ハイイロシメジ(灰色湿地、Clitocybe nebularis)は、キシメジ科ハイイロシメジ属(旧カヤタケ属)のキノコである。北半球に広く分布する[2]。傘の径は8–20センチメートル[2]有毒であり、食後24時間以内に嘔吐、下痢などの消化器症状を示す[3]。類似種にシロノハイイロシメジC. robustaがあり、本種よりも白みが強くニラの腐敗臭があるとされる[4]。2024年に新潟県の直売場で大黒シメジ(ホンシメジ)として誤って販売された事例がある[5]

ハイイロシメジ
ハイイロシメジ Clitocybe nebularis
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
亜門 : 菌蕈亜門 Hymenomycotina
: 真正担子菌綱 Homobasidiomycetes
: ハラタケ目 Agaricales
: キシメジ科 Tricholomataceae
: ハイイロシメジ属 Clitocybe
: ハイイロシメジ C. nebularis
学名
Clitocybe nebularis
(Batsch), P. Kumm. (1871)
シノニム[1]

Agaricus nebularis Batsch (1789)
Gymnopus nebularis (Batsch) Gray (1821)
Omphalia nebularis (Batsch) Quél. (1886)
Lepista lollbackis (Fr.) Harmaja (1974)

和名
ハイイロシメジ[2]
英名
Clouded funnel[2]

脚注

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  1. ^ Clitocybe nebularis (Batsch) P. Kumm. 1871”. MycoBank. International Mycological Association. 2011年10月26日閲覧。
  2. ^ a b c d スミソニアン協会 監修『地球博物学大図鑑 新訂版』デイヴィッド・バーニー 顧問編集、増田まもる・西尾香苗・松倉真理 翻訳、東京書籍、2024年、217頁。
  3. ^ 自然毒のリスクプロファイル:ハイイロシメジ(Clitocybe nebularis) キシメジ科カヤタケ属、厚生労働省
  4. ^ 大作晃一・吹春俊光・吹春公子『おいしいきのこ毒きのこハンディ図鑑』主婦の友社、2016年、45頁。
  5. ^ 「購入した人は食べないで」 温泉施設の直売所で誤って毒キノコを販売 食用ではない“ハイイロシメジ” 五泉市 《新潟》