デュクセル
デュクセル (Duxelle) は、食用キノコ、タマネギまたはエシャロット、タイムやパセリ等のハーブ、黒胡椒を細かく刻んで混ぜ、バターでソテーしてペースト状に煮詰めたものである。クリームを加えたり、マデイラ・ワインやシェリーを加えるレシピもある。ビーフ・ウェリントン等、詰め物やソースに用いたり、付け合わせにしたりする[1][2]。ペイストリーに詰めて焼き、タルトにすることもある[3]。
デュクセル | |
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調理中のデュクセル | |
考案者 | フランソワ・ピエール・ラ・ヴァレンヌ |
誕生時期 | 17世紀 |
主な材料 | キノコ |
その他お好みで | タマネギまたはエシャロット、ハーブ |
レシピにより、栽培または野生のキノコを用いる。野生のポルチーニを用いると、白または茶色のマッシュルームを使うよりも強い風味になる。
デュクセルは、17世紀のフランス人シェフであるフランソワ・ピエール・ラ・ヴァレンヌが発明し、彼の雇用者であったフランス元帥ニコラ・シャロン・デュ・ブレがユクセル侯 (marquis d'Uxelles) であったことに因んで命名したと言われている。
多くの古典的な料理本では、デュクセルを「詰め物やペイストリーのフィリングとして用いる乾燥したキノコ」と定義している。オーギュスト・エスコフィエによると、キノコを乾燥させるのは、風味を強くするためと水の含量を減らすためである。生のキノコを用いた場合、その大きさに応じて大量の蒸気を出すため、これらを詰め物に用いると、内圧が高まり、ひびが入ったり割れることがある。
脚注
編集- ^ Spahr, D.L. (2009). Edible and Medicinal Mushrooms of New England and Eastern Canada. North Atlantic Books. p. 201. ISBN 978-1-55643-795-3 May 27, 2017閲覧。
- ^ Boetticher, T.; Miller, T.; Farnum, A. (2013). In the Charcuterie: The Fatted Calf's Guide to Making Sausage, Salumi, Pates, Roasts, Confits, and Other Meaty Goods. Ten Speed Press. p. 256. ISBN 978-1-60774-343-9 May 27, 2017閲覧。
- ^ Binns, Brigit (2004). Sauce. New York: Simon & Schuster. ISBN 0-7432-6187-9