テルチオフェン(またはターチオフェン、terthiophene)は、化学式 (C4H3S)2C4H2S の有機化合物である。複素環式化合物チオフェンオリゴマーで、3個以上重合させたものはポリチオフェンである。異性体が数種存在するが、最も一般的なテルチオフェンは、中央のチオフェンに2位の位置で両側のチオフェンが結合したものである。

テルチオフェン
識別情報
CAS登録番号 1081-34-1
RTECS番号 WZ9717750
特性
化学式 C12H8S3
モル質量 248.39 g/mol
外観 淡い黄色結晶
融点

93–95°C

への溶解度 不溶
危険性
Sフレーズ 22-24/25
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

合成

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テルチオフェンは、2,5-ジブロモチオフェンとグリニャール試薬によって得られる2-ブロモチオフェンを、ニッケルもしくはパラジウム触媒でカップリングすることによって作られる[1]

特性と利用

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アフリカン・マリーゴールド (Tagetes spp.) に色素として含まれている。生物活性を持ち、時に致命的となりうるほど一重項酸素の発生を増感する[2]。自然に存在するテルチオフェンには、5,5''-ジクロロ-α-テルチオフェン、 5-クロロ-α-テルチオフェン、5-アセチル-α-テルチオフェンなどがある[3]

また、テルチオフェンはポリチオフェンのビルディングブロックとして用いられる。

脚注

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  1. ^ Smeets, B. J. J.; Meijer, R. H.; Meuldijk, J.; Vekemans, J. A. J. M.; Hulshof, L. A. (2003). "Process Design and Scale-Up of the Synthesis of 2,2':5',2''-Terthienyl." Organic Process Research & Development 7: 10–16. doi:10.1021/op020044n.
  2. ^ Ciofalo, M.; Ponterini, G. (1994). "Generation of singlet oxygen by 2,2':5',2''-terthiophene and some of its derivatives." Journal of Photochemistry and Photobiology A: Chemistry 83: 1–6. doi:10.1016/1010-6030(94)03802-3.
  3. ^ Liu, Y.; Ye, M.; Guo, H.-Z.; Zhao, Y.-Y.; Guo, D.-A. (2002). "New thiophenes from Echinops grijisii." Journal of Asian Natural Products Research 4: 175–178. doi:10.1080/1028602021000000071.

関連項目

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