ドリン・レチャン
ドリン・レチャン(ルーマニア語: Dorin Recean、1974年3月17日 - )は、モルドバの政治家、同国首相。データ解析専門のテクノクラート。親欧州派であり、モルドバのEU加盟を支持している[2]。外務省公式サイトではドリン・レチェアンと表記している[3]。
ドリン・レチャン Dorin Recean | |
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(2023年) | |
第16代 モルドバ共和国首相 | |
就任 2023年2月16日 | |
大統領 | マイア・サンドゥ |
前任者 | ナタリア・ガブリリツァ |
最高安全保障会議書記(国防担当大統領顧問) | |
任期 2022年2月7日 – 2023年2月16日 | |
大統領 | マイア・サンドゥ |
前任者 | アナ・レヴェンコ |
後任者 | スタニスラフ・セクリエル |
モルドバ共和国内務大臣 | |
任期 2012年7月24日 – 2015年2月18日 | |
大統領 | ニコラエ・ティモフティ |
首相 | ヴラド・フィラト ユリエ・レアンカ |
前任者 | アレクセイ・ロイブ |
後任者 | オレグ・バラン |
個人情報 | |
生誕 | 1974年3月17日(50歳) モルダヴィア・ソビエト社会主義共和国 ドンドゥセニ県ドンドゥセニ |
政党 | 無所属 |
配偶者 | あり |
子供 | 2人[1] |
出身校 | モルドバ経済科学アカデミー ニューポート国際大学 |
経歴
編集前半生
編集1974年、モルドバ北部の田舎町であるドンドゥセニで生まれる。生後すぐにドロキア県へ移住。1996年にモルドバ経済研究アカデミーを卒業し、国際経営管理の学士号を取得。2000年にニューポート国際大学で経営学修士を取得して卒業[1]。1995年から2007年まで、母校で経済学アカデミーの講師として教鞭を取っていた[4]。
2010年1月、レチャンは情報通信技術副大臣に任命され、ビザ自由化行動計画の一環としてICパスポートを含む様々な機械化の導入を担当した[5]。2012年7月24日、内務大臣アレクセイ・ロイブの後任としてヴラド・フィラト内閣に入閣した[6][7]。2013年のフィラト内閣総辞職後も、ユリエ・レアンカ内閣の内務大臣として再任される[8]。2014年11月のモルドバ総選挙後、レチャンは政界引退しエコノミストとしての活動に専念すると表明[9]。2022年2月7日、最高安全保障会議書記(国防担当大統領顧問)に任命され、政界復帰を果たした[10]。2022年9月26日、レチャンは「モルドバは国家の安定を確保するために、もはや外交政策手段にのみ依存することはできず、その一つが中立状態である」と述べ、「モルドバは防衛力の向上に取り組み始めなければならない。資金を均等に配分し、国民の支援を得る必要がある。」と提言した[11]。
首相就任後
編集2023年2月、ガブリリツァ内閣総辞職を受けて後任の首相に指名された[12]。2023年2月16日、議会においてレチャンの首相就任が承認され、正式に首相へ就任した。同時にドリン・レチャン内閣が発足。就任後の公約として、沿ドニエストル地域に駐屯するロシア軍への撤退を求めると共に、前政権が掲げていたEU加盟への実行を掲げた[13]。
同年3月1日、ルーマニアのニコラエ・チウカ首相(当時)との会談で、両国はロシアのウクライナ侵攻に関する経済関係を強化、モルドバのEUへの加盟を支持することを約束した[14]。同年3月24日、レチャン率いる政府とEETAは2年間の交渉を経て、他の加盟国に関税を支払わずに商品を輸出できる包括的自由貿易協定に合意したと発表した[15]。
同年5月18日、ブカレスト9の首脳会議でロシアのウクライナ侵攻を受けてモルドバはもはやロシアのガスや電気を購入していないと発表し、同国は欧州のエネルギーネットワークに統合されていると述べた[16]。
出典
編集- ^ a b c “Dorin Recean, Minister of Internal Affairs”. モルドバ共和国行政府. 2012年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月6日閲覧。
- ^ “Factbox: Who is new Moldovan Prime Minister Dorin Recean?” (英語). Reuters. (2023年2月16日) 2024年2月6日閲覧。
- ^ 外務省公式サイト 2024年2月6日閲覧
- ^ “Moldovan PM demanded Interior and Education Ministers to be dismissed”. BASA Press. (24 July 2012). オリジナルの2013年7月3日時点におけるアーカイブ。 2024年2月6日閲覧。
- ^ “Factbox: Who is Dorin Recean, nominee for Moldovan prime minister?” (英語). Reuters. (2023年2月10日) 2024年2月6日閲覧。
- ^ “Two Moldovan Ministers resigned”. Politicom. (2012年7月12日). オリジナルの2013年12月28日時点におけるアーカイブ。 2024年2月6日閲覧。
- ^ Ţurcanu, Aurelia (2012年7月24日). “New ministers invested. See what their priorities are!”. Tribuna. オリジナルの2013年12月29日時点におけるアーカイブ。 2024年2月6日閲覧。
- ^ “Iurie Leanca is new prime Minister and Cabinet appointed”. Trade Bridge. (2013年5月31日). オリジナルの2013年12月28日時点におけるアーカイブ。 2024年2月6日閲覧。
- ^ “Ministrul Dorin Recean anunţă că pleacă în sectorul privat” (ルーマニア語). ipn.md. (2014年12月15日) 2024年2月6日閲覧。
- ^ Străjescu, Carolina (2023年2月10日). “Who is Dorin Recean, the candidate designated by Maia Sandu for the position of prime minister” (英語). Radio Moldova. 2024年2月6日閲覧。
- ^ “Moldova can't rely only on neutral status, security aide says” (英語). ロイター通信. (2022年9月26日) 2024年2月6日閲覧。
- ^ 「モルドバ首相が辞任、ロシアとの緊張高まるなか退陣」『Reuters』2023年2月10日。2023年2月11日閲覧。“モルドバ首相が辞任、ロシアとの緊張高まるなか退陣”. 朝日新聞デジタル. (2023年2月11日). オリジナルの2023年2月16日時点におけるアーカイブ。"サンドゥ大統領は……大統領補佐官で元内相のドリン・レチャン氏を後任候補に指名した。"
- ^ “モルドバ新首相 駐留ロシア軍の撤退求める考え ロシアは警告”. NHK NEWS 2024年2月6日閲覧。
- ^ Day, Michael (2023年2月20日). “Moldova fears it may be next country on Putin's hitlist as government vows to continue pro-West” (英語). i News. 2024年2月6日閲覧。
- ^ Kräuchi, Thomas. “Moldova | European Free Trade Association” (英語). EFTA. 2023年6月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月6日閲覧。
- ^ “Moldova no longer using Russian natural gas, PM says” (英語). ロイター通信. (2023年5月18日) 2024年2月6日閲覧。
公職 | ||
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先代 ナタリア・ガブリリツァ |
モルドバ共和国首相 2023 - 現在 |
現職 |