トカゲ王の島

イギリスのゲームブック

トカゲ王の島』(トカゲおうのしま、英語:Island of the Lizard King)はイギリスゲームブック。著者はイアン・リビングストン

ファイティング・ファンタジー』シリーズ第7巻。原書は1984年にパフィンブックスより刊行された。

日本語版は1985年、松坂健による訳で社会思想社現代教養文庫より刊行された。

概要

編集

怪物が跋扈するファンタジー世界を舞台とし、剣を頼りに危難を切り抜けていく冒険者として活躍する作品。

ゲームシステムについてはファイティング・ファンタジー#システムを参照。

リビングストンの前作『盗賊都市』と同様に、背景づくりを中心とした作品である[1]。しかし開放性に満ちた『盗賊都市』と比べると、本書は結末のつけ方があまりにも丁寧であったため、舞台となる島に発展性が感じられず、いまひとつ魅力に乏しくなっている[1]

あらすじ

編集

君は数年ぶりに旧友マンゴと会うため、静かな漁村オイスターベイを訪れた。ところが村は混乱のさなかにあった。数週間前にトカゲ男[注 1]の集団の襲撃を受け、若者たちがさらわれたのである。

村の若者たちは奴隷にされ、沖合の火山島で金鉱採掘に従事させられていた。君は彼らを救出するため、マンゴとともに、残忍なトカゲ王の支配する火山島に向かう。

書誌情報

編集
  • 『トカゲ王の島』社会思想社〈現代教養文庫〉、1985年12月10日。ISBN 4-390-11150-7
    • 著:イアン・リビングストン / イラスト:アラン・ラングフォード / 訳:松坂健

脚注

編集

注釈

編集
  1. ^ FFシリーズの資料集『タイタン』では、トカゲ兵と訳している[2]

出典

編集
  1. ^ a b 安田 1990, p. 69.
  2. ^ タイタン 2021, p. 97.

参考文献

編集
  • 安田均『ファイティング・ファンタジー ゲームブックの楽しみ方』社会思想社、1990年8月30日。ISBN 4-390-11350-X 
  • マーク・ガスコイン 著、安田均 訳『タイタン アドバンスト・ファイティング・ファンタジーの世界』新紀元社、2021年6月22日。ISBN 978-4-7753-1937-6