トーク (アルバム)

イエスのアルバム

トーク』(Talk)は、1994年に発表されたイエススタジオ・アルバムジョン・アンダーソンクリス・スクワイアトレヴァー・ラビントニー・ケイアラン・ホワイトの5人編成が発表したアルバムとしては通算3作目に相当する。

『トーク』
イエススタジオ・アルバム
リリース
録音 1993年頃
ジャンル ポップ・ロックプログレッシブ・ロック
時間
レーベル ビクトリー・ミュージック
プロデュース トレヴァー・ラビン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 17位(日本[1]
  • 20位(イギリス[2]
  • 29位(スイス[3]
  • 31位(スウェーデン[4]
  • 33位(アメリカ[5]
  • 45位(ドイツ[6]
  • 47位(オランダ[7]
  • イエス アルバム 年表
    結晶
    (1991年)
    トーク
    (1994年)
    キーズ・トゥ・アセンション
    (1996年)
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    解説

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    1990年、イエスは1983年の再結成以来のメンバーだったアンダーソン、スクワイア、ラビン、ケイ、ホワイトの「90125」メンバー[注釈 1]5人と、1970年代のメンバーだったビル・ブルーフォードリック・ウェイクマンスティーヴ・ハウの8人編成になった。1991年4月、彼等はアルバム『結晶』を発表し、大規模な公演ツアーを行なった[注釈 2][8]

    1992年3月にツアーが日本で終了した後、ブルーフォードが脱退を表明した。同年、彼等はビクトリー・ミュージック[注釈 3]と契約し、1993年春には新作アルバムをリリースすると発表した。「90125」メンバーとウェイクマンでアルバムを製作してほしいというビクトリー・ミュージックからの要望[9]もあって、イエス脱退の意思がないにもかかわらず[要出典]ハウは招集されなかった[注釈 4][10]。さらにウェイクマンも日程上の都合から参加できず、結局は「90125」メンバーだけで制作することになった[注釈 5]

    収録曲のほぼ全てがラビンとアンダーソンの共作であり、アンダーソンの意思を反映させつつラビンが主導した内容となっている。彼はギターとボーカルに加えて、ケイが演奏したハモンド・オルガン以外の全てのキーボード、プログラミング、プロデュースを担当した。

    「ウォールズ」にはスーパートランプロジャー・ホジソンが共作者として名を連ね、ボーカル担当として参加している。

    ジャケットには、ロジャー・ディーン作の広く知られたイエスのロゴに代わってピーター・マックスがデザインしたロゴが使われている。発表直後には、本作に関するインタビュー、デモ音源、ライブ音源、リハーサル映像などが収録されたマルチメディアCD-ROM『Yes Active』が発売された[11]

    本作は旧来の熱心なイエスリスナーには敬遠され、チャートアクションは芳しくなかった。その不評に影響されて、トーク・ツアーのチケット売上は70パーセントに止まり、後半予定されていたヨーロッパ・ツアーはキャンセルされ、メンバーを落胆させた。

    次作の構想においてアンダーソンとの確執が深刻となったラビンは、イエスでの仕事を終えたと感じて[12]、ツアー終了後の1995年5月に脱退した。ケイも同時期に脱退し、ハウとウェイクマンが後任に招かれて復帰した[13]

    エピソード

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    • 当初、収録曲「エンドレス・ドリーム」はかつての名曲「危機」の続編の「危機・2」として制作されたかのような宣伝がなされていたが、それは各メンバーから後に否定されている[注釈 6][14]

    収録曲

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    1. コーリング - "The Calling" (トレヴァー・ラビンジョン・アンダーソンクリス・スクワイア)
    2. アイ・アム・ウェイティング - "I Am Waiting" (ラビン、アンダーソン)
    3. リアル・ラヴ - "Real Love" (ラビン、スクワイア、アンダーソン)
    4. ステイト・オブ・プレイ - "State of Play" (ラビン、アンダーソン)
    5. ウォールズ - "Walls" (ラビン、ロジャー・ホジソン、アンダーソン)
    6. ホェア・ウィル・ユー・ビー - "Where Will You Be" (ラビン、アンダーソン)
    7. エンドレス・ドリーム: a)サイレント・スプリング〜b)トーク〜c)エンドレス・ドリーム - "Endless Dream" a. "Silent Spring" b. "Talk" c. "Endless Dream" (ラビン、アンダーソン)
    8. コーリング(スペシャル・ヴァージョン) - "The Calling (Extended Version)" (ラビン、アンダーソン、スクワイア) ※ボーナストラック

    参加メンバー

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    脚注

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    注釈

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    1. ^ アルバム『ロンリー・ハート』(1983年)の原題”90125”に由来。
    2. ^ 1991年4月9日から5月21日までアメリカ、5月29日から6月30日までヨーロッパとイギリス、7月5日から8月8日までアメリカ、1992年2月29日から3月5日まで日本。
    3. ^ 日本での系列はビクターエンタテインメント
    4. ^ ハウは自伝に、「この"Yes madness"は突然止まった」のでツアーの後にイエスのマネージメント会社のSun Artsを去ってソロ・コンサートの計画を立て始めた、と記している。彼は同年6月には以前在籍していたエイジアの日本公演に参加した。
    5. ^ アルバム『ビッグ・ジェネレイター』(1987年)以来、約7年ぶりのことだった。
    6. ^ 但しアンダーソンは「『危機』を歌った時と同じような気持ちになった」、スクワイアは「『危機』のトレヴァ―版みたいなもの」と言っている。

    出典

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    1. ^ ORICON STYLE
    2. ^ ChartArchive - Yes
    3. ^ Yes - Talk - hitparade.ch
    4. ^ swedishcharts.com - Yes - Talk
    5. ^ Yes | AllMusic - Awards - Billboard Albums
    6. ^ musicline.de
    7. ^ dutchcharts.nl - Yes - Talk
    8. ^ Howe (2020), pp. 182–184.
    9. ^ Morse (1996), p. 98.
    10. ^ Howe (2020), pp. 184–185.
    11. ^ Discogs”. 2024年8月30日閲覧。
    12. ^ Morse (1996), p. 103.
    13. ^ Howe (2020), p. 195.
    14. ^ Morse (1996), p. 102.

    引用文献

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    • Morse, Tim (1996). Yesstories: Yes in Their Own Words. New York: St. Martin's Press. ISBN 0-312-14453-9 
    • Howe, Steve (2020). All My Yesterdays. London: Omnibus Press. ISBN 978-1-785581-79-3