トリメチルシリルプロパン酸

トリメチルシリルプロパン酸 (trimethylsilyl propanoic acid, TMSP, TSP) は、トリメチルシリル基を含む化合物の一つ。水溶液(例えばD2O)に対するNMRスペクトルにおける内部基準物質として使われる。この用途では、3-(トリメチルシリル)-2,2',3,3'-テトラジュウテロプロピオン酸 (TMSP-d4) に重水素化される[1]。この他NMRの測定に使用される内部基準物質としては、4,4-ジメチル-4-シラペンタン-1-スルホン酸 (DSS) とテトラメチルシラン (TMS) がある。

トリメチルシリルプロパン酸
識別情報
CAS登録番号 5683-30-7 チェック
PubChem 79764
ChemSpider 72062
特性
化学式 C6H14O2Si (酸), C6H13O2Si- (アニオン)
モル質量 146.26 g/mol (酸), 145.25 g/mol (アニオン), 172,27 g/mol (重水素置換分子のナトリウム塩)
精密質量 145.068481 (アニオン)
外観 無色の液体
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
重水素化TMSP

出典

編集
  1. ^ Pohl, L.; Eckle, M. (1969). “Sodium 3-(trimethylsilyl)tetradeuteriopropionate, a new water-soluble standard for 1H.N.M.R.”. Angewandte Chemie, International Edition in English 8 (5): 381. doi:10.1002/anie.196903811.