15種が含まれる[1]。
ハチビキ科 | |||||||||||||||||||||||||||
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Emmelichthys nitidus nitidus
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Rovers | |||||||||||||||||||||||||||
下位分類 | |||||||||||||||||||||||||||
本文参照
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分布
編集ハチビキ科の魚類はインド洋・太平洋南西部・東部大西洋・カリブ海など、熱帯から温帯にかけての温暖な海に分布する。海底近くを遊泳する底生魚で、成魚は一般に水深100-400mの深みで生活する[1]。
形態
編集ハチビキ科の仲間はやや左右に側扁した紡錘形の体型をしており、体長は最大で50cmほどになる。体色は赤みがかったものが多い。顎を大きく突き出すことができるが、ほとんどの種類は顎の歯を欠く[1]。主上顎骨は後方に拡張し、口を閉じたときに前眼窩骨に覆われない。上主上顎骨は顕著に発達する。吻の軟骨は大きい。
背鰭の形態は属によって異なり、基部に達する大きな切れ込みをもつハチビキ属、やや小さな切れ込みの Plagiogeneion 属、独立した数本の棘条を介して明瞭に2つの部分に分かれるロウソクチビキ属などさまざま。背鰭の棘条は11-14本、軟条は9-12本で、臀鰭は3棘9-11軟条。尾鰭は二又に分かれ、ハサミのような独特な形状をとる。鰓条骨・椎骨はそれぞれ7個・24個。
分類
編集ハチビキ科は3属15種で構成される[1]。
- ハチビキ属 Erythrocles
- ロウソクチビキ属 Emmelichthys
- ナンヨウハチビキ属 Plagiogeneion
- Plagiogeneion fiolenti
- Plagiogeneion geminatum
- Plagiogeneion macrolepis
- ナンヨウハチビキ Plagiogeneion rubiginosum
- Plagiogeneion unispina
出典・脚注
編集参考文献
編集- Joseph S. Nelson 『Fishes of the World Fourth Edition』 Wiley & Sons, Inc. 2006年 ISBN 0-471-25031-7
- 岡村収・尼岡邦夫監修 『日本の海水魚』 山と溪谷社 1997年 ISBN 4-635-09027-2