ニース風サラダ

フランス・ニースのサラダ料理

ニース風サラダフランス語: salade niçoise)は、フランスニースの名物料理、郷土料理であるサラダ料理[1][2]サラダ・ニソワーズとも呼ばれる[2]。ニース風サラダをパンに挟んだサンドイッチパン・バニャと呼ばれる[3]

ニース風サラダ
ニース風サラダ
別名 サラダ・ニソワーズ
フルコース アントレ
発祥地 フランスの旗 フランス
地域 ニース
提供時温度 冷製
主な材料
Cookbook ウィキメディア・コモンズ
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シンプルなニース風サタダ

リビエラにニース風サラダ保存会「ラ・カペリーナ・ドル(: Cercle de la Capelina d'Or)」がある[1][3]。保存会によると、本来のニース風サラダはトマトアンチョビオリーブオイルだけのシンプルなものであったが、時代を経るにつれアレンジされていったものである[1][3]。保存会による定義では前述の食材に加え、固ゆで卵ツナワケギ、黒オリーブバジルの使用が認められている[1][3]。さらに旬のものであれば、ソラマメアーティチョークなどを加えるのは容認される[1][3]

保存会が認めている正しい作り方は以下の通り[1][3]

  1. サラダボウルの内側にニンニクをこすりつける。
  2. 材料をサラダボウルに入れる。
  3. オリーブオイルと塩のみで味つけをする。胡椒、ビネガーは加えないほうが望ましいが、加えても良い。

現在、ニース風サラダと呼ばれる料理には、上述の食材に加えてサヤインゲンとゆでたジャガイモが用いられることが多い[1][3]。サヤインゲンとジャガイモを加えるレシピの考案者はオーギュスト・エスコフィエだとされる[3]

上述の保存会はサヤインゲンとジャガイモを加えるレシピには否定的である[3]。他方、食の原理主義に通じるため、レシピの固定化に反対する向きもある[3]

調理オプション

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サラード・ニコワーズを作るのにどのような食材が適しているかという問題は、長い間議論の対象であり、論争にさえなってきた[4]。イギリスの料理人ナイジェラ・ローソンは、「ニコワーズ・サラダに何を加えるべきか、あるいは加えるべきでないかについて、誰もが非常に強い意見を持っているようだ」と述べた[5]。ニース近郊のヴィルヌーヴ・ルーベに生まれたシェフで料理本の著者でもあるオーギュスト・エスコフィエ(1846-1935)は、ジャガイモとインゲン豆を加えたが、この革新は1世紀経った今でも「怪しげなアイデア」として物議を醸している[6]

サラダ・ニコワーズがアメリカで知られるようになったのは、少なくとも1920年代からで、ホテルのシェフ向けの料理本に2種類のバリエーションが載っていた。最初の料理はベジタリアンで、マヨネーズで和え、レタスの葉、トマト、ジャガイモ、ひもなし豆、ピメントを詰めたオリーブを入れたもので、2番目のバージョンは同じ材料にアンチョビを加えた複雑なサラダだった[7]

多くのシェフがアンチョビやマグロ以外の魚介類を使ったさまざまなバリエーションを開発している。例えば、サーモンを使う[8]。魚の成分としては、メカジキとエビ。様々な魚介類を、伝統的でないバリエーションで使うことができる。サンフランシスコのシェフ、ジェイ・ハーロウは「サバや、スズキ、タラ、パルタスのような柔らかい魚でも、この方法で出すと、イワシの缶詰と同じくらい美味しくなる」[9]と述べている。

出典

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  1. ^ a b c d e f g 土田美登世 (2020年8月15日). “ニース風サラダの厳格な決まり”. dancyu. 2022年5月3日閲覧。
  2. ^ a b 辻仁成 (2021年10月10日). “辻 仁成の"パリ・サラダ"|第二回"サラダ・ニソワーズ"”. dancyu. 2022年5月5日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j Catherine Marciano (2012年9月15日). “正統派の「ニース風サラダ」を守れ、仏リビエラの伝統保存グループ”. AFPBB. 2022年5月3日閲覧。
  4. ^ How to make the perfect salade niçoise”. www.theguardian.com. 2023年10月18日閲覧。
  5. ^ Salade nicoise”. www.nigella.com. 2023年10月18日閲覧。
  6. ^ French purists rise up in defence of... Niçoise salad”. timesofmalta.com. 2023年10月18日閲覧。
  7. ^ The Edgewater Beach Hotel Salad Book: Contains Recipes that Have Taken Years of Research to Collect; Also Many New Recipes”. books.google.com. 2023年10月18日閲覧。
  8. ^ Score Major Brownie Points with Sensational Salmon Nicoise!”. bestquickmeals.com. 2023年10月18日閲覧。
  9. ^ Authenticity be damned; tuna is Nicoise”. www.sfgate.com. 2023年10月18日閲覧。