ハインツ・ベートゲ(Heinz Bethge、1919年11月15日 - 2001年5月9日)は、ドイツ物理学者である。

略歴

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マクデブルクで生まれた。ベルリン工科大学で物理学を学んだ。1940年に国家社会主義ドイツ労働者党に参加し[1]、陸軍に召集された。戦後研究に戻り、1954年にハレ大学から博士号を得た[2]。1960年にハレ大学の教授に任じられ[3]、東ドイツ科学アカデミーの電子顕微鏡センターを設立した。1968年にセンターは固体物理・電子顕微鏡研究所となり、その所長を1984年まで続けた。この研究所はハレマックス・プランク微細構造物理学研究所 (ドイツ語名:Max-Planck-Institut für Mikrostrukturphysik)とフラウンホーファー材料力学研究所 (ドイツ語名:Fraunhofer-Institut für Werkstoffmechanik )の前身となった研究所である。

1969年に東ドイツ科学アカデミーの准会員となり、1972年に正会員となった。1964年からドイツ科学アカデミー(レオポルディーナ)の会員に選ばれ、1974年にクルト・モーテス(Kurt Mothes)の後を継いで、レオポルディーナの会長に就任し、1990年まで16年間、会長職を続けた。

固体表面の構造などの研究で知られる。

受賞歴

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著作

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  • Elektronenmikroskopie in der Festkörperphysik. Springer, Berlin u. a. 1982, ISBN 3-540-11361-4.
  • Electron microscopy in solid state physics. Elsevier, Amsterdam 1987, ISBN 0-444-98967-6.

参考文献

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  1. ^ Harry Waibel: Diener vieler Herren : Ehemalige NS-Funktionäre in der SBZ/DDR. Lang, Frankfurt am Main 2011, ISBN 978-3-631-63542-1, S. 39.
  2. ^ Heinz Bethge: Entwicklung und Bau eines Laboratorium-Elektronen-Mikroskopes und Anwendung der Elektronenmikroskopie auf Fragen zum Realbau des Steinsalzes. Dissertation. Math.-naturwiss. Fakultät, Halle 1954.
  3. ^ Heinz Bethge: Elektronenmikroskopische Untersuchungen zur Struktur von Steinsalz-Spaltflächen. Habilitationsschrift. Math.-naturwiss. Fakultät, Halle 1959.