トリトニア(学:Tritonia)はアヤメ科に含まれる植物の一つ。または、トリトニア属に含まれる植物の総称。

トリトニア
トリトニア・クロカータ(Tritonia crocata
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: アヤメ科 Iridaceae
亜科 : クロッカス亜科 Crocoideae
: イキシア連 Ixieae
: トリトニア属 Tritonia
学名
Tritonia
タイプ種
トリトニア・スクアリダ
Tritonia squalida
和名
アカバナヒメアヤメ(赤花姫綾目)
英名
Brazing Star
  • 本文参照

特徴

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漏斗型の花を咲かせる半耐寒性の球根で、球根の直径は比較的小さめ。原産地は南アフリカケープ地方周辺で、花色は橙色が多いが、黄色などもある[1][2]。花茎の高さは30~50㎝ほどまで伸び、花の付き方はグラジオラス属の植物に、形状はイキシア属の植物に似る。最も多く栽培される種は、クロカータ種(T. crocata)で、その他にはヒアリーナ種(T. hyalina)などがある[3]。5月2日、6月2日、6月5日の誕生花で、花言葉には「私の愛は海のごとく」、「そんなに熱くならないで」、「熱烈だが心配」「貴方を思って胸が痛む」などがある[4][5]

名称について

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本属Tritoniaの名称の由来は「風見鶏」を意味するtritonからきている。これは、風に揺られて雄蕊が様々な方向を向いて揺れることから名づけられた[3][4]

栽培方法

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球根は10~11月頃に植え付けを行う。この際、水はけが良く、降霜の無い場所を選ぶ。該当する場所がない場合は、軒下や室内など、降霜の無い場所で管理する。霜に当たると最悪枯死してしまうので注意する。植え替えは地植えの場合は株が混みあってきたら植え替える。プランターの場合は毎年球根を休眠期に掘り出すとよい。6月頃から休眠期に入るので、灌水や施肥は控えめに行うか、もしくは掘り上げて湿気の少ない場所で乾燥させておく[3]。灌水の際は、葉に水がかからないように注意する[6]

下位分類

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本節では栽培される種を抜粋し掲載する[3]

最も栽培される種で、花の付き方はグラジオラスやフリージアに、形状はイキシアに似る。全体の雰囲気は、スパラキシスに似る。花色は赤や桃色などがある[3]

  • トリトニア・パリダ(Tritonia pallida

白い花をつける品種である。

  • トリトニア・ラキシフォリア(Tritonia laxifolia

クロカータ種に似るが、花色は少し淡いオレンジ色になる。トリトニア属の中でも極めて剛健な性質を持ち、非常に増えやすい[3]

脚注

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  1. ^ トリトニア育て方|みんなの趣味の園芸|育て方がわかる植物図鑑」『みんなの趣味の園芸』。2025年1月22日閲覧。
  2. ^ トリトニアの育て方 | 色々な育て方の情報 育て方ボックス”. www.sodatekata-box.jp. 2025年1月22日閲覧。
  3. ^ a b c d e f トリトニア|園芸植物小百科|育て方|花の写真”. flower365.jp. 2025年1月22日閲覧。
  4. ^ a b GKZ植物事典・アカバナヒメアヤメ”. gkzplant.sakura.ne.jp. 2025年1月22日閲覧。
  5. ^ トリトニアの花言葉と誕生花”. 旅カメラ (2022年4月29日). 2025年1月22日閲覧。
  6. ^ トリトニアの育て方!鉢植えでの水やり・肥料など基本的な管理方法は?”. BOTANICA (2019年11月18日). 2025年1月23日閲覧。