トリッパ・アッラ・ロマーナ
トリッパ・アッラ・ロマーナ(イタリア語: trippa alla romana)は、イタリア・ラツィオ州ローマの伝統料理[1]、名物料理[2]。日本ではハチノスとも呼ばれる牛の第2胃のトマト煮込みである[1][3]。
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牛の第2胃をトマトソース、香味野菜、唐辛子などの香辛料とで煮込んだぴり辛料理である[1][2]。「アッラ・ロマーナ」は「ローマ風」の意で、ミントを入れるのが特徴となっている[1][3]。同様の料理はイタリア各地にあり、一例として「フィレンツェ風」のトリッパ・アッラ・フィオレンティーナはパルミジャーノ・レッジャーノを加えるのが特徴となっている[1]。
ローマではトリッパ・アッラ・ロマーナは夏バテの予防食としても親しまれている[2]。
一般的なもつ料理と同様に、トリッパ・アッラ・ロマーナはもともと貧しい庶民の料理であった[1][4]。ローマのテスタッチョ地区には、かつては貴族階級用にステーキ肉などを提供する食肉処理場があった[4]。その食肉処理場で働く人たちは給料の一部として精肉して残った内臓や牛テールを受け取っていた[4]。トリッパ・アッラ・ロマーナもそうした牛もつを利用した料理の1つである。
出典
編集- ^ a b c d e f 岸朝子「トリッパの煮込み」『イタリアン手帳』東京書籍、2011年、107頁。ISBN 978-4487804054。
- ^ a b c 「絶対食べたい郷土料理がある5店」『おとな旅プレミアムイタリア』('25-'26年版)TAC出版、2024年、78頁。ISBN 978-4300112809。
- ^ a b c 「イタリア定番メニューカタログ Vol.2」『ララチッタミラノ・ヴェネツィア』(2020年版)JTBパブリッシング、2019年、59頁。ISBN 978-4533136733。
- ^ a b c 「牛テールの煮込み コーダ・アッラ・ヴァッチナーラ」『旅の賢人たちがつくった海外グルメ旅最強ナビ』辰巳出版、2020年、136頁。ISBN 978-4777825615。