フランス選手権トップ14
ラグビーユニオンフランス選手権(フランス語: Le championnat de France de rugby à XV)、通称トップ14(Top 14、トップカトルズ (フランス語発音: [tɔp katɔʀz]))は、フランスにおける最上位カテゴリーのラグビーユニオンのプロリーグである。1892年に創設された歴史のある大会で、プレミアシップ、ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップと並び、欧州におけるラグビーユニオンの最高峰リーグの1つ。
トップ14 | |
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今シーズン・大会: fr:Championnat de France de rugby à XV 2023-2024 | |
前身 | トップ16 |
競技 | ラグビーユニオン |
創立 | 1892年 |
開始年 | 1892シーズン |
参加チーム | 14 |
リーグレベル | 1部 |
下位大会 | プロD2 |
国 | フランス |
連盟 | フランスラグビー連盟 |
前回優勝 | スタッド・トゥールーザン (23回目) |
最多優勝 | スタッド・トゥールーザン (23回) |
公式サイト | www |
概要
編集ホーム・アンド・アウェー方式の総当たり戦を行い、上位6チームがノックアウト方式のプレーオフに進む。準々決勝は3-6位のチームだけで戦い(3位が6位と、4位が5位と対戦)、1-2位のチームは準決勝に自動的に進出。また、上位6チームはヨーロピアンラグビーチャンピオンズカップの出場権を得る。下位2チームはプロD2(2部リーグ)に降格。
ラグビー界では世界最大の観客動員数や収益を誇るプロリーグである。2013-14シーズンの総観客動員数は約267万人であり、1試合当たりの観客動員数は1万4326人である[1]。また、同シーズンのリーグの売上高は2億6750万ユーロ(約350億円)である[2]。ラシン・メトロに所属しているダニエル・カーターは、2015年時点での年俸が1億4000万ポンド(約2億5000万円)であり、同リーグで首位であると同時に、世界のラグビーで最も年俸の高い選手である[3]。
2024年までの最多優勝は、スタッド・トゥールーザン(23回)。
歴史
編集1892年3月20日、ラシン・クラブ・ド・フランス(現ラシン92)とスタッド・フランセが対戦したのがフランス選手権の始まりとされる。試合はラシン・クラブ・ド・フランスが4対3で勝利し、ブレニュス盾という盾がラシンに贈られ、以降歴代の優勝クラブに贈呈されることとなった(現在はレプリカ)。その後、第一次世界大戦、第二次世界大戦、新型コロナによるシーズン打ち切りの影響を受けて中止された1914-15~1918-19シーズン、1939-40~1941-42シーズン、2019-20シーズンを除き毎シーズン開催され、フランス国内のトップクラブを決める大会として選手権の地位は確立されていった。
1995年のラグビーユニオンプロ化以降、選手権の人気が高まり、観客動員数・収益が増加した。スタッド・トゥールーザン、クレルモン・オーヴェルニュ、ラシン・メトロ92などの資金力のあるクラブを中心に所属選手への報酬も増加し、海外の代表クラスの選手が多くプレーするようになった。2010-11シーズンからは、報酬額の過度の増加を抑えるためにサラリーキャップ制が導入された。
2001-02シーズンから、大会名がトップ16となる。
2005-06シーズンから、大会名がトップ14となる。
2016-17シーズンは五郎丸歩がRCトゥーロンに所属[4]。
日本ではWOWOWで2016-17シーズンより2018-19シーズンまで3季放送されて、2019-20シーズンはテレ朝チャンネルで放送した[5]。2021-22シーズンは再びテレ朝チャンネルで放送予定[注 1]。
松島幸太朗が、トップリーグ2020シーズン終了後にASMクレルモン・オーヴェルニュへ、2年契約で2022年6月まで移籍することが発表された[6]。
参加チーム
編集- 2024-25シーズンの所属チーム(前シーズンの成績上位順)
チーム名 | 創設年 | 地域圏 | 県 | 都市 | スタジアム | 収容人数 |
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スタッド・トゥールーザン | 1907 | オクシタニー地域圏 | オート=ガロンヌ県 | トゥールーズ | スタッド・エルネスト=ワロン | 19,500 |
スタッド・フランセ・パリ | 1883 | イル=ド=フランス地域圏 | パリ県 | パリ | スタッド・ジャン=ブーアン | 20,000 |
ユニオン・ボルドー・ベグル | 2006[注 2] | ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏 | ジロンド県 | ボルドー | スタッド・シャバン=デルマス | 34,462 |
RCトゥーロン | 1908 | プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏 | ヴァール県 | トゥーロン | スタッド・マイヨール | 17,500 |
スタッド・ロシュレ | 1898 | ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏 | シャラント=マリティーム県 | ラ・ロシェル | スタッド・マルセル=ドフランドル | 16,700 |
ラシン92 | 1890 | イル=ド=フランス地域圏 | オー=ド=セーヌ県 | ナンテール | パリ・ラ・デファンス・アレナ | 30,680 |
カストル・オランピック | 1906 | オクシタニー地域圏 | タルヌ県 | カストル | スタッド・ピエール=ファーブル | 12,300 |
ASMクレルモン・オーヴェルニュ | 1911 | オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏 | ピュイ=ド=ドーム県 | クレルモン=フェラン | スタッド・マルセル=ミシュラン | 19,357 |
セクシオン・パロワーズ | 1902 | ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏 | ピレネー=アトランティック県 | ポー | スタッド・デュ・アモー | 14,588 |
USAペルピニャン | 1933[注 3] | オクシタニー地域圏 | ピレネー=オリアンタル県 | ペルピニャン | スタッド・エメ=ジラル | 14,593 |
リヨンOU | 1896 | オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏 | メトロポール・ド・リヨン | リヨン | スタッド・ドゥ・ジェルラン | 35,000 |
アヴィロン・バイヨネ | 1904 | ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏 | ピレネー=アトランティック県 | バイヨンヌ | スタッド・ジャン=ドージェ | 14,370 |
モンペリエ・エロー・ラグビー | 1986 | オクシタニー地域圏 | エロー県 | モンペリエ | GGLスタジアム | 15,697 |
CAブリーヴ | 1910 | ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏 | コレーズ県 | ブリーヴ=ラ=ガイヤルド | スタッド・アメデ=ドメネク | 14,759 |
歴代優勝チーム
編集チーム別優勝回数
編集- 2023-24シーズン終了時点
チーム名 | 優勝 | 準優勝 | 優勝シーズン | 準優勝シーズン |
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スタッド・トゥールーザン | 23回 | 8回 | 1912, 1922, 1923, 1924, 1926, 1927, 1947, 1985, 1986, 1989, 1994, 1995, 1996, 1997, 1999, 2001, 2008, 2011, 2012, 2019, 2021, 2023, 2024 | 1903, 1909, 1921, 1969, 1980, 1991, 2003, 2006 |
スタッド・フランセ・パリ | 14回 | 9回 | 1893, 1894, 1895, 1897, 1898, 1901, 1903, 1908, 1998, 2000, 2003, 2004, 2007, 2015 | 1892, 1896, 1899, 1904, 1905, 1906, 1907, 1927, 2005 |
ASベジエ・エロー | 11回 | 4回 | 1961, 1971, 1972, 1974, 1975, 1977, 1978, 1980, 1981, 1983, 1984 | 1960, 1962, 1964, 1976 |
ユニオン・ボルドー・ベグル | 9回 | 7回 | 1899[注 11], 1904[注 11], 1905[注 11], 1906[注 11], 1907[注 11], 1909[注 11], 1911[注 11], 1969[注 12], 1991[注 12] | 1900[注 11], 1901[注 11], 1902[注 11], 1908[注 11], 1910[注 11], 1967[注 12], 2024 |
SUアジャン | 8回 | 6回 | 1930, 1945, 1962, 1965, 1966, 1976, 1982, 1988 | 1943, 1947, 1984, 1986, 1990, 2002 |
FCルルド | 8回 | 3回 | 1948, 1952, 1953, 1956, 1957, 1958, 1960, 1968 | 1945, 1946, 1955 |
USAペルピニャン | 7回 | 9回 | 1914, 1921, 1925, 1938, 1944, 1955, 2009 | 1924, 1926, 1935, 1939, 1952, 1977, 1998, 2004, 2010 |
ラシン92 | 6回 | 7回 | 1892, 1900, 1902, 1959, 1990, 2016 | 1893, 1898, 1912, 1920, 1950, 1957, 1987 |
ビアリッツ・オランピック | 5回 | 3回 | 1935, 1939, 2002, 2005, 2006 | 1934, 1938, 1992 |
カストル・オランピック | 5回 | 3回 | 1949, 1950, 1993, 2013, 2018 | 1995, 2014, 2022 |
RCトゥーロン | 4回 | 9回 | 1931, 1987, 1992, 2014 | 1948, 1968, 1971, 1985, 1989, 2012, 2013, 2016, 2017 |
アヴィロン・バイヨネ | 3回 | 4回 | 1913, 1934, 1943 | 1922, 1923, 1944, 1982 |
セクシオン・パロワーズ | 3回 | - | 1928, 1946, 1964 | - |
ASMクレルモン・オーヴェルニュ | 2回 | 12回 | 2010, 2017 | 1936, 1937, 1970, 1978, 1994, 1999, 2001, 2007, 2008, 2009, 2015, 2019 |
スタド・タルブ・ピレネー・ラグビー | 2回 | 3回 | 1920, 1973 | 1914, 1951, 1988 |
RCナルボンヌ | 2回 | 3回 | 1936, 1979 | 1932, 1933, 1974 |
リヨンOU | 2回 | 1回 | 1932, 1933 | 1931 |
スタッド・モントワ | 1回 | 3回 | 1963 | 1949, 1953, 1959 |
オランピック (ラグビー) | 1回 | 2回 | 1896 | 1895, 1897 |
USキヤン | 1回 | 2回 | 1929 | 1928, 1930 |
モンペリエ・エロー・ラグビー | 1回 | 2回 | 2022 | 2011, 2018 |
FCグルノーブル | 1回 | 1回 | 1954 | 1993 |
FCリヨン | 1回 | - | 1910 | - |
CSヴィエンヌ | 1回 | - | 1937 | - |
USカルモー | 1回 | - | 1951 | - |
USモントーバン | 1回 | - | 1967 | - |
La Voulte Sportif | 1回 | - | 1970 | - |
USダクス | - | 5回 | - | 1956, 1961, 1963, 1966, 1973 |
CAブリーヴ | - | 4回 | - | 1965, 1972, 1975, 1996 |
SCUF | - | 2回 | - | 1911, 1913 |
スタッド・バニェレ | - | 2回 | - | 1979, 1981 |
スタッド・ロシュレ | - | 2回 | - | 2021, 2023 |
アンテルナシオナルAC | - | 1回 | - | 1894 |
USカルカソンヌ | - | 1回 | - | 1925 |
FC Lézignan | - | 1回 | - | 1929 |
USコニャック | - | 1回 | - | 1954 |
SCマザメ | - | 1回 | - | 1958 |
RRC Nice | - | 1回 | - | 1983 |
CSブルゴワン=ジャイユー | - | 1回 | - | 1997 |
USコロミエ | - | 1回 | - | 2000 |
脚注
編集注釈
編集- ^ 同シーズンはヒト・コミュニケーションズpresentsが頭につく。
- ^ 前身のスタッド・ボルドゥレは1889年創設、CAボルドー・ベグル・ジロンドは1907年創設。
- ^ 前身のASペルピニャンは1902年創設。
- ^ a b 参加チームによる総当たり戦で順位決定。
- ^ スタッド・ボルドゥレが勝利したが、運営団体であるUSFSAから再戦を命じられ、スタッド・ボルドゥレがこれに応じなかったためスタッド・フランセが優勝となった。
- ^ 最初の対戦で引き分け、延長でも決着がつかず、2戦目でUSペルピニャンが勝利。
- ^ 最初の対戦で引き分け、延長でも決着がつかず、2戦目でカストル・オランピックが勝利。
- ^ 引き分け、延長でも決着がつかず、トライ数で上回るFCルルドが優勝となった。
- ^ ゴールキック数で上回るASベジエが優勝となった。
- ^ シーズン中断時点での1位はユニオン・ボルドー・ベグルであった。
- ^ a b c d e f g h i j k l 前身のスタッド・ボルドゥレとして。
- ^ a b c 前身のCAボルドー・ベグル・ジロンドとして。
出典
編集- ^ Ligue Nationale de Rugby2015年11月25日閲覧
- ^ RAPPORT DNACG 20152015年11月25日閲覧。
- ^ Rugby World Cup 2015: Rugby's 10 highest paid players' salaries dwarfed by football's best2015年11月25日閲覧。
- ^ “五郎丸歩、TOP14に挑戦。RCトゥーロンと1年契約結ぶ。”. WOWOW 2016年7月29日閲覧。
- ^ W杯のスター集結! 世界最高峰プロリーグ「TOP14」、CSテレ朝チャンネルで放送開始! ラグビー共和国、2020年2月25日閲覧
- ^ 「松島幸太朗「ASMクレルモン・オーヴェルニュ」への移籍のお知らせ!」 サントリーサンゴリアス公式サイト、2020年1月28日閲覧
関連項目
編集- フランスラグビー連盟
- ラグビー・プロD2(2部リーグ)
- シャンピオナ・フェデラル・ナシオナル(3部リーグ)
外部リンク
編集- フランス選手権(フランス語)
- テレ朝チャンネル ヒト・コミュニケーションズpresentsフランス ラグビーリーグTOP14(21/22)
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