トゥアモトゥ諸島
トゥアモトゥ諸島(トゥアモトゥしょとう)は、南太平洋にあるフランス領ポリネシアに属する諸島である。ツアモツ諸島とも書く[1]。 かつてはパウモトゥ諸島とも呼ばれていた。
面積約857km2の78以上の環礁からなり、世界で最も環礁が多い地域である。 2002年の調査では、トゥアモトゥ諸島(ガンビエ諸島を含む)の人口は15,862人である。
概要
編集パウモトゥは「支配された島々」の意で、タヒチ島等のソシエテ諸島の立場からの呼称であり、20世紀半ばからは島民がその名を避けて「遠く離れた(=tua)島々(=motu)」と呼ぶようになった。ただし現在でも島民が用いる言語については、パウモトゥ語、トゥアモトゥ語の両方の呼び名が用いられている。
現在、トゥアモトゥ諸島における主な産業は黒真珠の養殖とコプラの生産にある。島における農業は、原則、自給自足である。近隣のソシエテ諸島と比較して、観光収入は乏しく、マニヒ環礁、ランギロア環礁、ファカラヴァ環礁等でスキューバダイビングやシュノーケリングが行われている程度である。
トゥアモトゥ諸島の石斧
編集「サイエンス」誌の2007年9月28日号に掲載されたKenneth D. CollersonとMarshall I. Weislerの論文「Stone Adze Compositions and the Extent of Ancient Polynesian Voyaging and Trade」によると、トゥアモトゥ諸島で収集された古代の石斧のうち少なくとも一つは、ハワイ諸島カホオラウェ島の西側、ケアライカヒキ海峡に面した地域の火成岩を用いているとのことである[2]。これはすなわち、古代にはタヒチやマルケサス諸島からハワイに向けての航海だけでなく、ハワイ諸島から現在の仏領ポリネシアへの航海も行われていたという証拠である。
トゥアモトゥ諸島の島
編集北西から南東方向へ
- マタイヴァ環礁
- ティケハウ環礁
- マカテア島
- ランギロア環礁 - 世界で二番目に大きな環礁
- パリサー諸島
- キング・ジョージ諸島
- トアウ環礁
- ニアウ環礁
- アラキタ環礁
- ファカラヴァ環礁
- カウエヒ環礁
- タイアロ環礁
- ララカ環礁
- ファアイテ環礁
- アナア環礁
- カティウ環礁
- タハネア環礁
- マケモ環礁
- トゥアナケ環礁
- ヒティ環礁
- テポト(南)環礁
- モトゥトゥンガ環礁
- タエンガ環礁
- デザポワントモン諸島(ディサポントメント諸島)
- タクメ環礁
- ラロイア環礁
- ニヒル環礁
- マルテア(北)環礁
- ハライキ環礁
- ヘレヘレトゥエ環礁
- プカプカ環礁(マヒナ環礁)
- ファンガタウ環礁
- ファカヒナ環礁
- レカレカ環礁(テフアタ環礁)
- テココタ環礁
- ヒクエル環礁
- レイトル環礁
- タウエレ環礁
- マロカウ環礁
- ラヴァヘレ環礁
- アマヌ環礁
- ハオ環礁
- ネンゴネンゴ環礁
- マヌハンギ環礁
- グロスター公爵諸島
- タカコト環礁
- アキアキ環礁
- パラオア環礁
- アフヌイ環礁
- ヴァヒタヒ環礁
- ヴァイラアテア環礁
- プカルア環礁
- レアオ環礁
- ヌクタヴァケ環礁
- ピナキ環礁
- テマタンギ環礁
- ヴァナヴァナ環礁
- トゥレイア環礁(パパヘナ環礁)
- ファンガタウファ環礁、ムルロア環礁 - 1966年から1996年までに193回の核実験が行われた。
- アクタエオン諸島
- ガンビエ諸島(マンガレヴァ諸島)
脚注
編集- ^ 片山一道『身体が語る人間の歴史 人類学の冒険』筑摩書房、2016年、49頁。ISBN 978-4-480-68971-9。
- ^ Stone Adze Compositions and the Extent of Ancient Polynesian Voyaging and Trade