ノート:超臨界流体:提案200708

超臨界流体(ちょうりんかいりゅうたい, supercritical fluid)とは、物質固有の熱力学臨界点(thermodynamic critical point)を超えた温度圧力の環境におかれた物質のこと。高温高圧下での液体と気体の、相転移境界のあいまいな領域に起こる非常に特異な性質を示す物質。気体拡散性と、液体溶解性をあわせ持つ。また、温度や圧力のわずかな変化で容易に密度が変化する。こういった特性は超臨界流体抽出(Supercritical Fluid Extraction)とよばれる処理法で有機溶剤の代用として使われている。二酸化炭素が最もよく使われる超臨界流体である。

臨界点の発見

編集

シャルル=カニャール (Charles Cagniard de la Tour, フランスの物理学者, 男爵 March 31, 1777 - July 5, 1859)が1822年に彼の有名な砲身実験において物質の臨界点を 発見した。液体で満たされ密封された大砲をさまざまな温度に変えて、中の火打石が転がる音の不連続性を聞いていた彼は温度によって特異な変化があるのに気がついた。 この温度以上では液相と気相の密度は等しくなり両者の違いは消え失せ、超臨界流体相となった。右図で超臨界流体としての環境条件を示した。

ページ「超臨界流体:提案200708」に戻る。